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ホットロードのネタバレと感想や試し読みあり!結末が気になる!

ホットロード

この記事は約 5 分で読めます。
タイトル ホットロード
原作・漫画 紡木たく
出版社 集英社

母親への反発から非行に走り、
やがて暴走族の少年たちとも
つながっていく和希。

しかし和希も暴走族の少年たちも、
その根の部分には寂しさと
生きづらさを抱えており……。

殺伐とした暴走族の世界を
繊細かつ叙情的に描き切り、
リアルな心理にも切り込んだ、

作品発表から数十年を経て
映画にもなった、
特別な存在感のある少女漫画です。

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ホットロードのあらすじ紹介

複雑な家庭環境などのため、
母親への反発心を持ち、
非行に走っていく少女、和希は、

母親の誕生日に万引きで
捕まってしまいますが、
決して腹いせにはならず、

むしろ大事にも関わらず、
迎えにも来ない母に
かえって不満を募らせていました。

そんな中、和希は
転校してきた絵里の紹介を発端に
色々な先輩を紹介されることに。

彼らはかなり「本気」の
暴走族の上層部であり、
相当怖い人でもありましたが、

和希はその中の一人、春山の
頬を殴り飛ばしたりして
かえって興味を持たれます。

ホットロードのネタバレと今後の展開は?

自分が愛されていないと感じる
宮下 和希は、お母さんの誕生日に
万引きで捕まってしまいます。

事件になったりはしませんでしたが、
大事にも関わらず仕事で来られない
お母さんに改めて不満を抱き、

帰宅しても彼女をなじってしまう和希。

そんな中登校した和希は、
近頃転校してきた「不良」の絵里に、
先輩に会わせてあげると言われます。

絵里の悪口をいう友達に反発し、
帰宅しても誰もいない部屋の中で、
和希が苛立ちを募らせていた時、

絵里から電話がかかってきます。

そして先輩の宏子さんと会いますが、
トオルという宏子さんの仲間はおらず、
代わりに春山という人と会うことに。

ガソリンスタンドで働いていた春山は、
かなり口が悪く、和希の家庭環境を
見抜く感受性もありましたが、

そのことで和希は本気で怒り、
乱暴な口をきいてしまいます。

それにキれた春山は
和希にバケツを水をかけますが、

すると和希は彼の頬を平手で叩き、
そのことがトオルに伝わり、

変わり種の和希は彼らに
気に入られていくのでした。

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ホットロードの読んでみた感想・評価

とても印象的な作品でした。

まず、家庭環境などが原因で非行し、
その中で暴走族と親しくなるという、
全体の物語の流れは、

現実でもフィクションでもお馴染みの
展開の一つということになりますが、

本作の場合は、とても不良的な
「強さ」を持っているようには
見えない和希ちゃんが、

母親とのすれ違いの中で
万引きなどの非行をし、
同級生たちとも歩く道を変えと、

とにかくじっくりと徹底的に
「変わろう」としている様子を
描き出しているので、

その時点で胸に染みる感じが
かなりありましたね。

また、きつい日常から
逃げ込むように近付いた
暴走族の世界も、

全国制覇を目指してオラオラ、的な
陽気な感じではなく、「強さ」を
周囲には意識させつつも、

どこか繊細で心の傷を、
うまくカバーできず、周りに
当たってしまうような、

繊細さと不器用さを併せ持つ
普通の少年少女たちばかりであり、
しかもその場にはリスクが伴うという、

切なさややり切れなさ、そして
青春ならではの心の交流と
時間を共有する感じを

読みながら感じることができました。

作品発表当時は、現在とは
比べ物にならないほど
暴走族が隆盛を極めたわけですが、

当時そこにいた人たちも、
「本音」の部分では和希ちゃんや、
春山くんたちのような

やり切れない部分を抱えていたのかと、
考えてしまうほどの説得力を
感じることができましたね。

ホットロードはこんな方におすすめな作品!必見

暴走族全盛時代から現代に至るまで、
暴走族をモチーフにした作品は多く、
後々まで語り継がれる名作もありますが、

その多くが敵対者とのスポーツライクな
喧嘩やバトルに明け暮れたり、

あるいは容赦ない
不良世界の色々を描いたりで、

なかなか普通の子が「族」の近くに
接していくようなリアル感ある
物語は少なかったように思います。

もちろん、痛快なバトル描写や
アウトロー的世界観は読んでいて熱く、
面白くもあるのですが、

なかなか本音のところにある
繊細な描写が描かれにくい部分が
あったジャンルなのも事実です。

そんな中本作は、思春期特有の
脆いところがある反発心を、

本来まったく悪くない和希を
通じて描くことによって、

ナーバスな「不良」の背景を
リアルかつ叙情的に描いており、

そこが強い人間ではない
本来の青少年の実態を
浮き立たせるようでもあります。

美しく繊細で、正統的過ぎるほど
「少女漫画」している絵柄で、
先もなく目標もない中で、

家庭や社会への反抗をしている
彼ら彼女らの姿は、

単純な暴力描写以外の要素を
このジャンルに見出したい方にも
完全にフィットしたものと言えます。

どうしても暴力原理というか、
力があればOK的な世界観になりがちな
この種のジャンルにおいて、

ここまでの繊細さと詩情を描いた作品は
他にはほとんどないのではと思います。

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