タイトル | ウィッチクラフトワークス |
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原作・漫画 | 水薙竜 |
出版社 | 講談社 |
お姫様抱っこの似合う男子高校生
こと多華宮仄(たかみや・ほのか)。
学園一の美少女お姫様ヒロイン
火々里 綾火(かがり・あやか)に
告白されてしまう。
──多華宮君は私のお姫様だから!
そんな熱い告白をする史上最強の
魔女・ファイアースターターの
異名を持つ彼女に溺愛されてしまう。
ヒロイン系男子・仄かとヒーロー系女子・
綾火の恋の行方は如何に?
燃えるスクールライフラブコメディ
「ウィッチクラフトワークス」
ウィッチクラフトワークスあらすじ紹介
多華宮仄(たかみや・ほのか)は、
冬月高校に転校したふつうの高校生だった。
見た目はパッとせず、運動神経もよくない、
成績もイマイチで、容姿も特質するものもない。
普通と平凡を現したかのような、
どこにでもいる男子高校生。
今日も家から学校まで向かう為にバス停へと赴く。
その日もいつもと変わらない
平凡なありふれた日常が始まると思っていた。
しかしその日が彼にとって、
当たり前だったはずの、
平凡でありふれた日常。
その全てが変わってしまう日になるとは、
夢にも思ってはいなかった。
バスへと乗り込み、
手近な座席に座りながら何気に外を眺める。
今日も仄かは彼女と乗り合わせてしまう。
黄色い女子の声援を受けながら、
バスへと乗り込んでくる。
同じ冬月学園に通う
火々里 綾火(かがり・あやか)だった。
彼女は学園一のアイドル。
容姿端麗、才色兼備、
成績優秀、運動神経抜群。
非の打ちどころのない、
完璧な才媛美少女である綾火。
男女問わずに全校生徒の憧れの的であり、
「火々里綾火親衛隊」まで存在している程に、
彼女の存在は絶大。
文字通りの姫様として
学園に君臨している女性。
仄かはいつも何故か
同じバスに乗り合わせてしまう。
クラスも同じ、席も隣通しと、
不運な境遇を過ごして居た。
うっかりと消しゴムを落としてしまい、
それを何気に彼女に拾ってもらえば、
彼女を慕う全てに人間達の嫉妬を買ってしまう。
いい気になりすぎと、
親衛隊に屋上に呼びだされる。
絡まれてしまう事も、既に日常化していた。
そんなありふれた一日を終える。
放課後の掃除時間のゴミ捨ての中、
ゴミとして捨てられていた
ぬいぐるみを拾い上げてみる。
そのお腹にはこう書かれていた。
「今日の天気 晴れ時々、
校舎が降るでしょう」
晴れ、時々校舎?
読み上げた時、
本当に学園の校舎が降り落ちてくる。
自分をあっさりと押し潰す事の容易な
巨大な校舎が迫る中、
死ぬと、女の子と手を繋いだこともないのに。
と、後悔に苛まれる中で、彼を救ったのは……
とんがり帽子とマントを纏った綾火だった。
これが多華宮仄の平凡な日常の終わりであり、
魔女と魔法を巡る物語の始まりだった。
ウィッチクラフトワークスネタバレ・今後の展開
平凡な高校生だった筈の
多華宮仄(たかみや・ほのか)。
火々里綾火(かがり・あやか)
に助けられた事から、
彼の非日常が始まってしまいます。
魔女の出で立ちで彼を救った綾火は魔女であり、
炎の魔女の異名を持つ、
発火術師(ファイアースターター)。
工房の魔女の一人でもありました。
そもそもこの世界には魔法が存在し、
魔女が二つの勢力に分かれ
均衡を取っていました。
でもその均衡を崩す事の出来る存在である
仄かを人知れず護衛。
いつも彼の傍にいたのは、
綾火が彼を守る為に、
あえてそうしていたのです。
そう、仄には秘密がありました。
その秘密とは白姫エヴァーミリオンと呼ばれる
絶大な力を持つ魔女を、
内に封印していたからです。
あらゆる破壊と再生を司る火の魔法
「ファイアクラフト」を扱う。
また自分の力を相手に分け与え、
眷属を自分の意思で
増やすことのできる魔女。
そんな彼女を封印している仄を助ける為に、
綾火は人知れずに
彼を塔の魔女から隠していたのです。
また互いの両親によって二人は
許嫁同士でもあります。
幼い頃のある事件を機に、
仄に思いを抱くようになります。
彼に溺愛する綾火は、騎士の契りを結ぶ。
仄が怪我を負っても、
それを肩代わりしてしまう程に、
切っても切り離せない関係にあるのです。
また仄の内に封印した白姫の膨大な魔力を
無限に取り入れる事も可能としている綾火。
身を挺して彼を守っていき、
愛する彼の為に命を懸け、
また彼も強くなろうと努力していきます。
そんなワケありな二人。
仄の為に命を懸け、
綾火も彼の為に命を懸けると、
熱い愛情と魔法のバトル作品。
目の離せない内容と、
深い設定が楽しめる内容になっています。
ウィッチクラフトワークス読んでみた感想・評価
水薙竜先生の代表作とも言える
「ウィッチクラフトワークス」。
前作である「キルウィザード」と
同じ世界観を共有。
舞台は現代世界に魔法使いこと
魔女が活躍する
作品として描かれている作品です。
まず今作は、バトルに恋愛と
魔法のファンタジーと
学園モノを様々に凝縮した作品です。
最強の魔女であるヒロインの
火々里 綾火(かがり・あやか)。
そんな彼女に惚れられている主人公の
多華宮仄(たかみや・ほのか)の
二人を主軸に描かれる漫画です。
伝説の魔女をその身に封印している、
頼りなさそうに見える。
でもいざと言う時には自分の身も顧みない程に
男前な場面を魅せてくれるけれど、
本質はヒロイン体質な主人公の仄。
そんな彼に過保護なまでに溺愛します。
彼を守る為ならば、どんな相手でも。
それこそ悪魔や神ですらも
敵対する事を厭わない愛の深さなど。
普段は男前なヒロインであるも、
ときおり仄の前で見せる恋する乙女な綾火。
一見すればバトル物の雰囲気もあれば、
ときおり見せる少女漫画の様な恋模様など、
楽しめる内容が豊富な今作品。
そしてこの作品の一番の見どころになるのは、
この作品内の繊細な設定の細かさです。
水薙竜先生は設定にこだわる作者さんであり、
よく見てみればその細かな設定などを
楽しめる内容になっています。
さっと読んだ後に、もう一度読んでみたら、
おやっと新しい発見ができる等、
読んで二度おいしい作品となっています。
美少女なのに男前ヒロインと激しい魔法バトルが魅力!
魔法で超絶バトルな漫画を読みたい人や、
美少女なのに男前なヒロインの活躍に、
ファンタジー要素を存分に
織り込まれています。
そんな漫画を読んでみたい人に
おススメできるのが、
この「ウィッチクラフトワークス」です。
ただバトルの要素も、
これまでにあったひ弱な
イメージが強い魔法使い。
こと魔女が剣や拳やドラゴンに巨人などを扱い、
激しいバトルを展開する内容の熱さもある。
学園モノの重要な要素である
恋愛コメディなどもある。
そのバリエーションの豊富さに、
この作品の面白さがあります。
一見最初は学園を舞台に繰り広げられる
ラブコメディと思います。
でも魔法のファンタジー漫画でもあり、
少年漫画な肉弾戦の激しい
バトル物でもある今作。
実は奥の深い物語と、
ファンタジー要素を絡めています。
また独特の世界観と設定などを盛り込み、
作者である水薙竜先生のこだわりの深い内容と
要素も楽しみの一つとなります。
一見すればファンタジーと、
ドラゴンや魔法を出せばいいと
扱いやすいと思われがちです。
が、読者を納得させる程の
ファンタジー世界を描く事は難しいのです。
またそれをバトルに入れ込み、
様々な設定を織り込んで盛り込んでいます。
読者を楽しませ、深く自分の世界を
読ませていくその作風は、
読む者を夢中にさせてくれる逸品です。
魔法少女ではなく、魔女の熱い恋愛と、
熱いバトルを楽しみたい人は必見です。