タイトル | エンジェル伝説 |
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原作・漫画 | 八木教広 |
出版社 | 集英社 |
天使の心を持つが
顔が怖くて悪魔にしか見えない・・・
そんな悲しい宿命を持つ高校生が
不良界に旋風を巻き起こす!?
誤解が誤解を呼んで
大騒動にまでエスカレートしてゆく、
爆笑必至のギャグと
美麗な描写に迫力のアクションを
一気に楽しめる、
まさに伝説級の超傑作!
エンジェル伝説のあらすじ紹介
碧空高校に転校してきた
天使の心を持つ少年・北野誠一郎。
しかし彼は
生まれつき凶悪な面相をしており、
薬物中毒者か悪魔にしか見えない・・・
絡んできた不良が
逆に土下座し、逃げてしまうため
本人も知らない内に
番長ということにされてしまい
そのことがさらにまた
別の不良を呼び寄せてしまう
勘違いのスパイラル。
地域一帯を制覇したことになった
北野は伝説となり
不良界だけでなく
格闘家や教育委員会までもが
挑戦しに来るように・・・
エンジェル伝説のネタバレと結末(最終回)は?
男勝りで正義感が強い
古武術道場の娘・小磯良子。
彼女がレギュラーに加わることで
物語が急速に面白くなります。
当初こそ毎度のごとく
北野くんを悪党と勘違いし
倒そうとしてきますが
これまでの相手とは違い、
北野くんが善人であると理解し
次第に心を寄せていくのです。
男勝りではあるものの
良子はかなりの美少女でもあるため
北野くんに屈服していた
元番長・黒田清吉が
一方的に恋心を抱き、
隙あらばアプローチしては
手ひどく反撃されてしまい
またいつものように
北野くんの腰巾着に戻る・・・と、
人間関係が流動的になるのです。
また黒田を含む一部は
北野くんを悪魔だと
勘違いし続けるものの、
彼の内面を評価する人も
少しずつ増えてきて・・・
太く短く生きる男の中の男、
レベルの違う真の猛者、
などのように
クラスメートたちも
大筋では勘違いしつつ
好意的な態度になってきます。
誤解が解ける過程で
人間的に大きく成長する者もいて
物語は北野くんだけでなく
彼の周囲の人物まで
掘り下げられていくのです。
エンジェル伝説の読んでみた感想・評価
メインキャラだけでなく
脇を固める準レギュラーたちが
秀逸で魅力的です!
中でも最高なのが
碧空高校の校長先生。
マンガ世界の校長では珍しく
俗物的な小物タイプで
初対面で北野くんの凶悪顔に驚き
成りすましの偽者だと
決め付けてくるのですが、
「お前のような顔が
北野誠一郎なはずがない」
という、笑えるほどの理不尽ぶり。
さらに物語が進み
北野くんが評価されてきても
悪人だと言い続け
教師経験の長さから
人の内面を見抜けてしまう、と
影が差した憂い顔なところを
(見たまんまじゃねーか)
と他の教師から
内心でツッコまれてるシーンは
何度も読み返して爆笑しました。
このネタは卒業生バージョンもあり、
黒田の先輩である不良OBも
笑わせてくれます。
「オレは修羅場をくぐってきたから
一目見ればソイツのヤバさがわかる」と、
前科があるだの薬物中毒だのと
やはりどう考えても見た目だけの
薄っぺらい台詞が
やたら渋い言い回しで
最高に面白いのです。
もちろんレギュラーも最高だし
メインの物語も感動したのですが、
この2人だけは何度も何度も読み返して
その都度、大爆笑するくらい
特別に気に入ってしまいました。
こんな方におすすめな作品!必見
ギャグマンガであると同時に
ハートフルな優しい視点も含む
複数の面白さを両立した話なので
笑いと感動を求める人には
うってつけの作品です。
そんな物語の主軸とは裏腹の
スパイス的要素として
実はこのマンガ、
かなりアクションや格闘の描写の
レベルが高く
最初は
北野くんの風貌から
不良バトルが始まって、
黒田たちも加わっての
抗争も迫力満点で
読み応えがあります・・・が、
物語が中盤に差し掛かると
格闘家たちもバトルに参戦してきて
とんでもなく熱くなるのです!
争いを嫌う北野くんは
無意識に重心が後方へ偏っていて
逆に顔が怖すぎて
攻撃してきてるようにしか
思えない――
そのため相手は
『カウンターを当てたはずなのに
ぜんぜん効いていない』
という不可思議さに困惑し、
悪魔を相手にしているような
恐怖を覚えるのです。
これは本当によくできた設定で、
格闘好きにも大満足な
バトルマンガでもあると断言できます!