タイトル | 奴隷区 僕と23人の奴隷 |
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原作・漫画 | 岡田伸一 オオイシヒロト |
出版社 | 双葉社 |
勝負の内容は問わない。
ライバルを打ち負かすと自分が「王」となり、
敗者を「奴隷」として扱うことができる、
そんな画期的なアイテムがこの世に存在する。
その名は「SCM」だ。
24人のメンバーたちが
お互い「奴隷」を作るために格闘する。
奴隷区 僕と23人の奴隷のあらすじ紹介
「SCM」
それは他人を奴隷にすることができる、
あるいは自分が他人の奴隷となる装置。
使い方はそれを歯の裏に装着した2人が
お互いに勝負をする。
なお、勝負内容は
特に決まっておらず何でもいい。
そして「SCM」の特殊な仕組みによって、
敗者は自分が負けたことに対する責任感を
強く感じるようになり勝者の奴隷となる。
「SCM」を入手した登場人物たちが、
奴隷を獲得するため、
過酷なサバイバルを繰り広げていく。
奴隷区 僕と23人の奴隷のネタバレと今後の展開は?
他人を奴隷にする、
あるいは自分がその他人の
奴隷にされてしまう装置「SCM」。
これを使い、自らが勝者になるために
多くの人間がこれを装着して
勝負を挑んでいく。
第1巻の第1話では、
主人公の大田ユウガと
ヒロインの荒川エイアが登場する。
ユウガはエイアにSCMを紹介する。
その話によると、
SCMを歯の裏側に装着する
そうすると、原因はよくわかっていないが、
何らかの勝負に敗北したとき責任感を
強く感じる作用が脳に働きかける。
そして、敗者は皆、勝者の奴隷になるという。
一度奴隷になってしまうと、
永久に命に関わるような命令以外は
何でも勝者に従うらしい。
しかし、この状態から解放するためには
大きく2つの方法があるらしい。
1つは自力でSCMを外すことである。
簡単そうに思えるが、
前述のとおりSCMは脳に大きく作用する。
そのため、長時間外したままでいると
脳に多大なダメージを与えてしまうため
困難らしい。
もう1つの方法は、王が直接奴隷に対し、
奴隷から解放する宣言を行うこと。
しかし王が奴隷を解放することはまず無い。
ユウガは奴隷を作りたいのではなく、
装着して自分を試したいため
それを購入したと言う。
そのためにはエイアのサポートが
カギを握る。
もし仮に自分が負けて
奴隷になってしまったときに…
エイアが自分を打ち負かした相手を
倒すことができれば、自分は
奴隷から解放されることができるからだ。
しかしのちに、
エイアはユウガの仲間になったことを
後悔させられる日が来る。
奴隷区 僕と23人の奴隷の読んでみた感想・評価
着眼点が他の漫画家にはないような
独特なものだと感じ、
読んでいてとても面白かった。
ただ個人的な意見としては、SCMを
装着したときになぜそれが脳に作用するのか
という仕組みについて説明が欲しかった。
具体的にどのような成分がその装置に
含まれていて、どういった経路で、
そして脳のどの部位に作用するかについて。
更に詳しく説明が成されていれば
読んでいるときによりリアルに感じられる
のではないかと思う。
この物語の肝とも言えるSCMに関して、
あいまいな説明だと現実味がわかず途中で
読者に飽きられてしまうかもしれないからだ。
「一方が王になって
奴隷を自由自在に操ることができ、
奴隷は永久に王の言いなり」。
あまり人間味を感じさせないような
内容をコンセプトに置いている。
それにも関わらず、主人公やヒロインが
適度にボケを挟んでいるシーンが見られる
そこが、この作品の良いところだと思う。
またSCMを装着するプレイヤーの数が
24人とかなり多い。
多くの人の生き様や感じ方、
考え方を捉えることができるのも
この作品の素晴らしいところだと思う。
奴隷区 僕と23人の奴隷はこんな方におすすめな作品!必見
老若男女問わず誰にでも
読んで欲しい漫画作品である。
ただし、一部性的描写が含まれていたり、
王と奴隷の関係である「SMプレイ」が
主体となっている作風
幼い子供に読ませるのは少し疑問がある。
また頭脳戦がよくみられる作品である。
勝負の世界に興味のある人やキャラクターの
繊細な心理描写を眺めているのが
好きな人には特に向いている。
「賭博黙示録カイジ」という作品にも
似たような描写があるので紹介したい。
勝てば云千万という驚くような大金が
もらえるがその反面リスクも高い。
例えば敗北が確定したとき
強制収容所に連行され、生きる気力を
失うほどの強制労働させられたり…。
手の指などの人体の一部を切断されたり、
最悪の場合、命を落とすゲームまでも
存在するようなギャンブル…。
それを主題とした漫画作品となっている。
勝負に勝つことによって得られる
「天国のような気持ち」
負けることによって感じられる
「地獄のような苦しみ」
その点が、まるで
「奴隷区 僕と23人の奴隷たち」における
「王」と「奴隷」の関係に似ているかも…。