タイトル | 愛の果てに |
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原作・漫画 | 吉田玲子 ありさか邦 |
出版社 | 小学館 |
「愛の果てに」は吉田玲子作、
ありさか邦作画の
愛憎サスペンスストーリー。
普通の女性章子が、普通の結婚をして、
幸せな家庭を築いていくはずだった…。
しかしそこに待ち受けていたのは
章子を恐怖のどん底に陥れる、
事件の数々だった。
誰が?なぜ?
何のためにこんなことをするのか?
最後の最後まで目の離せない作品!
愛の果てにのあらすじ紹介
1年前章子は旅行会社で友彦と出会った。
友彦は大手旅行会社を辞めて
独立したばかりのやり手。
男らしく、賢い友彦にプロポーズされ、
とんとん拍子に結婚は決まった。
皆に祝福され
幸せの絶頂と思われた結婚式のさ中、
神前式のお神酒が真っ赤に染まっていた…。
誰かのいたずらだろうと、
自分に言い聞かせた章子。
それからも恐ろしい事件が
次々と章子の身の回りに起こり続ける。
誰が何のために
こんな恐ろしいことをするのか?
訳が分からず不安になる章子。
友彦は章子を絶対に守る、
と言ってくれるが…
愛の果てにのネタバレと今後の展開は?
事件の始まりは章子と友彦の結婚式。
神前式のお神酒が
真っ赤に染まっていたことからだった。
調べてみると食紅で染められていたもので、
誰かのいたずらだと友彦も言ったことから
章子も自分にそう言い聞かせていた。
そんなある日、
家に義母が来るという事になり
買い物をして帰ると、家の鍵が開いている。
義母が友彦から預かった鍵で、
勝手に家に先に入り
スリッパや花瓶を勝手に買いそろえていた。
それだけならまだしも、
洗濯まで干しなおされていたのだった。
自分のやり方があるのに、と思いながら、
これは親切なのだ…
自分に言い聞かせてその場は収めた章子。
別の日に、洗濯物を
自分の干し方のままに干してしまった…。
だが、気にせず外出。
…帰ってくると窓が開いている。
見ると自分の洗濯ものだけが
真っ赤な絵の具で
滅茶苦茶にされていたのだった。
義母がやったのかと疑う章子だったが、
そのタイミングで
義母から電話がかかってくる。
何事もないような義母の話しぶりに、
章子は何も聞けず、
友彦にも疲れているだろうと何も話せない。
章子は家の鍵を変えることで
対処しようと試みるが・・・・。
愛の果てにの読んでみた感想・評価
まず義母が勝手に家に入るというのは、
よくある話なんでしょうか…。
ちょっと私は嫌だなと思いました。
更に洗濯を干しなおされるという行動は
ちょっと理解不能です。
章子は本当に我慢強い女性のよう…、
私なら、怒り狂って
旦那に当り散らしてしまいます。
両親が亡くなって
実家に帰ることができないのが、
辛いところですよね。
章子は気が付いていませんが、
この義母は章子の知らないところで
色々やっています。
(顔も怖いし)
こんな義母がもれなくついてくるなら、
どんなにいい男性でも結婚しようという
女性はまずいないと思います。
こんな男性を引き当ててしまうなんて、
章子は相当に運がないですね・・・。
義母だけでなく妹、
職場の女にもこれから何かありそう…
章子の運の無さももちろんですが、
友彦も本人が気が付いていないだけで
周りに恵まれていない人かもしれません。
ただ一筋の望み、
いとこの瑞樹がいるということだけが
救いだと感じます。
ただ、瑞樹の存在までもが、
義母には「不貞」と見なされています。
結局どうあっても、
息子の嫁は気に入らないのでは?
と思ってしまいます。
ここまで悲惨なことは無いにしろ、
似たような話が現実にありそうなところが
この漫画の本当の恐ろしいところです。
読んでいて、
余りいい気持ちのしない話なのです。
ですが、ついつい惹きこまれ
最後まで読んでしまう…。
きっと現実にもあり得るような
話だからではないでしょうか。
愛の果てにはこんな方におすすめな作品!必見
ドロドロ系、昼ドラが好きという方
に向いている作品だと思います。
この作品はとにかくドロドロしています。
章子と友彦の幸せな結婚をねたむ人たちが、
周りに沢山います。
その人たちの嫉妬と憎悪が渦巻き、
攻撃もあれやこれやと仕掛けてきます。
しかもその攻撃の方法がネチネチしていて、
いやらしい方法なのです。
それに対して、
章子がどのように対応していくのか。
結果人間関係がどのように変わっていくのか。
その人間模様を見届けたい、
という方に読んで欲しい作品です。
また、サスペンス系ストーリーが
好みという方にも
向いている作品だと思います。
この作品では、嫌がらせをしている犯人が
誰なのか
よく分からないままに、
ストーリーが進んでいきます。
一つの事件の犯人が分かっても、
まだすべて解決したわけではなく、
次々と事件が起きつづけます。
疑わしい人物も一人ではなく何人か登場し、
それぞれに動機があります。
その中で章子と瑞樹が
なんとか犯人と突き止めようと
話を進めていく形になっています。
読んでいるこちら側も、誰がどの事件の
犯人なのか分からず、
ドキドキしながら
夢中になって読み進めることができます。