タイトル | 覇―LORD― |
---|---|
原作・漫画 | 武論尊 池上遼一 |
出版社 | 小学館 |
紀元184年
日本では女王卑弥呼が
邪馬台国を統べていた頃。
中国大陸では
後漢の皇帝が統べる世界から
三国時代を向かえようとしていた。
倭国から旅立ち
大陸へと流れついた
武将の燎宇。
後の世に名を馳せる
劉備・関羽・張飛との出会いから
彼の運命は大きく動き出す・・・。
覇―LORD―のあらすじ紹介
西暦184年
邪馬台国の女王卑弥呼に仕えていた
武将である燎宇。
彼は卑弥呼に女王としての
覇道を全うしなさいと告げる。
そして自らは
彼女に匹敵する存在になるべく
大陸へと渡る決意をする。
彼の存在を嫌う
重臣からの追手を斬り捨てて
無事に大陸へと辿りついた燎宇。
後漢の時代の中国大陸
腐敗した官僚と反乱軍により
国内は乱れていた。
燎宇はそこで
県の役人を斬り倒した
劉備・関羽・張飛の三人と出会う。
官僚に逆らい覇をとなえる
劉備たちに興味を持った燎宇は
三人と行動をともしていく・・・。
覇―LORD―のネタバレと今後の展開は?
大陸での覇道を成すために
劉備・関羽・張飛の三人と行動を
ともにする燎宇。
張飛からの嫌がらせに
腕試しで
勝負をつけようとする二人
優勢に勝負をすすめる燎宇が
張飛に一撃を入れようとする瞬間に
劉備が止めに入りことなきを得る。
劉備は燎宇の実力が
張飛よりも上であると見抜いていた。
張飛の資質を見定めた燎宇は
劉備の資質も見定めようと
機会を待つ。
やがて劉備は新調した剣の品定めにと
買い取った罪人の身体で
試し切りをしようと試みる。
そんな劉備の資質を
王ではなく将と判断した燎宇は
一刀のもとに劉備の首を斬り落とす。
そして張飛に対して
お前は怖れから
劉備に従っていただけだと告げ。
関羽に対しては
劉備の皇帝の血筋という
御旗が欲しかっただけだろうと言う。
そして燎宇は
助けた罪人が反乱軍の者と知ると
彼らの資質を見定めにその拠点へと向かう。
だが民の財と命を奪う
彼らの将の姿を見て
燎宇はその将軍をも斬り捨てた。
そんな燎宇の姿に関羽は
彼こそ新しい御旗に相応しいと判断する。
そして燎宇のことを
新たな劉備玄徳と呼び
その名と共に天下へ出ることを誓う。
男は信に生きて
義のために殉じる
と告げる燎宇。
三人は白い桃の花咲く園で
義兄弟の誓いを交わし
覇道を共にすることを誓い合った・・・。
覇―LORD―の読んでみた感想・評価
本作は三国志の物語に
大胆なアレンジを加えた
歴史エンターテイメント作品です。
序盤でいきなり
三国志では主役となるはずの
劉備玄徳が死亡。
そして日本から大陸へと
流れ着いた主人公・燎宇が
劉備玄徳へとすり替わります。
そんな大胆な設定から始まる
新たな三国志としての魅力に満ちた。
本作のキャラクターたち。
卑弥呼が統べる邪馬台国から
中国大陸へと流れつき
劉備を殺してすり替わった燎宇。
自分の信念の為には
義兄弟すら斬ることを厭わない関羽。
恋した女性の為に
戦乱に身を投じる張飛。
狼に育てられた呂布
そして大きな秘密を抱えて
登場する趙雲など。
まるで燎宇が劉備を殺したことで
歴史が変化したかのように
従来の三国志とは人物の設定も一変。
これまでの三国志とは
その物語も大きく変化していきます。
怖れと打算で成り立っていた
劉備・関羽・張飛の関係。
そんな関羽や張飛と
新たな絆で義兄弟となった燎宇。
そして燎宇は
日本での経験から武将としての
大きな才能を発揮。
そして曹操や呂布との三つ巴の戦い
黄巾の乱を率いた
張角との出会いなど。
劉備となった燎宇の
新たな物語が始まります・・・。
覇―LORD―はこんな方におすすめな作品!必見
三国志エンターテイメントとして
覇権を賭けた武将たちの
熱き戦いが展開する本作。
三国志関連作品のファンや
歴史大河コミックが好きな方などには
オススメの作品です。
三国志をベースに
人物設定や関わり方などに
大胆なアレンジを施した本作の物語。
その為よく知られている
三国志とは異なる部分も多いのですが
世界観なども含めて存分に楽しめます。
逆に予測のつかない展開や
新しいイメージでの人物も多く
新鮮な感覚で読むことも出来ます。
他の三国志系のコミックとしては
『蒼天航路』なども
その完成度の高さからオススメします。
曹操を主人公にした内容となりますが
従来の三国志をなぞりながらも
現代風にキャラクター性を高めた作品です。
自由奔放でアウトロー風な劉備
文武両道の天才肌でイケメンの曹操
掴みどころのない野性味ある孫権など。
それぞれの陣営の主だけでなく
とにかくどの武将も魅力的で
極上のエンターテイメントが楽しめます。
どちらの作品も
他作品にはない特徴と魅力が多いので
三国志ファンには特に必見です。