監査役 野崎修平のネタバレと感想！ドラマの原作を読むならココ！

平凡な一支店長から監査役へと
破格の抜擢を受けた
野崎　修平が、

その持ち前のバイタリティで、
銀行に潜む闇と対峙し、
暴き出していく。

監査役という銀行を
取り締まる立場で組織を正す、
野崎の信念が熱い、

ドラマ化もされた
名作ビジネス漫画です。

監査役 野崎修平のあらすじ紹介

あおぞら銀行の支店長として
熱心に仕事を続ける野崎　修平。

彼は取引先に寄り添うのが身上で、
今にも潰れそうな会社に独断で
一千万円もの融資を出したり、

取引先の暴力団トラブルを
全力で解決に走ってみたりと、
精力的な働きを見せていました。

しかし、折からの不景気により、
支店が閉店してしまいます。

路頭に迷いかけた野崎ですが、
上層部から下った指示は、

何と銀行の監査役として
今後は働いてくれという
破格のものでした。

野崎は全く偉ぶらず、
銀行を変えていくために、
全力を尽くしていきますが……

監査役 野崎修平のネタバレと今後の展開は？

冤罪的な形で、反社会勢力に
融資をしたことになってしまい、
地獄を味わった野崎が、

支店閉鎖という苦境から一転、
監査役として栄転することになった
あおぞら銀行。

しかし、格式ある銀行の内情は
野崎が想像する以上にひどいものでした。

支店長時代も独断で融資をしたり、
社長に寄り添って問題を解消したり、
火消しの役割をしてきた野崎ですが、

監査役になったことで扱う問題は、
一挙にスケールアップし、
より大きな悪とぶつかることに。

ペラ紙の告発をきっかけに、
山田エージェンシーという会社を
調べてみることにした野崎。

会社を訪問してみたところ、
明らかに一癖ある男が出てきて、
不自然な金の動きを追及しても

うまくかわされてしまいますが、
会社からは「手を引け」との
指示が飛んでくる上、

ついには野崎が暴漢に襲撃される
事態にまで至ってしまいました。

告発者の正体もつかみ、
いよいよ本格調査に出る野崎は、
重役たちに堂々と宣言しますが、

そんな折野崎に、
山田エージェンシーの情報を
買わないかという電話が入りました。

監査役 野崎修平の読んでみた感想・評価

モヤモヤ感と胸のすく感じが
交互にやってくるような作品でした。

まず主人公の野崎は、文句なしに
信念があり熱く、決断力もある、
素晴らしい銀行員です。

しかし、そんな野崎がどんなに
力を尽くしても、対処できないほど、
覆う暗雲は濃く、闇は深いんですね。

不正を告発しようとすると、
銀行の中枢自体にまで事が及び、
表沙汰にすれば会社自体が危うくなる、

結局監査役が仕事をするのも、
組織のためという部分は当然にあり、
だとすれば野崎の仕事はどうなのか、

そんな葛藤が滲む状況が多く、
告発者自体すら信用できない
ジレンマもあります。

しかし、混沌としている中でも、
現場は必死に頑張ってますし、
銀行が機能不全に陥ったら、

何の非もない企業までが
潰れてしまうことにもなります。

その中であくまで正義を貫く
野崎の強硬なスタンスは、
果たして必ずしも正しいのか、

こうした難しい問いが、
エピソードの端々に滲んでいる、
そんな感じがしましたね。

しかしその一方で、上層部で結託し、
私腹を肥やしている人たちが
ビシっと追及される下りは、

一読者としては気分がいいのも確かで、
そういった部分でも考えさせられました。

しかし、そうやって真剣になれる事こそ、
本作が優れている証明でもありますね。

監査役 野崎修平はこんな方におすすめな作品！必見

●●の常識は社会の非常識、
といった言葉はよく聞かれるものですが、

それぞれの業種や学校などで一つの世界を
築き上げている以上、ルールが違うのも
ある意味、仕方がないのかも知れません。

とは言え、融資などを通じて必然的に
あらゆる企業と、すなわち社会と
つながっていく銀行がそうでは、

各界とも軋みが生まれてしまいますが、
銀行は結局強者であり、
企業からの要請で変わるのは難しい。

そんな現実がある中で、
一度行員として地獄を見た
野崎　修平が監査役となり、

あおぞら銀行に巣食う
様々な闇や悪と対峙していく、
典型的なビジネスものの本作ですが、

野崎が役員レベルの銀行員であり、
しかも不正と向き合う人間なため、
とにかく強烈かつえげつない不正が

次から次へと押し寄せてきます。

あの「半沢直樹」シリーズでも
銀行や金融機関の問題点は
強烈に抉り出されましたが、

本作では個人的な問題や
派閥などのレベルでは済まない、

まさに巨悪と言ってもいい
有力者たちとの暗闘があります。

そのスケールの大きさは
ビジネス漫画としても特筆ですし、
一方でリアリティもあります。

銀行冬の時代を追体験するにも
最適な一作だと言えるでしょう。

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