タイトル | 世界鬼 |
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原作・漫画 | 岡部閏 |
出版社 | 小学館 |
孤独な少女・あづまは
ある不思議な症状に
悩まされていた。
鏡やガラスに映るもの
すべてがおかしく
異常に見える…。
そこで病院へ行くと
その不思議な症状の
正体が判明する。
希有で神秘的な
妄覚症と呼ばれる
鏡の国のアリス症候群。
自分が病気だと知った
あづまは絶望するがーー
世界鬼のあらすじ紹介
主人公・東雲あづまは
鏡の国のアリス症候群。
彼女が鏡やガラスを見ると
そこにはおかしく異常な
幻覚が映ってしまう。
文鳥ちゃんと名付けた
インコは鏡の中では
喋りかけてくるし
得体の知れない何かが
ガラスから出てくる…
なんてこともある。
そんなあづまは
血のつながっていない
家族から虐待されていた。
ある日浪人生の兄に
インコを殺された彼女は
ショックと絶望で
雨の降る街を彷徨う。
するとどこからか
幻覚ではない物体が現れ
街を破壊しはじめるーー!
世界鬼のネタバレと今後の展開は?
幻覚ではない”それ”は
破壊行為を止めることなく
街ゆく人々も殺していきます。
あづまは”それ”の姿が
視えていますが
人々には視えておらず
何が起きたのか全く
分かっていません。
”それ”はあづまを見つけると
不気味な笑みを浮かべます。
殺されるーー…と思いきや
”それ”は突如現れた何かに
吸い込まれて消えました。
間一髪で助かったあづまは
殺された通行人の携帯を
使って電話をかけます。
電話をかけたのは
”前のお母さん”。
ですが番号は使われておらず
繋がりませんでした…。
家では”それ”が起こした
破壊行為が話題を呼び
テレビには大爆発として
ニュースが流れています。
「やだ、テロって…
あなた、ここ大丈夫?
現場から離れてないわよ」
「テロと決まったわけじゃない
声明も無いしな、事故だろ」
その時帰ってきたあづまが
部屋に戻ろうとすると…
「あづまは勉強、
叔父さんが見たげるからね」
その言葉が何を意味するのか
あづまは分かりました。
これは”初夜”だーー
慌てて閉じこもりますが
カギが付いていない為
開けられてしまい…
あづまの抵抗も虚しく
服を脱がされます。
すると彼女の体は
幽体離脱し…!?
世界鬼の読んでみた感想・評価
画力が少しというか
とても低いですが
(すみません…)
歪んだワンダーランドを
描いたダークな世界観は
惹きこまれました。
予想していたよりずっと
鬱展開が多くて驚き!
幻覚もすべてが生々しく
不気味で恐ろしかったです…。
あづまがひたすら幸薄で
かわいそうでしたね~。
『少女椿』のみどりを
見ているようでした。
恵まれない環境の中で
唯一心の拠り所だった
インコの文鳥ちゃん。
あづまにとって心を許せる
存在だったと思います。
例え言葉は通じなくても
心は癒されていたはず。
なのに殺されてしまって…
(許せない!)。
文鳥ちゃんの亡骸を手に
街を彷徨うあづまの姿は
心が痛みました。
この出来事をきっかけに
鏡の国のアリス症候群は
重症化したのか…。
結局怪物の”それ”が
幻覚だったのかどうか
よく分かりませんでした。
そもそもどうして
現れたのかも謎です。
”それ”の破壊行為を見る限り
あづまの味方というより
敵っぽいような…!?
う~ん…ここらへんは
謎が深まります。
世界鬼はこんな方におすすめな作品!必見
ダークファンタジーを描く
作品に出会いたい…。
そんな方には
「世界鬼」を推します!
本作は稀有な病を患う
東雲あづまの物語を描く
ダークSF・ファンタジー。
手がけるのは
『グッド・ナイト・ワールド』の
”鬼才”漫画家・岡部閏さん。
個人的な意見ですが
画力はかなり低いです。
なので画力を重視する方には
おすすめできません…。
見どころは”読むと落ち込む”
鬱展開が多いところです!
ダークファンタジーが
好きな方は必見ですよ。
主人公・東雲あづまが
とても幸薄で悲惨です。
見ているとかわいそうに
なってきますよ…。
親は亡くなったのか
どこかに失踪したのか
親戚宅で暮らしています。
彼女の父親代わりで
一家の主・叔父は
あづまを性的な目で見る
最低最悪の人物です。
この叔父をはじめ
あづまは家族全員から
虐待を受けています…。
そんなあづまの
唯一の心の拠り所は
インコの文鳥ちゃん。
あづまは可愛がりますが
ある日突然陰湿な兄に
殺されてしまいます。
ここから物語は一気に
鬱展開になりますよ!
ダークファンタジーを楽しむなら
本作が一番だと思います。