タイトル | てのひらに秘密をひとつ |
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原作・漫画 | 尾崎衣良 |
出版社 | 小学館 |
会社でよくいる「感じの良い人」
なんか感じ良いけど、
それ以外に特段の何かがない人です。
出水沙希は正にそんなタイプでした。
後輩からも周りからも、感じ良い人だと
思われています。
でもそれ以上でも、
それ以下でもないんです。
てのひらに秘密をひとつのあらすじ紹介
仕事のミスをしてしまった後輩が
沙希に泣きながら相談してきました。
「どうしたらいいんですか」
後輩が泣いている様子を見て心配になり
上司に一緒に謝りに行きました。
謝りにいった先は、高尾野。
高尾野は「化粧を頑張るくらいなら
仕事を頑張れ」きつく言いました。
容赦のないセリフに沙希は、
言い返しました。
「でもいつも頑張っているんですよ!」
それに対して、頑張っている過程が
大事なのは学生までだ!
社会人は結果を求められると
厳しく言われてしまいました。
てのひらに秘密をひとつのネタバレと今後の展開は?
高尾野さんって、すごく厳しい人・・・
なんか感じ悪い・・・
そんな風に周りの皆んなが
言っていました。
だから結婚できず独身なんだよ!とまで
言う人までいました。
社会に出てからは結果が全てだと言う、
高尾野に対してどこか納得いく部分んも
確かにあると考えていました。
ある日、同僚から残業を頼まれた沙希
沙希は快く引き受けてあげました。
とはいえ、自分の仕事も
終わってないのに・・・と、
そんな風に考えていると、
目の前に高尾野がいました。
手伝ってくれるわけでもなく、
嫌味を言ってくる高尾野に対して
あまり良い風に思えませんでした。
同僚のマミから、
改まった感じで相談されました。
今度旅行に行くんだけど・・・
沙希と行ってるって事にして
くれないかな?相手とは不倫なの。
沙希は一瞬言葉に詰まりました。
いつも何でも引き受けている沙希が
断るわけなんてないと考えていたマミ。
言葉に詰まっている沙希を
不思議に思いました。
「ごめん、出来ない」
思い切って沙希は伝えました。
マミは沙希を信用して
打ち明けた事なのに酷いと言い残し、
席を立ってしまいました。
てのひらに秘密をひとつの読んでみた感想・評価
沙希がマミのお願いを断ったのは、
本当にマミの事を考えたからだと
思いました。
不倫は幸せになれないって、
身をもって知っている沙希だからこそ
そういった返事が出来たんだと思います
でもマミは自分の秘密を沙希に
打ち明けたのに、酷いと感じたんだと
思います。
勝手に打ち明けてきたのはマミの方だし
多分引き受けてくれるだろうと、
勝手に期待したのもマミ自身です。
会社で同僚に酷い事を触れ回ったり、
マミの事をとても幼稚な性格だと
感じました。
沙希は過去のことがあるから、
今後は誠実でありたいと
思ったのかも知れません。
学生の頃仲間外れにされていた経験を
もっている沙希。
そのトラウマみたいなものが
払拭出来てないんだと思います。
だから皆んなのために行動してきたし、
手助けもしてきたんですよね。
情けは人の為ならずって、
沙希が言ってましたよね。
もしかしたら・・・
また仲間外れになる事が怖くて面倒で、
みんなの為に取り計らってきたのかも
知れないですね。
てのひらに秘密をひとつはこんな方におすすめな作品!必見
人の気持ちの変化とか、
他人に対する相手の気持ちが
細かく書かれていて、
とても面白く読ませてもらえました!
高尾野って意外に良い人って
事にも気付けました。
ぶっきらぼうな感じの人の方が、
良い人って事もあるのでしょうか。
自分を変えたい!とか
物事を前向きに考えたい!
そんな風に思っている人に
共感できる漫画って思いますよ。
沙希は初恋の人が不倫だったんですよね
しかも!
初めから不倫だと知っていた訳ではなく
一年も交際してから事実を知ったなんて
すごくショックだったと思いますよ。
一年も同じ人と交際していたら、
その時には既に情が移りますよね。
離れることって難しいですもん。
汚点だったと沙希は言ったけれど・・・
自分だけは認めていいんだと、
最後に流した沙希の涙は
本当に美しかったです。
その気持ちを引き出すことが出来た
高尾野はやっぱりけっこう良い人!
なのかも知れませんね。
モヤっとしないスッキリ出来るこの漫画
おススメ出来ると思いますよ!