タイトル | はたらく細胞 |
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原作・漫画 | 清水茜 |
出版社 | 講談社 |
人間の体の中では今日も多くの細胞が、
それぞれの役割を持って働いている。
「赤血球」や「白血球」、
名前は聞いたことがあるけれど、
一体どんな働きをしているの?
どうして人は病気になるの?
そんな人間の体の疑問に答えてくれるのが
この作品です。
細胞を擬人化して私達の体の仕組みを
分かりやすく解き明かす、細胞擬人化漫画。
はたらく細胞あらすじ紹介
主人公はまだ働き始めたばかりの新人
「赤血球」の女の子。
今日も一生懸命酸素を体内に
運ぼうとする。
でもまだ体内の仕組みを覚えきらず、
迷いながらの仕事です。
そんな中、仕事中に凶悪な細菌である
「肺炎球菌」に遭遇。
絶体絶命のピンチに陥ってしまう赤血球。
その赤血球を救ってくれたのは
「白血球」の一人の男の子でした。
白血球は細菌を殺すのが仕事のため、
赤血球を襲った肺炎球菌もあっという間に
排除してくれます。
こうして出会った二人は、
この後も体内で起こる様々な事件
(花粉症やインフルエンザなど)に遭遇します。
時には互いに助け合い、
時には他の細胞の手も借りて
事件を解決していきます。
ドジだけど一生懸命働く新人赤血球と、
ぶっきらぼうだけど意外と優しくて
頼りがいのある白血球。
この二人とともに、
自分の体で起こっている事を
少しだけ理解できる漫画です。
はたらく細胞ネタバレ・今後の展開
毎年花粉症の人はくしゃみ・鼻詰まり・涙など
色んな症状に悩まされますよね。
「何で毎年こんなに辛い思いを
しないといけないんだ」
と思っている方も多いはず。
実際体の中ではこんなことが
起こっているのです。
肺炎球菌事件で出会った
二人が次に出会ったのは、
赤血球が「スギ花粉」に襲われた時でした。
その時も前回同様、白血球が飛んできて
赤血球の事を助けてくれました。
事件は解決するかと思いきや、
記憶細胞から「これは大災害の前触れ」
と不吉な予言が伝えられます。
その予言の通り、
スギ花粉が体内に大量発生し、
体内の細胞たちは大混乱。
スギ花粉に対応するためB細胞が抗体を、
そしてマスト細胞がヒスタミンを出して
スギ花粉を攻撃します。
しかし大量にヒスタミンを
出し過ぎた体内は、
緊急用免疫システムが作動。
「大噴火(くしゃみ)」、
「地殻変動(鼻詰まり)」、
「大洪水(涙)」
不吉な予言通りに体内は
めちゃくちゃな状態に。
そこに突如超強力なロボ
「ステロイド」が投入され、
体内のアレルゲンを一掃。
事件は無事解決します。
花粉症が起こる理由、
何となくわかったでしょうか。
漫画の中ではそれぞれの細胞が擬人化され、
個性的なキャラクターになっているので、
さらに分かりやすく説明されています。
この後もインフルエンザにかかって
細胞がゾンビ化します。
またちょっとした擦り傷でも体内は
大変なことになったりと、
面白くて笑える事件がいっぱいです。
はたらく細胞読んでみた感想・評価
最初は細胞が擬人化された物語って
面白いのかなと思いました。
でも読んでみるとすぐにはまりました。
まずはそれぞれの細胞が面白すぎます。
主役の赤血球と白血球はもちろんですが、
周りで働く細胞たちのキャラクターが
豊かなことにびっくりしました。
血小板がこんなにも可愛い少女に、
キラーT細胞がマッチョなイケメンに。
NK細胞がこんな綺麗なお姉さんに。
と普段は考えることもない細胞たちの、
生き生きとした姿にとても興奮しました。
そしてちょっとした擦り傷や風邪やニキビでも、
体内ではこんなにもたくさんの
細胞達が関わっています。
頑張って細菌たちと戦ってくれて
いいるんだと思うと、自分の体のことながらに
「ありがとう」と感謝したい気持ちになりました。
人間の体って本当によくできているな
と感心しつつ、もう少しケガや病気には
気を付けてあげないといけないなと反省しました。
インフルエンザや熱中症、食中毒など
普段から罹りやすい
疾患についても描かれています。
読んでみるとその仕組みがよく分かり、
とても勉強になりました。
まだまだ詳しく知りたい
疾患がたくさんあるので、
これからの展開に期待です。
また主役の赤血球と白血球は、
ことある毎に出会っては
事件を乗り越えていきます。
初めは新人だった赤血球も成長していき、
白血球はその姿を時に手助けしながら
温かく見守ってくれています。
この二人の関係が今後発展していくのかも、
この作品の気になる所です。
医療従事者・医療に興味がある方にオススメ!
この漫画は人間の中で働く
細胞に関する話なので、
もちろん人類全ての人に関わる話です。
自分の体の中の仕組みについて
新たに色んな知識が増えます。
改めて自分の健康を考えさせられる漫画なので、
ぜひ全ての人に読んでもらいたい漫画です。
また特に医療従事者の方には
オススメしたいです。
医療従事者であれば、
体の中の仕組みを覚える必要が
あると思います。
でも実際勉強していても、
体内の仕組みは本当に複雑です。
覚えきれないところや理解が難しい所も
多いと思います。
教科書の通りに覚えようと思っても、
つまらなくてすぐに飽きちゃいますよね。
でもこの漫画ならそれぞれの細胞が
個性的なキャラクターに擬人化されていて、
一度読んだら忘れないくらい印象的です。
私は看護師ですが、この作品を読んだ後は、
色んな治療を考えるときに、
あのマッチョな細胞がこう働くから治るんだ!
なんてそれぞれの細胞を想像しながら
勉強しています。
すると普通に勉強するより
忘れにくい気がします。
また体内の仕組みをあらかじめ
ある程度知っている分、この細胞を
こんなキャラクターに擬人化するんだと
興奮すると思います。
もちろん医療従事者でなくても、
しっかりと理解できて
面白い漫画になっています。
ぜひこの漫画を読んで、自分の体のこと、
病気のことを学んでみて下さい。