タイトル | サツリクルート |
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原作・漫画 | MITA 吉宗 |
出版社 | 小学館 |
就職活動とデスゲームという、
一見なじまなさそうな二つを組み合わせた作品。
悪魔と契約を結び「内定をとれなければ死亡」
というペナルティと引き換えに
特殊な能力を得た主人公。
就職活動を戦い抜いていきます。
サツリクルートのあらすじ紹介
恐慌が起き、国ではなく四つの財閥が
権力を握るようになった日本を舞台にした話。
主人公の蓼丸カズヤは財閥の御曹司。
就活での成功が自身の人生の成功に直結する
世の中でも、順風満帆かと思われていました。
しかし、CEOであった父親が更迭されて
財閥が没落し、
主人公は絶対絶命のピンチを迎えます。
そんな主人公に手を差し伸べたのは、
悪魔であるアガリという人物。
彼女は、「就活に失敗したら死亡」という
ペナルティと引き換えに、
主人公に能力を授けます。
同じような能力を持つ仲間とともに
戦いながら、就活を勝ち抜いていく
主人公のストーリーです。
サツリクルートのネタバレと今後の展開は?
主人公である蓼丸カズヤは、
悪魔から能力を授けられ、
最初は一人で就活をしていきます。
しかしながら就活の途中で、
自分の他にも悪魔と契約している
就活生たちがいることを知ります。
彼らは最初、主人公と敵対して
内定を奪い合う立場として登場します。
しかし、主人公の機転や行動で
主人公を信頼し、
仲間となる就活生も出てきます。
就活生たちと契約し内定を得させようとする
アガリをはじめとした悪魔たちの目的は、
中盤まで謎に包まれています。
しかし、彼らには敵対する悪魔の派閥がいて
財閥の中に潜り込んでいる
彼らの計画を阻止しようとしていました。
そのために、主人公たちを手ごまにしようと
考えていたことが判明します。
序盤は主人公が、
能力を駆使して他の就活生を出し抜き、
内定を得るという内容が主軸になっています。
中盤以降は陰謀を企てている悪魔たちを
阻止しようと、悪魔が面接官を務める企業の
採用面接に潜り込む内容となっています。
その悪魔たちも特殊な能力を持っています。
主人公たちが悪魔の契約者であることが
ばれると殺されてしまう…。
そうした制約も抱えて
主人公たちは戦っていきます。
サツリクルートの読んでみた感想・評価
まず、絵が綺麗で読みやすいな
というのが第一印象でした。
就職活動とデスゲームという、
一見なじまなさそうな二つの要素を
うまく組み合わせています。
主人公たちが悪魔から授けられる能力も
非常にユニーク。
「こんな能力で
一体どうやって戦っていくんだ」
というものもある。
そんな中、彼らは巧みに能力を駆使して
内定を勝ち取っていき、
そうした姿にもハッとさせられます。
最近の就活は、たくさん受けて
たくさん落ちる傾向がある。
でも、結果的に一つの選考も落ちることなく
戦った彼らをすごいなあとも思います(笑)
私がこの作品の中で
一番好きなキャラクターは、
主人公の仲間である角倉真人です。
彼はもともと就活がまったくうまくいかず、
四年も留年している就活生。
豊富な就活の経験をいかし
主人公たちに助言していきます。
ルックスもさえず、内定はとれず、
主人公の仲間では唯一能力を持っていません。
そして、主人公たちに悪魔との
契約のことも秘密にされているという、
なんとも気の毒な彼。
それでも、明るくめげずに
頑張っている姿が魅力的でした。
サツリクルートはこんな方におすすめな作品!必見
ジャンルとしては
能力バトル・デスゲームものになります。
一風変わった設定の
デスゲームや能力バトルものが好きな方
同じ作者の作品である『ヒト喰イ』が好きな方
そういった方なら世界観にも
スムーズに入っていけると思います。
ひと昔前に流行ったような、
「謎の部屋に複数人が拉致されて、
殺し合いのゲームがはじまる」
そういったタイプのデスゲームものに
飽きてしまった方でも、本作は
新鮮な形で読めるのではないかと思います。
結果的には、デスゲームのペナルティで
死ぬのは敵キャラのみ。
悲劇が起きたりドロドロした
人間関係を描いたりはしていません。
また、過去に就職活動を経験した方
今現在経験しているという方には
特に読みやすいです。
実際に私は就職活動をしているさなかに
この作品を読み、息抜きにしていました。
実際の就職活動で「確かに
こんな就活生いた、こんな場面あったな」
と自身の就活を振り返るのもよし。
「もし自分に能力があったら、
どんな風に就活したかな」と
妄想するのも楽しいです(笑)