タイトル | らぶモミ!~とろけるエステ~ |
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原作・漫画 | 砂塚旬 |
出版社 | 講談社 |
仕事はうまく行っているものの、
イマイチプライベートは充実せず、
週末が嫌いになっていた志帆。
志帆が寂しさに耐えかねて
マッサージを呼んでみると
現れたのは予想外のイケメンで……。
単に直接的なエッチだけではない、
「焦らし」や「癒し」の描写が
実に充実している、
大人が読んでこそ胸が熱くなる、
アダルトラブストーリーです。
らぶモミ!~とろけるエステ~のあらすじ紹介
仕事は実にうまく行っていて、
社内での信頼も厚い三宮志帆。
しかし週末が嫌になるほどの
寂しさと孤独を抱えていた彼女は、
ある夜それに耐えかねてマッサージを呼び、
そこで施術師の東堂と出会います。
女性のスタッフを想像していた志帆にとって、
彼の来訪はまったく予想外でしたが、
彼の施術は細やかかつ力強く、
未経験なほどの快感を志帆に、
もたらしてくれるのでした。
しかし後日会社に行ってみると、
その施術者の男性が何故か、
本社からの出向社員として、
志帆の前に現れることになります。
らぶモミ!~とろけるエステ~のネタバレと今後の展開は?
仕事においては実に順調で、
チョイスするリップ一つを取っても
後輩に褒められる三宮志帆。
しかしそんな「デキる女性」志帆も、
平日はともかく週末はまったく
楽しめていませんでした。
一緒にデートを楽しむ彼氏もなく、
元々の友達とも昔のように気軽には
楽しめなくなったという状態で、
独り寂しく食事をして、
寝床に入るという日常。
志帆はそれに嫌気がさし、
マッサージ師さんに愚痴ろうと
施術の出張サービスを入れます。
しかし志帆の家に来たのは、
若い男性の施術師。
志帆にとっては予想外の展開で、
男性では無理ですと断言し、
キャンセルをしようと考えますが、
部屋で独り寂しく過ごすのが
どうにも嫌になった志帆は、
彼に施術をリクエストします。
しかし彼は施術の前に
ベッドメイクをし、さらには
アロマをたくほどの繊細さで、
しかも女性よりもずっと
力強さもあり、たちまち志帆は
彼の動きに夢中になります。
そして彼の言葉通りに、じっくり
呼吸をしていくといつしか、
彼女の意識は性的な夢の中、
意識を取り戻すと彼の姿はなく、
感謝の挨拶の手紙だけが
置いてありました。
実際にエッチなことを
したというわけではないものの、
気恥ずかしさを味わう志帆ですが、
休み明け出社してみると、
そこには本社からの出向者として、
その施術師が立っていたのでした。
らぶモミ!~とろけるエステ~の読んでみた感想・評価
パワー系の俺様キャラに
振り回される展開かと思いきや、
うまく距離が取れている雰囲気で、
キツくなく王子様展開を
じっくり楽しめるのが素敵でした。
本作の特徴は何と言っても、
「リアル感」だと思います。
もちろん、偶然呼んだ施術者が
イケメンかつ美形な「王子」で、
しかもその彼が勤める会社に、
唐突に働きに来た、といった
ハイテンポな展開は、
ファンタジックな雰囲気全開です。
しかし施術をこなす東堂さんは、
良く創作作品に出てくる、
俺様系のキツさを出さず、
実に真摯に三宮さんと向き合い、
その「存在」を特別に
アピールしてきたりもしません。
なるほど、現実からすれば
当たり前の態度かも知れませんが、
物語を「動かす」上で言えば、
ハードな対応を重ねに重ねた方が
明らかに動きは良くなるもので、
それを我慢できる落ち着きが魅力です。
そして、東堂さんたちが、あくまで
じっくりとしたスタンスを取って
三宮さんに接近してくるからこそ、
読んでいる側のドキドキは倍増し、
しかもどぎつくない感じで、
楽しんで読み進めることができました。
不自然に「オトナ」な関係を避けるでもなく、
しかし若者のようにがっつきもしない、
落ち着いたバランス感覚が、
ラブストーリーを読み込んできた
上級者の方にも嬉しい
物語ではないかと思いました。
らぶモミ!~とろけるエステ~はこんな方におすすめな作品!必見
退屈で疲れる日常は確かにありますし、
それを叩き壊すかのような大胆かつ強烈な
ハードな展開は漫画ならではですが、
しかし家に人を呼んだらそれが
プロの殺し屋や妖精だったような、
強過ぎる展開というのも善し悪しです。
出てくる展開やキャラが強過ぎるため、
主人公がずっと抱えていたはずの
様々な問題がまったく些細になり、
読者に共感されなかったりと
色々なリスクを負いがちだからです。
しかし本作の三宮さんは、
特に追い込まれた状況はなく、有能で
周りからも信頼されていますが、
だからこそ恋人や友達がない孤独を
痛切に感じるというリアル感ある
悩みを抱えています。
それを「解決」に持っていく施術者も、
大胆なサービスはするものの
「怪しい流れ者」だったりはせず、
三宮さんの職場に仕事に来るなど、
安定感ある暮らしを目指している感が
ひしひしと伝わってきます。
いわゆる医療系の職とはやや違い、
故に国からの保護が薄い施術系の
職業の難しさなど、実態を
ある程度知っている人にも
オススメできる現実味が
本作の魅力と言えるでしょう。
もっとも、偶然実にイイ男が、
施術で「極楽気分」に
導いてくれたりと、
漫画的と言うか非現実的な
展開も多いので、ギリギリの
バランスが取れてもいますね。