タイトル | 映像研には手を出すな! |
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原作・漫画 | 大童澄瞳 |
出版社 | 小学館 |
想像と絵を描くことが好きで
アニメを作りたいが、
1人では勇気が出ない浅草みどり。
現役読モでありながらも
アニメーター志望の水崎ツバメ。
金儲けとビン牛乳が好きな金森さやか。
そんな彼女たちが出会う。
「最強の世界」を実現すべく、
3人の高校生の快進撃が始まる!
映像研には手を出すな!のあらすじ紹介
主人公・浅草は想像することとアニメが好き。
誰かのちょっとした発言から
自分の考えた世界に入り込み、
想像の世界を大冒険する癖がある。
自分の想像した世界を
アニメにしたい!と思案している。
だが、1人で行動するのが心細く、
いまいち1歩が踏み出せない。
想像した世界を
「最強の世界」として実現させたい!
そのために、浅草と
その同級生、水崎・金森は
「映像研究同好会(映像研)」を立ち上げる。
だが、オンボロの部室、足りない設備など、
1からアニメを作るのは前途多難で…!?
映像研には手を出すな!のネタバレと今後の展開は?
発売中のコミックス第1巻では、まず
映像研を形式上立ち上げるところから始まる。
浅草の想像する世界に
水崎と金森も巻き込まれるが…。
本人たちなりに楽しんで巻き込まれ、
一緒にアニメを制作していく。
実績作りと部費を手に入れる為に
部活動・同好会予算審議委員会での
プレゼンに向けてアニメ制作を意気込む。
だが、思うように製作が進まず
期日ギリギリになったり、
生徒会に活動の問題点を指摘されたり…。
ここでも前途多難となる。
なんとか乗り切り、その場でアニメを発表。
生徒会及びその場にいた先生・生徒も
夢中にさせたところで、予算審議が通り、
いよいよ本格的な実績作りが始まる。
ロボ研と手を組み、
方向性の相違にもめながらも
3人娘はアニメを制作していく。
また、水崎の両親は彼女が
アニメーターになることに猛反対である。
両親をこれからどう説得・納得させるのか?
楽しみだし、3人の腕の見せどころである。
コミックス第2巻は2017年夏発売予定。
映像研には手を出すな!の読んでみた感想・評価
人物の表情が豊かで面白い。
世間一般の「かわいい」とは
また違ったベクトルのかわいさではあるが、
どこか愛らしく親しみやすい。
人物設定も面白い。
「想像が好きで、アニメを作りたい。
ずんだ餅が好き」
「マネジメント能力が高いがけちん坊」
「現役大人気読モ。
アニメーター志望だが、
親に猛反対されている」
そんな1度読んだら忘れられない濃さがある!
台詞の言い回しもリズムがあって楽しいが、
何よりすごいと思うのが
背景の描き込みとフキダシの表現方法。
ジブリ並に細かい描き込みや立体感、
オールデジタル作画ならではのぼやけが
見ていて楽しい。
ストーリーを読んだ後に
背景をじっくり見るために読み直すのも
なかなか読み応えがある。
また、本作品ではフキダシにパースがあり、
細かい背景の邪魔にならないよう
作者の工夫が施されていたりする。
フキダシまでもが
映像研の世界の一部となる表現。
そのため、違和感があまり無く、
立体音響やVRを体感している感覚になれる。
ストーリーも連作なのに、
1話でサクッときりが良いので読みやすい。
映像研には手を出すな!はこんな方におすすめな作品!必見
秘密基地を考える・作るのが好きな人、
ジブリが好きな人、設定にこだわりたい人、
ミリタリー好き、絵を描くのが好きな人。
1から何かを制作してみたい人などなど…
ぜひ読んで欲しいと思う。
小さい頃、百科事典などが好きだった人にも
嬉しいページが満載。
女子高生たちが奮闘する
そんな話が好きな人も楽しめると思う。
また、作者が落語好きなので、ところどころ
落語のネタ(音曲浴場など)が出てくるし、
落語が好きな人も楽しめるかも。
よく見ると背景にうさぎが隠れていたり、
他にも細かい仕掛けが沢山あるので、
繊細な絵や間違い探しが好きな人も楽しめる
効果音の表現も独特で、
特に視聴覚室のドアが開く音などは
「あ?っ分かるー!」とか共感できると思う。
アニメ制作は大変なことも多いけれど、
登場人物たちは楽しんで活動している。
「こんな高校に通ってみたかったな」
「こんな友達がほしいな」
とも思える作品になっている。