タイトル | シティーハンター |
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原作・漫画 | 北条司 |
出版社 | ノース・スターズ・ピクチャーズ |
裏社会最高のスイーパーに
依頼する方法はただ一つ。
新宿のとある駅の伝言板に
「XYZ」(もうあとがない)と記せ。
そうすれば奴は動く。
心を震わせる依頼が奴を突き動かし、
コルトパイソン357マグナムが
巨悪を撃ち抜く!
奴の名は──シティーハンター!!
シティーハンターあらすじ紹介
新宿のとある駅の東口に、
サングラスを掛けたくたびれた雰囲気の男──
槇村秀幸(まきむら・ひでゆき)は、
掲示板に書かれていた「XYZ」の文字に、
彼の依頼人が訪れた事を確認する。
XYZ──もう後がない。
この暗号が示す通り、彼の腕……
裏社会ナンバーワンでもある、
最高のスイーパー・シティーハンターに
依頼をする人間。
また訪れたのだと、
その腕を必要とする依頼人を伝えに、
当の本人の元に訪れる槇村。
シティーハンターに異名を持つ、
冴羽(さえば・りょう)。
賭けボクシングの胴元と電話で
口論していた真っ最中だった。
日本jrミドル級のタイトルマッチ
優勝候補であった荻野俊一が、
早朝のロードワーク中に通り魔に殺される。
彼に賭けていたの掛け金10万は、
新たなる挑戦者である
稲垣晃二に変更されてしまう。
ツキで勝ち上がっただけの三流選手が
チャンピオンに勝てるわけも無い。
チャンピオンに掛け直すと
胴元に訴えかけるも、
電話は無慈悲に切られてしまう。
今月の食費が全てご破算だと、
やけ食いを始める。
槇村は窘めるように小言を言い、
それに喰ってかかる。
槇村は動じた様子もなく
落ち着いた口調で依頼について話し始める。
シティーハンターに依頼を頼んできたのは、
荻野俊一の恋人であった、
女医・岩崎めぐみからだった。
彼女は言う、荻野俊一を
殺したのは稲垣晃二だと。
彼の才能に嫉妬し、私の全てを奪った奴を
殺してほしいと訴えかける彼女に、は言う。
警察に任せた方が良いと。
でもガンに蝕まれ、
余命いくばくもない彼女。
彼の仇を討てる為ならと、生命保険を偽造し、
3千万円を報酬として用意していた。
自分の命で支払うと覚悟を決める彼女には、
その切なる依頼を引き受ける。
はたして仇は討たれるのか?
シティーハンターネタバレ・今後の展開
裏社会最高のスイーパーである
冴羽(さえば・りょう)に、
自分の恋人の仇を討ってほしい──
自身の命を代償に依頼料を
払うめぐみに心を動かされ、
仕事へと動く事になります。
稲垣の身辺を洗う中で、彼の挑戦相手になる
チャンピオンに張り込む事になります。
もし稲垣ならば、勝利を完全にする為に、
チャンピオンも脅迫すると
読んでいためぐみ。
その読み通りに、稲垣は
チャンピオンを脅迫してきます。
もし次の試合に八百長をしろと、
3ラウンド後にノックアウトされろと要求。
チャンピオンはその要求を跳ねのけますが、
卑怯にも稲垣は彼の娘を襲うとも、
脅迫をしてきます。
折れるようにして、八百長を
受け入れるしかないチャンピオン。
あざ笑う稲垣は、荻野が殺されたのは
自業自得だと彼の死を侮辱。
自分こそがチャンピオンに
相応しいとのたまいます。
根から腐り切った、
そんな悪逆非道な稲垣には
静かに怒りを燃やします。
奴に相応しい死を届けると、
タイトルマッチ当日。
依頼人のめぐみの元に、
稲垣とチャンピオンの
試合のチケットが届きます。
八百長試合で、チャンピオンが
何も手を出せないまま、
一方的に拳を打たれ続ける。
稲垣は勝利を確信したまま
チャンピオンを挑発し、
3ラウンド目にノックアウトすると、
観客に宣言します。
……ですが、その宣言は果たされる事なく、
シティーハンターによって
撃ち砕かれる事となるのです。
はたして試合の行方は?
めぐみの依頼は果たされるのでしょうか?
シティーハンター読んでみた感想・評価
「シティハンター」は、「キャッツアイ」などで
ジャンプ80年代を飾った北条司先生による、
ギャグorシリアスなガンアクション漫画です。
舞台となる世紀は1985年。
ちょうどバブル期に入り日本経済が安定し、
平和な時代と銘を打たれるほどに
恵まれていた時代。
裏社会の悪人に突如として襲われ、術を失い、
奪われるだけの人間を救う。
大都会の請負人ことシティーハンターと呼ばれる
凄腕のスイーパー冴羽(さえば・りょう)
を主人公に物語は進んでいきます。
当時このヒーロー像は、
ジャンプでは斬新な発想で創られた
キャラクターでもありました。
女性にだらしのない三枚目と、
普通ならカッコ悪いと、熱血マンガ時代の
ジャンプ漫画80年代において、型破りな
キャラクター像や主人公像で注目を集めます。
その独特なキャラは、
それまでのジャンプにはいなかった
主人公としても挙げられています。
女性にだらしのない主人公は多くても、
冴羽のような、根っからの女好きは、
それまでのジャンプでは珍しい。
また連載当初はハードボイルドの
濃い作風でした。
しかし少年漫画に似つかわしくないと、
ライトな部分を前面に出す為に、
あの「もっこり」などのギャグ。
コメディやギャグの色合いを
強めていった作品でもあります。
また三枚目の残念イケメンが、やる時はやると、
ギャグとシリアスの使い分けする。
決めるときは決めると、
その独特のカッコよさは、
のちの三枚目キャラの見本ともなる。
それまでにあったハードボイルド系の作品に、
ライトなイメージを入れる要因ともなった
「シティーハンター」。
お色気要素やシリアス要素に、
ガンアクションなどの見所満載な作品です。
ハードボイルドな格好良さとガンアクションが見所!
ジャンプ黄金時代の漫画を読むのなら、
決して見逃せない作品が、
この「シティーハンター」です。
無類の女好きで、節操なくにナンパ。
仕事もそっちのけで美女を追いかける、
そんな主人公の冴羽(さえば・りょう)がカッコ良い。
三枚目な残念イケメンの元祖とも言える、
そんな彼の活躍が、
存分に楽しめる内容。
またガンアクションならではの演出など
見どころが充実している作品とも言えます。
またアニメ化した際には、
あの小室哲哉の名曲が勢揃い。
音楽を片手にシティーハンターの真似をした、
当時の読者も多い筈。
そんな当時の話題にもなり、
ジャンプ黄金時代とも言われていた、
あの1980年代のジャンプを代表する作品。
決して恥じない、今の時代に見ても
色褪せる事の無い、
物語の展開に目が離せません!
ハードボイルドのカッコ良さと、
北条美人の魅力。
凄腕のガンアクションの
展開など見どころが満載。
いつも真剣では無くても、
親しみやすく、時に厳しい、
そんなヒーロー像の今作。
忙しく気が抜けない毎日を送る人や、
拳銃を片手に巨悪を撃つ
ヒーローの活躍を望む。
そんな人におススメの出来る、
そんな痛快ガンアクション漫画
「シティーハンター」。
満たされない日々を潤してくれる、
そんな作品です。