タイトル | イッパツ危機娘 |
---|---|
原作・漫画 | 原田重光 |
出版社 | 講談社 |
ルックスも頭も良い留学生のクーニャン。
ですが、彼女は酒グセの悪さと、
何かにつけて危機に見舞われる体質という
弱点も持ち合わせていました。
そのため今日も、
本人が予期すらしていない状況で、
危機に見舞われ続けるのです。
イッパツ危機娘のあらすじ紹介
中国からの留学生・クーニャンは、
とても真面目で
しかも日本語も堪能という優秀な女性。
そのうえルックスもスタイルも抜群で
性格も良く、
まさに素晴らしいの一言です。
ただ彼女は「危機体質」と酒グセの悪さ
という強烈な弱点を持ってもいました。
そのため、
普通では考えられないような状況でも
危機に見舞われ続けてしまうのです。
ある時は自分の酒グセの悪さが原因で
街中で大変なことに…
またある時は
友達のリンダの行動が発端で
危機に見舞われます。
しかし彼女はタフな肉体と
頭の回転の良さで、
状況の打開を目指し続けます。
イッパツ危機娘のネタバレと今後の展開は?
毎度毎度、危機に出くわすクーニャン。
親友のリンダやナジャは細かいことに
慌てるタイプではなく、平然としています。
ですが、一向に「反省」というものを
見せません。
(主人公が途中でかわった際には)
親友の生死を勘違いしていたり…
クイズ番組で派手にやらかしたりと大騒ぎ。
もっとも、普段は真面目で
ツッコミ役に回ることも多いクーニャンも
酒が入るとえらい事になることも度々…。
ですので、人の事は言えません。
一方、もう一人の主人公である相沢マドカ。
彼女もやはり強烈な危機体質。
家に届いたカニを食べようとしただけで
そのカニに場を支配されそうになったり…
ひいきのサッカーチームの勝利に
浮かれ過ぎて危うく溺死しそうになったり…
リング上で強烈な便意に悩まされたり…
普通だったら何でもないところでも
手加減なく危機に見舞われ続けます。
そんなクーニャンとマドカが
同じ場所にいるとなると、その「危機力」は
相乗効果でさらに強まってしまします。
彼女たちがいた病院が
地下に沈没してしまうほどの事態が
訪れたりもします…。
イッパツ危機娘の読んでみた感想・評価
ギャグマンガにも色々な形がありますが、
本作は「キレ」、「スピード」、「パワー」の
三要素を駆使してガツガツ来るタイプの作品。
本作は事実上の三部構成。
一部・三部の主人公であるクーニャン、
二部の主人公マドカ。
どちらも、
ある意味「あらゆる手段を講じて」
危機にひんしてくれます。
しかも要所要所で難しい化学法則やら
公式やらが頻出…
置かれたシチュエーションの
バカバカしさとの間に強烈なギャップが生じ、
読者の笑いのツボを鋭く刺激してきます。
理屈抜きで笑える「基礎力」がありながら、
理に走ってもいっそうウケる…。
簡単そうでいてなかなかできることではなく、
当時アニメ化されたというのも納得です。
また、一部の二部のメインキャラは
全員女の子でしかも美人という構成。
これは現在、全盛の「可愛らしいキャラが
全力でギャグをやりまくる」系作品の
先駆けのような雰囲気すらあります。
主人公が途中で代わり、後になって再登板。
そんな、極めて大きな変化を経ながらも、
根本はまったく変わっていない希少さも
含めて非常に楽しむことができました。
イッパツ危機娘はこんな方におすすめな作品!必見
とにかく毎回安定して
危機が起こり解決していきます。
そのため、ハラハラ感というよりは
「またやっちまってるよ!」という
コント的な笑いの要素が強い作品。
スリリングな展開に弱い方にも
安心して紹介できます。
一方、危機にあっている本人たちは
至って本気です。
ですので、キャラの脱力によって
こちらの気がなえる心配はありません。
ハイテンポ、ハイスピード、ハイテンション
でビシビシと進んでいくところは、
ギャグマンガに慣れた方も楽しめます。
危機に直面するのは九割方くらい美女、
美少女たちですので画が「汚く」なりません。
それにも関わらず彼女たちの裸はあんまり
興奮させる感じではないので、下ネタや
エロは苦手という方でも大丈夫でしょう。
複雑な数式やシステムを用いて、微妙に
「これじゃない感じ」の対処を見つけ出す…
そのあたりの理屈は考察好きも
思わず膝を打つ感じです。
何よりクーニャンとリンダとナジャが
かもし出す独特の空気感は
一読の価値があるといえます。