タイトル | ガキのためいき |
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原作・漫画 | 沖田×華 |
出版社 | 講談社 |
AS(アスペルガー)
持ちの×華ちゃんは
日本人の”常識”である
”本音”と”建前”が
よく分からない。
簡単な計算ができず
難しい漢字が書けない。
ましてや子供時代なんて
理解できないものが
ほとんどで…。
漫画家・沖田×華が描く
”ためいき”エッセイ!
ガキのためいきのあらすじ紹介
日本にはかなりいる
と言われているAS
(アスペルガー)。
漫画家・沖田×華も
その一人である。
普通に話をしていたり
知能の遅れもないので
KY(空気読めない)に
見られがちなAS。
しかし好きな分野には
とことん集中するので
専門職で活躍する人もいれば
人や社会になじめず
引きこもる人もいる。
ASのタイプは千差万別で
”これがAS”と判別するのは
結構難しかったりするのだ。
たとえば×華には
ASにLD(学習障害)と
ADHD(注意欠陥/多動性障害)
といったものがある。
LDの症状は
簡単な計算ができず
難しい漢字ができない。
ADHDの症状は
ありえない聞き間違いをしたり
言葉をそのまま受け取るなど。
そんな×華の子供時代は…。
ガキのためいきのネタバレと今後の展開は?
×華の子供時代は
日本語がほとんど
分かりませんでした。
昔保育園にいた頃
積み木遊びをしていた時
色が気に入らなくて
ヒステリーを起こします。
当時の先生は
様々な色の積み木を並べて
「何(色)が好き?」
と尋ねたそうです。
それを聞いた×華は
自身の好物を答えてみたり…。
しかし親も周りの人も
”ちょっとボケてる”
と思うくらいで
子供の×華がASとは
誰も気づきませんでした。
小学校に上がった頃
ASの症状は強くなります。
忘れ物を繰り返し
授業が全く分からず
テストも赤点だらけ。
こっそり隠して帰ると
母親に怒られます。
当然通知表も最悪で…。
×華の子供時代は
まさに”苦行”でした。
しかし保育園は
わりと楽しかったそうです。
理由は”遊ぶこと”が
仕事だったから。
皆勤賞どころか休日も一人で
保育園に行っていました。
×華は当時の自分は
活発と思っていましたが
母親は違っていたようで…
”他の子達と話しているのを
見たことがない”。
なぜかというと
保育園は人が多すぎて
周りが何を言っているのか
分からなかったからです。
それに対して
×華が取った行動は…。
ガキのためいきの読んでみた感想・評価
ASを題材にした作品は
初めて読みました。
当時の×華さんの
ASであることの苦労が
赤裸々に描かれています。
内容は衝撃的でしたね~。
わたしは本作を読む前
AS=片付けられない人
と思っていました。
確かに片付けられないことも
症状の一つですが
それだけではなくて
ASのタイプも様々とは
全く知りませんでした…。
×華さんの苦労は
相当だったと思います。
簡単な計算もできなければ
漢字も満足に書けない。
学校では先生の言うことが
理解できないなんて…。
もし×華さんと母親が
早くASと気づいていれば
違っていたかもしれません。
特別学級に通うことが
できたかもしれないのに…。
×華さんのすごいところは
つらかった出来事や体験を
×華さんならではのセンスで
面白く描くところです。
×華さんだとなぜか
笑えるんですよね…。
作中の”ガキの戯言”には
現状や裏話が書いてあり
面白かったです。
”絶縁のいきさつ”という
タイトルは重いですが…
相変わらず
×華さんらしいな~
と思う内容でした。
家族のことを描いた
×華さんの『蜃気楼家族』も
いつか読んでみたいですね!
ガキのためいきはこんな方におすすめな作品!必見
発達障害を題材にした
作品を読んでみたい…。
そんな方には
「ガキのためいき」が
おすすめですよ。
本作は漫画家で知られる
沖田×華さんのエッセイ。
×華さんは子供の頃から
AS(アスペルガー)だけでなく
LD(学習障害)やADHD
(注意欠陥/多動性障害)
などの発達障害があり
彼女の子供時代は
”苦行”というほど
つらかったそうです。
本作のストーリーは
そんなつらい子供時代を
あえて面白く描いています。
『蜃気楼家族』を読んだ方なら
分かると思いますが
×華さんの家庭環境は
なかなか壮絶です。
あんな環境の中で
発達障害を抱えて
過ごしたのかと思うと…。
もし興味があれば
『蜃気楼家族』も
読んでみるといいですよ。
話はそれましたが
本作の見どころは
×華さんの生き方です。
発達障害と知らず
周りの人や親からも
”ちょっとボケてる”
と思われていた×華さん。
発達障害を抱えながらも
どうやって子供時代を
生き抜いたのか。
当時の×華さんの
子供ならではの考えが
リアルに描かれています。