タイトル | うちのメイドがウザすぎる! |
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原作・漫画 | 中村カンコ |
出版社 | 双葉社 |
元航空自衛官にして、本格派の
「少女好き」である鴨居つばめ。
彼女が次に選んだ職は「メイド」、
しかもちょっと気難しいが、愛らしい、
「天使」がいる家のお仕事で……。
色々と不穏な要素を含みつつも、
思わず爆笑必至なギャグと、
意外とハートフルな展開が、
他にはない世界を生み出している、
傑作ハイパワー系コメディです。
うちのメイドがウザすぎる!のあらすじ紹介
元航空自衛官の鴨居つばめ。
超肉体派の上に容姿も良く、
手先も器用で気遣いもできる、
本格派のスーパーレディでしたが、
自分の「少女好き」を隠さず、
しかもそれを職選びに反映させるため、
なかなか職を紹介されませんでした。
しかし、かつて「天使」を見かけた家が
家政婦を募集したために、つばめは、
晴れてその家のメイドになることに。
初対面から不審者全開だったこともあり、
その「天使」であるミーシャちゃんには
いきなり超嫌われていましたが、
色々と妙な行動をする一方で、心底からの
優しさや気遣いも見せるつばめの態度が、
次第に打ち解けるきっかけとなるのでした。
うちのメイドがウザすぎる!のネタバレと今後の展開は?
元航空自衛隊一曹、鴨居つばめ。
容姿にも肉体にも優れ、家事もでき、
しかし職がない彼女は、
適職を探していました。
しかし自らの「少女好き」を、
完璧に満足させる職をと思うだけに、
なかなか理想の職場は見つかりません。
そんなある日つばめは、ある家が
「家政婦募集」をしているのを発見、
そしてその家はかつてつばめが、
天使のように愛らしい少女を
目撃した場所だったのです。
家政婦さんの募集なのに、
「タフで頑丈」という、
不安を煽ってくる表記もあったので、
つばめは電柱を上り、「偵察」を
敢行することにしますが、
家にいたのは期待通り「天使」でした。
そこで早速家に赴き話を聞くと、
父親が家にあまり居られず、
子守をして欲しいというのと、
しかしその娘さんが、
タチの悪いイタズラをするので、
タフで頑丈さが必要とのこと。
実際その娘、ミーシャちゃんは、
早速電柱から家を覗いた
不審者でもあるつばめさんに、
手痛い一撃を浴びせますが、
自衛隊上がりのつばめさんは、
全く動じることはありませんでした。
それどころかどさくさで、
ミーシャちゃんを「チェック」したり、
浴槽の中に堂々と忍び込んだりと、
フリーダムさ全開のつばめさんですが、
明朗快活で料理もうまく、性格も良く、
しかも本心からの気遣いもありました。
そのためこの「主従」は次第に
互いの距離を詰めていくことに
なっていくのでした。
うちのメイドがウザすぎる!の読んでみた感想・評価
王道のメイドさん系物語だと
思いきや、色々と意外過ぎて、
爆笑の連続でした。
第一に、主人公の鴨居つばめさんが、
強烈過ぎるインパクトでしたね。
容姿はキリッと美しく、黒髪で、
眼帯が凛々しい彼女ですが、
実は「限度」を超えるほどの
「幼女好き」であり、
その嗜好で職を探すほどの
積極性の持ち主です。
しかもやる気が空回りするタイプで、
メイド服で通勤してきたり、
ミーシャちゃんの体操服を、
堂々と着てきたりと、
あらゆる状況でインパクトを
発揮し続けます。
そしてそんなつばめさんに
色々な意味で慕われる
ミーシャちゃんも、
人と距離を取りがちですが、
子供らしい素直さもあり、
とても魅力的な少女です。
この二人が絶えずドタバタと
動き回るのですから、
面白さは折り紙つきですし、
つばめさんの気質もあり、
予想外の展開が待つことも
非常に多いのが特徴です。
元航空自衛隊であり、
今でも鍛錬を忘れないつばめさんの、
キュートな一方とてもマッチョで、
他の作品の多くの
「パワー系女子キャラ」とは違う、
強さ溢れる肉体も魅力です。
しかも、これだけハードな要素が
てんこ盛りなのに、全体としては
心が温まる展開なのも嬉しいですね。
うちのメイドがウザすぎる!はこんな方におすすめな作品!必見
近代的な趣きの中でも、特に人気なのが
なんと言っても「メイド」さんでしょう。
メイド喫茶という新たなサービスをも生み、
前近代のリアルなメードさんとも違う、
独自の「メイド」文化は、
日本の漫画やアニメなどを発端に
花開いたものだとも言えます。
最近では「ご主人様」が子供だったり、
少し変わり種の物語もありますが、
本作はメイドさんが超肉体派、
しかも本格派の「少女好き」という、
色々と不穏な要素が満載です。
しかし元自衛官メイドである
つばめさんは明朗にして快活、
しかも笑顔が魅力的だったりと、
人間力に極めて優れており、
自分の欲得だけで
動いていないのがいいですね。
かなり変則的ながらも
不思議と安心できたりする、
パワー系ギャグ作品として、
多くの人の好みにも即した
物語ではないかと思います。
また、可愛いお嬢様を軸にした
作品だけに最も重要な画力も、
とても高いですね。
ミーシャちゃんの可愛らしさも
つばめさんのバッキバキの腹筋も
存分に堪能できる上、
ふとした仕草や細かな表情の変化など
読み返しても改めて興味深さが
湧いてくる緻密さも素敵でした。