タイトル | つきみぐさ |
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原作・漫画 | 小野田真央 |
出版社 | 講談社 |
時は明治。
女衒(ぜげん)によって
買われた少女・凛は
東京にやってきた。
華やかな都会を前に
思わず目を輝かせるが
連れてこられたのは
遊郭”吉原”だった。
もう後戻りはできない…
逃げることも許されない。
絶望しかないこの世界で
凛はどう生きていくのかーー
つきみぐさのあらすじ紹介
かつて三陸の古里で
母と二人で生きていた
主人公・八雲凛(15歳)。
そんな彼女が訳あって
女衒(ぜげん)に買われ
東京にやってきた。
何もかも華やかな東京は
まるで日本じゃない。
凛は思わず目を輝かせる。
彼女は”自分が何しに
東京にやって来たのか”
全くわかっていなかった。
女衒の男は呆れつつ
遊郭”吉原”に連れていく。
ある見世の主人は
凛の姿を見るなり
困った表情をする。
頭も顔も身体も良くない。
そう判断された凛は
使い物にならないと
言われてしまう…。
つきみぐさのネタバレと今後の展開は?
訳あって遊郭”吉原”に
連れてこられた凛。
しかし見世の主人から
”使い物にならない”と
言われてしまいます。
凛は落ち込みますが
母のことを思い出し
気を持ち直します。
親を侮辱されて
悔しいと思っても
泣いたりしません。
言わずに後悔するなら
言って後悔する方がいい。
凛は毅然とした態度で
主人に言い返します。
やがて主人の怒りを
買ってしまった凛は
行くあてを失いました。
見ていた女衒の男も
凛を連れてきた罰として
仕事を失ってしまいます。
男は青ざめるや否や
凛を怒鳴りました。
すると二人の前に
有名な”杏仁楼”の
女主人が現れます。
凛と言葉を交わし
”惹かれるもの”を
感じた女主人は…
なんとその場で
凛を買い取ることに!
女主人が営む杏仁楼は
吉原で一、二位を争う
超人気の見世です。
凛は杏仁楼に来るなり
厠(かわや)を借りました。
ここで彼女は厠に
鏡がないことに気づき
女主人に理由を尋ねます。
ですが理由を聞いても
まだ何も知らないので
ちっともわかりません。
果たして少女・凛は
”身体を売る地獄の世界”で
生きていけるのでしょうかーー
つきみぐさの読んでみた感想・評価
売春防止法の可決
そして施行されるまで
存在していた遊郭”吉原”。
お金を稼ぐため
身一つで売られた
凛のような”少女”は
きっと何十人・何百人も
いたと思うと悲しいです。
私は『親なるもの断崖』など
遊女の人生が描かれた作品を
いくつか読んできました。
彼女たちの人生を見ると
どれだけ過酷な環境を
生きていたのか…
胸が張り裂けそうなほど
つらい気持ちになります。
本作の凛もそう。
凛はまだ15歳という
未成熟の子供なのに
身体を売るなんて…。
今考えると恐ろしく
ありえないですよね。
欲望と偽りが渦巻く
吉原に足を踏み入れれば
もう後戻りはできません。
きっと逃げ出しても
用心棒に捕まって折檻と
酷い目に遭うでしょう。
作中には”指切り”もあり
私は怖くなりました。
いつの時代だったか
客への愛を証明するため
指を切る遊女がいましたが
それを客に送りつけるって
どう考えてもホラーですよ!
本作では”罰”として
遊女の指が切られます。
凛はあんな地獄の世界で
生きていけるのでしょうか?
今後が気になります!
つきみぐさはこんな方におすすめな作品!必見
吉原を舞台に描く
作品に出会いたい…。
そんな方には
「つきみぐさ」が
ぴったりだと思います!
本作は遊郭”吉原”を舞台に
売られた少女・凛の過酷な
人生を描いた作品です。
手がけたのは
『花咲さんの就活日記』の
漫画家・小野田真央さん。
小野田さんの絵は
個性的で好き嫌いが
わかれるかと思います。
良く言えば味がありますね。
一度見たら忘れられない
そんな印象があります。
本作の見どころは
絶望的な環境の中で
強く生きる主人公です。
主人公・八雲凛は
訳あって三陸の古里で
女衒に引き取られます。
そして連れてこられたのは
欲望と偽りが渦巻く吉原。
ところが小汚い凛を見た
見世の主人は”使い物に
ならない”と判断します。
右も左もわからない少女に
この言葉は酷いですよね…。
買い取りを断られた凛は
ひょんなことから出会った
女主人の”楼”に行くことに。
やがてそこで彼女は
吉原とは一体どういう
場所なのか知ります…。
強く生きる凛は最終的に
どうなるのか必見です!