タイトル | 日曜日はマルシェでボンボン |
---|---|
原作・漫画 | かわかみじゅんこ |
出版社 | 集英社 |
おしゃまで活動的で独特な
八歳の女の子ジュリエッタの、
楽しく自由な毎日。
独特のテンポと展開で描いた、
先行きが見えない展開も、
どんどんと楽しくなってしまう、
気がつくと「彼女」の挙動に
思わず注目してしまう、
斬新かつ温和なコメディ作品です。
日曜日はマルシェでボンボンのあらすじ紹介
人一倍おしゃまでおませな
八歳の女の子ジュリエッタ。
南フランスで暮らす彼女は、
両親の愛に包まれて、
何不自由ない暮らしをしていますが、
自分の体型やライフスタイルなど
色々な部分を変えたいとも
思ったりもしています。
とは言え彼女は、実にしっかりした
「自分」を持っている上、
その視点に独自の鋭さがあり、
自分なりの方法で
パリを満喫したりもできます。
とは言え人が集まる学校に
毎日通っている以上、
些細なトラブルは起こりますが、
ジュリエッタにはその「ミス」を
自力でカバーするだけの強さも
しっかりと持ち合わせていました。
日曜日はマルシェでボンボンのネタバレと今後の展開は?
南フランスに住む八歳の女の子、
ジュリエッタ。
ちょっとぽっちゃりしていますが、
人一倍おしゃまでおませで、
「女性」の心を持つ少女です。
そんなジュリエッタはある日、
懐かしのヒッピースタイルに
ハマってしまいます。
唐突にいきなりアンニュイに
ゆるゆるとした感じになった
娘を見た両親は、
かつてフリーダムだった身内の
若い頃の武勇伝も聞いたことで
大いに心配になります。
しかし当のジュリエッタは
ますます行動をエスカレート。
同級生の友達に
いきなりキスをしては
ラブ&ピースを気取ったり、
いつも登校している学校を
資本主義的でダメだと思い、
早退してしまうのでした。
しかし、学校を勝手に抜けて、
自室の様子を変えまくった挙句、
家庭やお金を幻と言ったことで、
母親の怒りを買い、
家から追い出されてしまいます。
もっともジュリエッタには
両親への反発や疲労ではなく、
ただ単にヒッピーカルチャーに、
ハマってしまっただけでしたが、
家出して頼った場所では、
意外な感想が待っていました。
日曜日はマルシェでボンボンの読んでみた感想・評価
ぽっちゃりタイプで活発で面白く、
そして純粋なジュリエッタの、
個性的な視線から見るフランスの、
楽しくワイワイした雰囲気がいいですね。
本作の最大のポイントは、何と言っても、
超個性的少女、ジュリエッタちゃんです。
まだ八歳のぽっちゃりタイプ、
人目を惹きつけるタイプとは
明らかに違う感じですが、
独特な視線とリアクション、
そしておしゃまで大人な態度から、
周りからも注目されています。
場合によってはバシバシと、
大胆にファッションを変えたり、
旅行の前に美容院に行ったりと、
そのお洒落と独立心は本物で、
ついつい親が買ってきた服を
着続けてしまう感じはありません。
また彼女は見た目だけでなく、
内面も実に個性豊かであり、
自分の蒔いた種を、
自己解決できるだけの
高い能力を持ってもいます。
そのピシッとした姿勢は、
まさにユニークにしてハンサム。
特に漫画空間で言うなら、
まったく美人な感じはしませんが、
読んでいて思わずはっとなるほど、
彼女の内面は豊かで魅力的で、
この状況ならどうするのかと、
思わず想像を働かせてしまいました。
日曜日はマルシェでボンボンはこんな方におすすめな作品!必見
いわゆる男性らしさや女性らしさが
肉体的に前面に出てくるのは、
思春期前後以降ということになりますが、
内面的な「らしさ」に関しては、
もっと前から前面に出てきて、
その人の個性となったりします。
特におませでおしゃまな女の子は
大人の目から見ても独特で、
もう大人になりつつある頃とも、
また違った良さが見えたりもします。
本作のジュリエッタちゃんも、
まさにそんなおしゃまさが全開で、
誰から見ても実に可愛らしく、
しかも妙なふてぶてしさというか
独特の個性が強く滲んでいたりします。
他ではなかなか見ることができない、
とにかく個性的で面白い、
しかし現実的で純粋な「彼女」を、
様々なエピソードとともに
じっくりと見ていきたいなら
本作は実にオススメです。
フランスの話なだけに、
少し遠い雰囲気もありますが、
ドタバタした家庭の様子や、
子を思う親の気持ちや、
その時期の子供ならではの
様々な視点は万国共通。
各話ごとの構成やセリフ回し、
ちょっとした仕草や表情まで、
実に緻密なのに、
良い意味で緊迫感がなく
ゆるく読み進められるのがいいですね。