タイトル | ドリフターズ |
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原作・漫画 | 平野耕太 |
出版社 | 少年画報社 |
時は戦国の世!天下分け目の関ヶ原!!
勝敗決した戦場より異世界に落ちたる
最強の侍──島津豊久(しまづ・とよひさ)が、
次に生きるは新たなる国盗り合戦!!!
天下の大うつけ織田信長(おだ・のぶなが)と、
源氏の美しき弓使い
那須与一(なすの・よいち)。
共に、帝国に傷つけられた
エルフとドワーフを従える。
群雄割拠に燃えゆく
異世界の天下取りへと動く!
偉人達の異世界戦争戦記の決定版!
「ドリフターズ」について!
ドリフターズあらすじ紹介
1600年。
関白豊臣秀吉公の死により、
日ノ本の天下は二つに分かれる。
東に徳川家康。
西に石田三成。
相反する両者の対立は、
天下平定より久しぶりの大戦である
関ヶ原の大戦が行われる事となった。
一騎当千の侍がしのぎを削る大戦は、
徳川方の勝利に終わる。
西に組したる者達は、
敗走を余儀なくされていた。
その中で、敗走しながらも
追撃してくる東軍──井伊直政隊を迎え撃つ、
島津豊久(しまづ・とよひさ)の姿があった!
伯父──島津義弘を逃がすために
部下と共に殿軍を務め、
人生最大の大勝負に打って出た豊久。
頑強な井伊直政の騎馬隊を退け、
一瞬の隙を突き、井伊直政へと斬りかかる。
しかし数に勝る直政の軍勢に押され、
豊久は窮地へと立たされる。
だが無数の槍を向けられるも
好機と捕らえ細く笑む豊久は、
大勝負に打って出る!
真正面からの突撃に、
無数の槍に打ち貫かれる。
しかしその目には直政の首しか映らず、
豊久は持っていた短筒を向け、
直政を撃ち倒す!
未だ衰える様子もなく、
死ぬ気配すらまるでない気迫。
豊久の闘志に気圧され、
直政の軍勢は撤退する。
追撃を退けるも、満身創痍となった豊久は、
直政を逃した無念を飲み込み、
叔父上の待つ薩摩へと足を運ぶ。
討ち死んだ侍達の死骸を越え、
闇夜に落ちる雨の森の中を
ひたすらに歩む。
血を流しながらも
歩みを止めようとはせず、
ただひたすらに歩み続けていた。
そして見慣れぬ場所へと
たどり着いてしまう。
白い空間。
奥には机に座り、新聞を読む一人の男。
周りには無数の様々な扉が囲み、
異様な空間を醸し出していた。
そしてその日を境に、日ノ本の歴史より、
島津豊久の歴史は終わる。
異世界にて新たなる歴史が
刻まれようとしていた。
ドリフターズネタバレ・今後の展開
少年画報社が発行する
月刊漫画雑誌「ヤングキングアワーズ」。
この中で絶賛連載中の
看板漫画とも言える、
鬼才、平野耕太先生による「ドリフターズ」。
歴史の英雄に偉人が一同に会し、
天下取りの大戦を展開する
異世界戦記の決定作。
島津豊久(しまづ・とよひさ)を主人公に
物語が進んでいきます。
関ヶ原の合戦後に、豊久は死なずに、
謎の人物の思惑によって、
異世界へと送り込まれてしまいます。
天下わけ目の大戦で深手を負った豊久ですが、
エルフの少年の二人に助けられます。
彼と同じように、異世界へと流れ着いた
「漂流物」(ドリフターズ)の居場所である、
打ち捨てられた古城へと運ばれます。
そこで豊久が出会ったのは、
あの織田信長(おだ・のぶなが)と
那須与一(なすの・よいち)でした。
歴史の英雄と出会った豊久ですが、
すぐには彼らとは
信じられずに敵意を向けます。
しかし与一のマイペースさに
場が流されてしまい、信長の質問に
幾つか答える事になってしまいます。
信長亡き後の戦国の世の流れや、
自分の家の出来事。
そして息子である
織田信忠の最後を知ります。
かつていた自分の時代が既に無く、
時の無情さを知り、それを代弁する与一。
でもこの三人のめぐり逢いが、
この世界の歴史を変える足掛かりとなります。
この異世界には、エルフやドワーフ
などの種族が存在します。
また豊久と共に流れ着いた者達がおり、
彼らも軍勢を指揮し、
異世界の侵略へと動いています。
しかし、彼らは世界を滅ぼす
廃棄物「エンズ」です。
(非業の死を遂げてしまった英雄と偉人達)
その廃棄物を指揮する黒王と呼ばれる存在が、
エルフ達を排除する人間達の帝国「オルテ」を
攻め滅ぼそうとしています。
また人類全てを抹殺し、
ゴブリン、オーク、コボルトの
亜人種族達の王国を築こうと
動きだしていました。
はたして、豊久達の運命は如何に。
そしてこの世界へと流した
人物の思惑は如何に?
ドリフターズ読んでみた感想・評価
「ドリフターズ」は2016年にアニメ化が決定、
オリコンコミックランキングの週間1位に
挙げられるほどに人気のある作品です。
時代の英雄英傑に偉人変人などが
戦乱の異世界に、さらなる大戦争を
引き起こしていくストーリー。
作者である平野耕太先生の、
独特の持ち味とも言える
「ヒラコー節」が見事に炸裂。
読者にファンを納得させてくれる
内容に仕上がっています。
異世界漂流や異世界転生などが
支流となっている中で、
ついにあの平野耕太先生が参戦。
しかも、歴史の偉人に英傑などを扱い、
空想戦記の理想が漫画となっている今作。
異世界に漂流したならば、
その世界でどうすごしていくのか。
悩む間もなく、真正面から国盗りを開始する、
主人公の島津豊久(しまづ・とよひさ)。
あまりの勇敢っぷりに、見惚れてしまう。
実に今は少なき勇敢な主人公像、
これぞ「サムライ」とも思えるような活躍。
躍動感と爽快感のある
戦闘描写などが見事に融合。
戦記物と英雄譚の混合を
上手くに表現されています。
それに合わせて「ヒラコー節」の重厚な、
あのセリフ回しなどもさらに
ミックスされています。
これにより話が濃厚に仕上がり、
最高の戦記漫画として完成しています。
また異世界漂流戦記モノならば、
もといた世界の知識を生かし、
ライトノベルでおなじみの表現を見事に演出。
さらなる戦記モノとしての面白さを
描き出しています。
異世界へと流れ着いた英雄達。
混乱を極める世界をさらに混乱へと導き、
戦乱の世をさらに混沌へと導く。
夢見た憧れた英雄たちの大戦争を
存分に楽しめる内容になっています。
ヒラコー節が炸裂する中二病や妄想が詰まった英雄伝
平野耕太先生の独特の表現と、
マネと追従の出来ない、
あの世界観を再び堪能できます。
ヒラコー節中毒患者の特効薬とも言える
渾身の作品「ドリフターズ」。
中二病や妄想した英雄伝を
忠実に漫画化した作品です。
あのモヤモヤした気持ちを満たしてくれる
最高な内容となっています。
平野耕太先生のファンと信者を語るには、
必ず見なくてはいけない作品です!