タイトル | ポンコツンデレな幼馴染 |
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原作・漫画 | 海月 れおな |
出版社 | 講談社 |
高校から一人暮らしを始めた翔太には
とっても可愛くてポンコツな、
女の子の幼馴染がいました。
純粋な好意を向けてくる彼女とは、
学校でもいつも一緒ですが、
幼少時と一切変わらないポンコツさは
想像を超える衝撃と苦労を、
翔太にもたらすことに。
超新感覚のヒロインが躍動する、
ドタバタ系ラブコメです。
ポンコツンデレな幼馴染のあらすじ紹介
高校入学にあたって一人暮らしを
元いた町で始めることになった
神田 翔太。
彼には幼馴染の早菜恵がいました。
ちょっと抜けてるけどそこが可愛い、
的なことを思い出していた翔太は、
おねしょした布団の傍らにいる、
とてつもなく美人になった彼女と
再会することになるのでした。
その変わりように驚く翔太ですが、
しかしどうにも「変」です。
体のサイズも考えず動こうとするし、
妙で乱雑な方法でお菓子を食べるし、
翔太と同学年とは思えないほどです。
その態度に翔太が思わず早菜恵に、
ポンコツだねと言うと、
彼女は驚きの主張を口にするのでした。
ポンコツンデレな幼馴染のネタバレと今後の展開は?
いよいよ高校の入学式。
引っ越して友達ができるかと
翔太は心配していましたが、
いきなり部屋のガラスが割られます。
呼びに来た早菜恵が巨大な石を
まったく遠慮なくぶつけたのでした。
軽くたしなめて登校しようとすると、
早菜恵が何やら珍妙な動きを。
聞くと、手をつないで行きたいとの事。
結局手つなぎはせずに学校に行くと、
クラス発表を前に早菜恵が祈り出します。
そして掲示板で翔太の名前を確認するや
涙を流すほどの喜びぶりを発揮しました。
そんなやり取りがあり、早菜恵は翔太に、
知っている人を紹介してくれます。
その人物とは船見 加奈。
翔太の幼馴染でもありました。
しかし、加奈と翔太の会話が
予想以上に盛り上がるのが、
早菜恵には面白くないようで、
独自性溢れるリアクションを駆使して
強引に二人の間に割って入ります。
もっとも早菜恵と仲がいい加奈は
文句一つ言いませんが、
ずっとトイレを我慢していた早菜恵は、
妙に斜めがかった体勢で
我慢を続けるしかありませんでした。
ポンコツンデレな幼馴染の読んでみた感想・評価
初めてこの作品を読んだ時は、
普通の正統派ラブコメかと思いました。
しかし実際に読んでみて、
その認識はいい意味で裏切られました。
ヒロインの早菜恵ちゃんは確かに、
「ポンコツンデレな幼馴染」ですが、
「天然」「子供」な要素が、
圧倒的に強いのです。
そのため主人公役の翔太も
早菜恵ちゃんの世話役に回る感じですし、
恋のライバルになりそうな加奈ちゃんも
むしろ早菜恵ちゃんのお母さんみたいで、
かえって夫婦感が出てたりするほどです。
しかし早菜恵ちゃんは本当に可愛らしく、
スタイルも表情もいいですし、
何よりリアクションが面白い。
加奈ちゃんが離れないのも、
早菜恵ちゃんの悪意のない純粋さが
響いているからかも知れませんし、
翔太くんも何だかんだで、
早菜恵ちゃんに寄り添っています。
脇を固めるキャラや動物たちも
うまい具合に早菜恵ちゃんとの
相性が合っている感じです。
気取った恋の駆け引きはありませんが、
十年ぐらい後も仲良くしている姿を
リアルに想像できる組み合わせです。
もっとも、翔太君の奥方が、
二人のうちどちらになるのかは、
まだ分からない感じですね。
ポンコツンデレな幼馴染はこんな方におすすめな作品!必見
最近は様々な「属性」が付与された感じの
ヒロインが少なくありませんが、中でも
「ポンコツ」「ツンデレ」「幼馴染」は、
もっとも代表的な要素だと思います。
しかし、この三つ全てが重なる本作は、
非常に珍しいと言っていいでしょう。
本作ヒロインの早菜恵ちゃんは、
ルックススタイル抜群な上に、
この三つの属性を持っています。
かなりモテるだろうと思いきや、
ポンコツ成分が強過ぎ、しかも
とっても子供っぽいため、
かなりクセのある感じになっています。
こうした作品には珍しく、
主人公とヒロイン、その友達という
三者が揃っても三角関係にはならず、
翔太君と加奈ちゃんはまるで、
子供を見る親のような感じです。
しかし、不思議と嫌な感じがなく、
早菜恵ちゃんや加奈ちゃんのやり取りを
楽しみ続けることができます。
設定やキャラだけを見れば完全に
正統派ラブコメな感じなのに、
実はその他の要素が無数にある、
分かりやすさが求められる
このジャンルにおいては
非常に珍しい作品ですが、
それだけにじっくりと読んで、
オリジナルな展開を楽しめます。