タイトル | ウラノルマ |
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原作・漫画 | 坂辺周一 |
出版社 | 双葉社 |
あおいは誰もが羨むような
美しさ持ち主です。
美しさに加えて、家柄も申し分なくて、
学歴も高いです。
しかし!
そんなところを鼻にかけることもない
完璧な女性でした。
そんな女性なら、何処かで悪い噂でも
あって良さそうなものなのに・・・
ウラノルマのあらすじ紹介
例えば!
いい女にありがちな悪い噂として、
合コンで羽目を外しているとか・・・
仕事上で女を武器にしているとか・・・
そんな噂のカケラもない葵に対して、
同棲愛者である以外考えられない!と
影で話していました。
ある日部下が仕事の関係で使う
ショップを紹介して欲しいと
頼んできました。
あおい先輩のお父さんの力なら、
こういったお店は
何とかなるのではないですか?
あおいは、このくらいならお父様の
力を借りなくてもどうにかなるわ!と
ショップを紹介しました。
ウラノルマのネタバレと今後の展開は?
ショップを紹介された部下の女性は
さすが先輩!と言いました。
あおいは職場の誰もが憧れる人です。
マンションの屋上から、
息を切らせて逃げてきました。
それは
ーあおいでしたー
男人を突き飛ばして、
転落させてしまったのです。
私はこんなことで終わる人間では無い!
転落した男に対して、
あおいはそう思いました。
お金で女を買うような男、
密入国の奴なんて・・・
自分を正当化するような、
そんな考え方が目立ちます。
自分んで自分に課した罰・・・
あおいのもう一つの顔は、
夜は別人のようになり
身体を売る事でした。
金額は安くてもいい、
もっと自分を汚して欲しいと
あおいはいつもそう思っていました。
自分のお父様の事を誇りに
思いながら育ち、自分が一番
父に似ていると言われていました。
お父様のことを理解出来るのは
自分だけ。
お父様の会社も守れるのは自分しか
いないと思っていました。
そしてその事を誇りとして、
あおい自身も生きてきました。
昼間の真面目で有能な
オフィスレディの顔とは異なり。
夜は派手なメイクと服に身を包み
街を徘徊するようになっていたのです。
ウラノルマの読んでみた感想・評価
小さい頃から、いつも頑張っていて
両親から期待されて育ってきた
感じがすごくしました。
あおい自身も、それに応えようと
必死だったんだと思います。
今まで知らぬ間に、
すごく無理をしていて
心も身体も限界に近づいていたのかなと
読んでいてちょっと悲しくなりました。
父親の事を、すごく尊敬していて
愛しているように思いました。
そんな父親から、
愛人の話を聞かされた時の衝撃は
凄まじかったと思います。
きっと父親も、あおいの事を
信頼していたんだと思います。
しかし
信頼を言う言葉だけでは重すぎる
ショックだったと思います。
愛人がいて、さらには子供まで
いるなんて普通は容易に
受け入れられるものでは有りません。
でもあおいなりに消化して、
母にも言わずになんとか気丈に
頑張ってきたんだと思いました。
だから父親の最期の時に
母親から言われた言葉には
相当傷つくものがあったと思います。
あなたは誰の子なんだろうね・・・
自分が産んだ子なのに・・・
こんな風に言ってしまうくらいに
母親も傷付いていた、
と言う事なのでしょうか。
ウラノルマはこんな方におすすめな作品!必見
心にグッと問いかけるような
魅力的な作品でした。
訴えかけてくるものに対して、
真剣に受け止めたくなります。
そういった、
問題提起タイプの漫画が読みたい人には
共感出来る作品だと思います!
たまにはこういった風な、
真剣な漫画もいいよね!って
私は思いました。
あおいの内に潜む病理のような物が、
なんだか少し悲しくも思いました。
通勤の途中で、猫が車に轢かれていて
それを少年が悲しく思っていた時に
すぐに駆け寄り病院に連れていったり、
手術費用を立て替えたり。
見ず知らずのなにかの為に
そこまで出来るって、とてもすごい
事だと思います。
深く同情して、気持ちも寄り添うの
ですが猫の遺体を簡単に
ゴミ箱に捨てたり
そういった矛盾する感情を合わせて
持っている様子に、深い闇のような
ものを感じました。
前に何かに書いてあった気がします・・
病的な何かとは、
例えば優しいと冷たいのような
生ぬるい感じではなく
極端な優しさと極端な冷酷さのような
そういった完全な振れ幅のある心理だと
どこかで読んだことが有ります。
とても興味深く読める
この漫画はおススメしたい作品ですよ!