タイトル | 恋のツキ |
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原作・漫画 | 新田章 |
出版社 | 講談社 |
平ワコには同棲中の彼氏がいます。
交際歴4年。
同棲歴3年。
付き合いだした頃の情熱の期限は、
いつまでなのだろう。
人生ってこんなもんだと、
諦めてしまって良いのだろうか。
時には欲望に忠実に進みたい時だって、
人にはあるのです・・・。
恋のツキのあらすじ紹介
ーたくさんの中から
運命のひとつを探し出すー
ー恋は、このオモチャに
どこか似ているかもー
ガチャガチャのカプセルを、
何度も回すワコ。
やっと出たプレミアガチャに
喜ぶワコ。
しかし友人に今とったガチャガチャを、
あげようかと勧めてしまいます。
何度もガチャガチャを回して、
せっかくとったものなのに・・・
ワコはその商品を持っているから、
売ってしまうと言うのです。
どうしても手に入れたいモノと、
手放してしまいたいモノ・・・
人は時にワガママで
残酷にも成れると言う
本性を持っているのです。
恋のツキのネタバレと今後の展開は?
彼氏との関係もマンネリ気味なワコ。
長すぎた春の如し、
彼の態度もどこか適当な様子です。
部屋の中のなんとなく荒れた様子に
二人の関係性を物語っているように
思えてなりません。
映画の配給会社で
アルバイトをしています。
ワコは映画が好きで今の仕事を
選んだのです。
生活をワコに頼っている彼のふうくん。
ワコに対して早く就職を決めるように
言っています。
ワコが帰りに二人で食事をしようと
誘っても、
面倒臭いと断る彼。
今が、生活の一部になってしまっている
のかも知れません。
それが良い事なのか悪い事なのか、
とにかくワコが幸せを感じていない事は
確かなのでした。
そんな時に映画館で出逢ったのが
イコくん!
顔立ちも趣味も、ワコの好みのタイプの
男の子でした。
学生証を落として、それを拾ったワコ。
なんと!?
イコくんは15歳の高校生だったのです。
すぐには学生証を返さない、ワコ。
偶然を必然に、自分の手によって変えた
ような気がしてなりません。
引っ越してきたばかりで、
友達のいないイコくん。
イコくんもワコに依存するように、
二人の関係は進んで行くのでした。
恋のツキの読んでみた感想・評価
平ワコは31歳で、
結婚や出産を考えた場合、
リミットは目の前に迫っています。
ワコは内心では焦っているけど、
イマイチ彼氏には伝わってない様子です
もっともっと気持ちを素直に伝えれば
いいのにと、読んでいてこちらが
やきもきしてしまいます。
レアガチャが当たるまで必死に
やり続けたり、お祭りのくじ引きで
ムキになったりと・・・
ところどころで見受けられる、
イコの執念というか信念には、
ちょっとゾクッとさせられました。
毎日を変えたくて頑張ってはいるけれど
変えられないでいる様子や
ルーズでこのままでも良い様な感覚。
どこにも出口がない迷路のような、
窮屈感を感じました。
彼氏のふうくんも、
もう少しワコに対して努力して欲しい!
お互いの気持ち一つで、
未来はいくらでも変えられるのに・・・
このままでは終わりへのスタートを
きっているのにと歯がゆいです。
かと言って、
イコくんとの恋にも未来は見えない。
もっと大人になってから二人が
出会うのならば違う道も待っているのに
ワコの幸せが、
どこに繋がっているのか
とても気になってしまいました。
恋のツキはこんな方におすすめな作品!必見
きっと自分は・・・
今の彼と結婚するんだろうな。
そう考えて付き合っています。
いざそれが目前に迫った時・・・
自分の好みのタイプの人に
出逢ってしまった。
しかも、
それは現役男子高校生で15歳。
この恋はあまりにも障害があり過ぎる
そう分かっていても、
進んでしまう、進まざる得ない様な、
雷に打たれた様な、
恋の衝動を感じました!
きっと現実的には安定を
選んでしまうんでしょうね。
しかし!!
勇気を持って進んだ先を見せてくれる
漫画なのです。
どちらも幸せになれないかも知れない。
けれど自分で選んだ未来ならば、
結果がどうだったとしても
納得がいきますよね。
たとえそれに後悔しても、
自分の選んだ決断だと運命を
受け入れる事が出来ると思うのです。
一番後悔するのは、
思いを秘めて行動しなかった事の後悔。
ならばワコが取った行動は、
結果的に良かったと言えるでしょう。
モヤっとする中でも、ある種の潔さを
感じて、そう言う面では
気持ち良いのかも知れません。