吉祥天女のネタバレや結末（最終回）が気になる漫画！

天女の末裔という言い伝えがある叶家の
跡取りで、謎を秘めた妖艶な転校生
「叶小夜子」の周囲で起こる謎の事件。

叶家の財産と彼女自身を狙う陰謀の
数々に対し、美しい
小夜子がとる行動とは。

不思議な力をもった魔性の女が
繰り広げるサスペンスサイコミステリー

吉祥天女のあらすじ紹介

高校二年の新学期に転入してきた
「叶 小夜子」は、長い黒髪と

切れ長の瞳をもった、誰もが
見とれてしまうほどの美貌の持ち主で、
瞬く間に学校中の話題となります。

小夜子は見た目の美しさだけでなく、
女子高生らしからぬ大人びた

行動をとり、クラスメイトからの信頼を
獲得していくのですが、時折見せる

魔性の微笑みに、同じクラスの
男子生徒「遠野 涼」は、ただならぬ
雰囲気と恐怖感を覚えます。

実は、この叶小夜子は、
地元の名士である叶家の

人間であり、今後その莫大な財産を
受け継ぐ存在でした。

小夜子は、叶家の資産を狙う親戚から、
様々な策略を仕掛けられますが、

自らの機転や涼の手助けにより
その危機を乗り越えます。

一方、小夜子に罠を仕掛けた
人々には、次々と不幸な出来事が起こり‥。

吉祥天女のネタバレと今後の展開は？

叶小夜子は女子高生という
年齢に合わない大人びた美女で、一見

おっとりとした深窓の令嬢を
思わせる面持ちです。

不良に絡まれて泣いていた少女を助けたり、
落ち込んでいるクラスメイトを励ましたり、

病気の涼の妹を元気づけたりする
一面もあり、人を魅了し笑顔にさせる
不思議な魔力のようなものをもっています。

しかし、彼女自身は、幼少時から
親戚の家で育てられた事、下僕のように
付き従う男性を引き連れている事等、

謎に満ちた、常人とは異なる過去や
生活が次第に判明します。

天女神社を含めた、土地一体の
地主であり、天女の末裔という
言い伝えもある叶家。

小夜子の祖父であるその叶家の
当主は、今は亡き当主の妻
（祖母）と同じ気質を持つ小夜子に、

財産を相続させるつもりである事、
そしてその為にこの家に

連れ戻したという経緯も
明らかになってきます。

そして叶家の資産を乗っ取る為に、
小夜子との結婚を画策する
親戚が現れます。

おっとりとした見た目の
小夜子ですが、親戚や小夜子の

父親が不倫関係にある事も含め、
裏にある策略は全てお見通し。

「天女の羽衣に触れた男には
災いが起こる」という伝承と

リンクするように、その美貌と
巧みな処世術で困難を切り抜けていきます。

実は、彼女は幼い頃、悪戯された
経験があり、その美貌により、常に

男性から好奇の目にさらされている
事実を痛いほど知っているのです。

こうして彼女は自らの美貌や運命を
呪いつつも、その資産や体を狙う男たちに

少しずつ復讐して
いくことになっていくのです。

吉祥天女の読んでみた感想・評価

作者の「吉田秋生」さんと言えば、
映画化された「海街diary」や

映画化・舞台化された
「櫻の園」などの、日常的な情景を

ベースにした共感を呼び起こせる作品が
有名ですが、この「吉祥天女」は

サスペンス色が濃く、非日常的で
ミステリアスな
ストーリー展開となっています。

特に主人公の叶小夜子は、類稀なる美貌の
持ち主なのですが、美女という言葉だけでは

足らない、魔性や不思議な凄味を
もちあわせています。

昨今の少女マンガに出てくる
「カワイイ女の子」とは次元の違う
妖艶さが、全てのコマで漂っています。

また、一般的な女の子とは明らかに
異なり、小夜子のみ肉感的な
プロポーションで描かれており、

彼女を付け狙う周囲の男性の行動も
思わず納得してしまう程、
巧みな筆致が見事です。

ただ物語の途中で、小夜子自身が、
自分の美貌が原因で起こる事件や、

ごく普通の女子高生との違いを
嘆くシーンがあります。

天女伝説になぞらえた不思議な力と
もつ生い立ちと、目立ちすぎる美しい
容姿をもつがゆえに抱く

「普通の女のコと違う自分」への
葛藤がほの見え、物語を単純な
サスペンスに終わらせない工夫も、

ずっしりとした読みごたえに
つながっていると思います。

吉祥天女はこんな方におすすめな作品！必見

天女伝説をなぞるような、
ミステリアスでサイコホラーな展開の為、

サスペンスタッチのマンガが
お好きな方にオススメです。

物語自体は少しほろ苦い
終わり方ですし、古い漫画なので、

セリフやセーラー服などの服装も
時代を感じさせますが、全体的な

構成も緻密で、各所に散りばめられた
複線も、きちんと回収されて
終わっていますし、全四巻という

ボリュームも読みやすく、
程よい長さだと思います。

この作品の作者である吉田秋生さんは、
映画化された「海街diary」
「ラヴァーズ･キス」「櫻の園」等の

作品が有名で、これらの原作として漫画を
お読みになった方も多いと思いますが、

この「吉祥天女」は映画化された
これらの日常青春系マンガとは
ちょっと違うテイストなので、

吉田秋生さんの作風の幅広さを
味わう上で、もっと深く知りたいという

方にも、是非読んで
いただきたい作品です。

高校生以上の女性全般と、
背筋が寒くなる様な

サイコホラー好きの男性にも
オススメです。

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