タイトル | 橘家の姫事情 |
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原作・漫画 | 金子節子 |
出版社 | 双葉社 |
東京で親子4人で平和に
暮らしていたのに、
夫が実家を継ぐと言い出して。
実家に帰るとそこには、
これまで実家の病院を嫁として
守ってきた姑。
嫁は家族とも思っていない
そんな姑とのバトルが勃発。
嫁いびりされても負けない
由宇子の奮闘記。
橘家の姫事情のあらすじ紹介
大学病院に勤める医者の妻として
優雅に暮らしていた由宇子。
結婚の時の約束は
実家の病院は継がないというもの。
そう信じて暮らしてきたのに
突然、夫が実家を継ぐと言い出して。
長年続く橘家へやってきた
そこで待っていたのは最強の姑。
都会の機能的なマンションと違い
広い庭まである邸宅に越してきて
別居とは言え食事は一緒。
舅・姑・果ては勤務医の
食事の用意までさせられる。
息子ですら気が付く由宇子の
苦労を夫は全然気づかない。
橘家での由宇子が姑に立ち向かう
姿を描いています。
橘家の姫事情のネタバレと今後の展開は?
東京で夫・息子・娘の4人で
平和に暮らしていた日々から
突然夫の実家へ行ってみたら。
別居とは言え、通路でつながった
母屋と由宇子たちの居住区。
引っ越してきた当初はまだ
お手伝いさんがいたのに
お手伝いさんが定年を迎えると。
子供も大きくなったしと言われ
負担は由宇子一人の肩に
のしかかり。
食事を作れば、味が濃いとか
出汁の取り方までいちいち指図され
それでも従ってきたけれど。
まるでお手伝いさんならやって当然と
感謝もなにもされない毎日。
息子はそんな母の苦労を気にかけてるのに
夫は全く気が付かない。
ある日、姑の節目の誕生日の
お祝いの席で事は起きた。
ちらし寿司を用意して待っていれば
ウナギが届き。
めげずに誰も手伝ってくれない中
お吸い物なやお茶の用意をしていると
息子がお母さんの分がないと気づく。
祝いのウナギが食べたいわけじゃない。
自分が蚊帳の外に追いやられて
家族として認められていないと
日々のうっぷんがたまった由宇子。
一家勢揃いの中、これまでの
想いをぶちまける。
姑・そして家族の反応は。
橘家の姫事情の読んでみた感想・評価
知らない人の中でひとりぼっちより
知っている人の中での疎外感。
疎外感の方が何倍もつらい。
そしてそれをわかってもらいたい
夫に気が付いてもらえない。
見せたくない自分の子供に
知られてしまう。
この本を読んでいて、
そんな由宇子がかわいそう。
頑張っているのに
頑張りを認めてもらえない
すごくつらいよね。
でも姑もこんな仕打ちに耐えて
今があり、
伝統ある橘家を守るため。
そんな使命感での中で
由宇子を躾けているつもりだった。
ウナギの注文の件も
自分を数に入れるのを
忘れただけ。
姑はもともと学校の先生だったから
自分がいなくても一人で頑張れるよう
嫁を導いているつもりだった。
だって、人に注意したり
ものを言うのってものすごい
エネルギーがいること。
姑の立場で書かれた部分が
少ないから見落としがちだけど。
姑の想いもちょっとだけど
感じる部分もある。
でもこの嫁と姑
どっちもパワフルだから
余計にぶつかるんだよね。
へこたれない強さが、
明るさとして描かれているのが
救いになってるまんが。
橘家の姫事情はこんな方におすすめな作品!必見
これは嫁の立場で書かれている
本だからこそ、姑の立場の人や
これからなる人に読んでほしい。
それから、壁にぶつかっている人。
壁にぶつかっている時って
その壁が近すぎて
何が問題なのか見えない。
少し離れて、相手がどう思って
行動しているのかを
姑の立場から考えてほしい。
このまんがの中で
主人公が気分転換に温泉に
行くシーンがある。
いったん、悩むのをやめて
気分転換してみるのも
イイよと教えてくれる。
狭い中で悩むより
両手両足を広げて背伸びしたら
少しは悩みも晴れるかも。
金子節子さんのまんがは
主人公がパワフルな人が多い。
「のんちゃんの手のひら」は
出産前に子供にダウン症の
可能性を言われた母親の子育て。
「今日も青い空」は
扱っている内容が辛い事なので
明るさは少ないけど,負けない強さ。
「秋庭家の人々」は、
ここまで強烈な姑じゃないけど
やっぱり老舗に嫁いだ嫁の話。
前を向いて行こうって気持ちに
させてくれる作品が多い。
だからため息がでそうな
そんな時に、読んでみてほしい。