タイトル | ビン~孫子異伝~ |
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原作・漫画 | 星野浩字 |
出版社 | 集英社 |
世界で最も古く
最高といわれている
最強の兵法書・孫子。
”子”は尊び敬う気持ちの
尊称(そんしょう)であり
先生の意味でもあるが
その軍神の名を持つ者…
孫子は二人存在するーー
時は紀元前350年頃
中国が戦で荒れていた時代
斉(せい)の首都
臨淄(りんし)の東北に
一人の少年が現れる…。
ビン~孫子異伝~のあらすじ紹介
中国戦国時代ーー
斉の首都・臨淄の東北で
一人の少年が漂着した。
住人の子供たちは
彼を見つけるなり
その”奇妙さ”に驚く。
少年かと思われる顔には
彫られるとまともな職に
就けなくなる黥(げい)。
膝は淄(びん)という刑罰で
膝頭の骨が抜かれており
歩けなくなっていた。
子供たちはこの少年が
罪人だと決定づけると
早速殺そうとするが
それを遠くで見ていた
姚瑛(ヤオイン)により
少年の命は助けられる。
水を飲まされたことで
元気を取り戻した少年。
礼を言おうとしたその時
姚瑛から蹴られた。
「奴らはいつ来る」。
どうやら姚瑛は少年を
つい最近この地を襲った
水賊の仲間だと思っており…。
ビン~孫子異伝~のネタバレと今後の展開は?
姚瑛と住人たちは
少年を水賊と疑い
警戒していました。
「お前、この村を襲った
水賊の仲間だろ?」。
「あたしらが村に戻ったか
探りに来たんだろうが!?」。
しかし少年はなんのことだか
さっぱり分かりません。
「水賊って
済水(せいすい)の水賊?」。
住人はとぼけやがってと
武器で追い詰めますが
姚瑛が制止します。
姚瑛たちの言う水賊とは
軍船・戈船(かせん)14艘
500人で結成された盗賊です。
それを知った少年は
歩けない自分は偵察に
向いていないと反論…。
ところが疑いは晴れず
殺されそうになりますが
少年の割符(パスポート)を
幼女が見つけました。
「あっ!それ割符です
田忌(でんき)様から
頂いたんです!」。
少年の言葉を聞き
姚瑛たちは驚きました。
なぜなら田忌とは
斉国の将軍だから。
こうして少年の命は
再び助けられました。
姚瑛は考えます。
(将軍の割符を持つ
臏黥刑の重要人…
こいつ何者だ?)。
亡き父の墓前で
過去を思い出します。
『姚瑛…娘と子らを頼んだぞ』。
そう言って水賊と戦い
殺されてしまった父。
姚瑛の心の中は
怒りでいっぱいでした。
そんな中少年は…。
ビン~孫子異伝~の読んでみた感想・評価
中国戦国時代と聞くと
難しそうなイメージがあり
とっつきにくかったですが
説明が書いてあるので
読みやすかったです!
ちょっとした歴史の
勉強になりましたね。
にしても少年(孫ビン)の
インパクトがすごくて
驚いてしまいました。
顔の個性的な入れ墨が
変わっているなと思いきや
まさかの黥刑でしたか~!
しかも膝頭の骨を抜く
臏刑もあるんですね…。
この臏黥(びんげい)刑
当時の中国では本当に
行われていたそうですよ。
思い浮かべるだけでも
ゾッとしてしまいます…。
そもそも少年はなぜ
残酷な刑罰を受けなければ
いけなかったのか気になります。
少年は軍神・孫子の血を引く
”もう一人の孫子”なのに。
何か理由がありそうですよね。
少年の気弱な雰囲気は
どこか頼りないですが
知性は抜群で素敵です!
少年は姚瑛たちとともに
水賊と戦うことになります。
ここで力を発揮する少年が
とてもかっこよかったです。
ただ一つ残念だったのは
戦闘シーンがいまいち
迫力がなかった…。
あっさり終わったので
もう少し見たかったです。
ビン~孫子異伝~はこんな方におすすめな作品!必見
中国戦国時代を描いた
作品に出会いたい…。
そんな方には
「ビン~孫子異伝~」を
迷わず推します!
手がけるのは星野浩字さん。
元々星野ういろうとして
活動していましたが
2007年に本作でデビューした
新鋭の漫画家です。
本作はもう一人の孫子
孫ビンを主人公に描く
中国の歴史・時代劇!
舞台は戦で荒れていた中国…
紀元前360年頃です。
斉の首都・臨臏の東北に
少年が漂着したところから
本作の物語ははじまります。
主人公の名は孫ビン。
見た目は13~15歳くらいの
頼りなさそうな少年です。
あの”彼を知り己を知れば
百戦殆(あやう)からず”で
有名な孫子の血を引いています。
(ちなみに孫ビンは
中国戦国時代に実在した
斉の軍人・思想家です)。
しかし少年の顔と膝は
臏黥(びんげい)刑により
まともな職に就けない
入れ墨・黥を彫られ
罪人を歩かせなくする為
膝頭の骨を抜く臏が
施されています…。
絵で見るとなかなか
インパクトがあるので
驚くこと間違いなしです!