タイトル | 金瓶梅 |
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原作・漫画 | わたなべまさこ |
出版社 | 双葉社 |
主人公・王世貞
(おうせいてい)は
父と妹を殺した
悪徳政治家・厳世蕃
(げんせいはん)に
復讐するため
小説「金瓶梅」を
創作し”毒”を仕込む。
世貞が手がける
「金瓶梅」は
世蕃を惹きこむほど
艶やかに
満ちていて…。
金瓶梅のあらすじ紹介
女好きの大商人
西門慶(せいもんけい)は
麗しい少女・潘金蓮
(はんきんれん)と出会う。
彼女を”遊び女”と見抜き
自分のものにしようと
決意するが
金蓮を預かる張(ちょう)の
旦那はそれを許さず
泣く泣く
引き下がるしかなかった。
それでも金蓮を
諦めきれない西門慶は
供の応伯爵に命じて
見張らせることにする。
半年後…
ますます美しさに
磨きがかかる金蓮。
しかし彼女は
清らかな”経験のない女”である。
それを張の旦那が
放っておくはずがなく…。
金瓶梅のネタバレと今後の展開は?
ある日
張の旦那は
法事で家を空ける
奥さんの目を盗み
金蓮の初めてを奪います。
こうして女となり
“男の味”を知ってしまった
金蓮は…
朝・昼・夜を問わず
旦那と体を交わるように。
ところがある日
二人は行為中
張の奥さんに
見つかってしまいました。
これではもう
男の味を愉しむことが
できません。
そこで
奥さんを騙すため
嫁入りを決意した金蓮。
彼女を迎え入れるのは
蒸餅屋の男・武大です。
金蓮の嫁入りを知った
見張り役・応伯爵は
西門慶の店へ行き
このことを知らせます。
ショックを受ける
西門慶ですが
金蓮を諦めるつもりは
全くありません。
西門慶の思いなど知らず
金蓮を妻に迎えた武大は
この日も朝早くから
蒸餅を準備していました。
蒸餅だけでなく
金蓮のために
朝食も用意します。
そっと寝室を覗くと
金蓮はまだ眠っていて…。
まだ体を許してくれませんが
それでも幸せでした。
なぜなら金蓮のことは
死ぬほど憧れていたから…。
働き者の武大は
金蓮から邪魔者のように
扱われていました。
蒸餅を売りに行けと
急かされたと思えば
旦那がやって来ます。
亭主をよそに
朝早くから愛し合う二人。
哀れな武大は
寂しく思いながら
商いに出るのでした…。
金瓶梅の読んでみた感想・評価
「金瓶梅」
良かったです!
主人公・王世貞が
父と妹を殺された
仇討ちをするため
「金瓶梅」を創作した
というストーリーは
斬新でとても
面白いと感じました。
「金瓶梅」が
終わりを迎える時は
読者である厳世蕃が
死んでしまうんですよね…。
まさかページに
毒が塗られているとは
思わないだろうなぁ。
にしても
作者・わたなべさんの描く
女体がとてもセクシーで
見惚れてしまいました…。
肉つきのいい女体って
同性から見ると憧れる!
西門慶や張の旦那が
金蓮の体を好きになるのも
当たり前だと思います。
それと
本作で”纏足”を
初めて知りました。
纏足(てんそく)は
固く長い布で巻いた
小さな足を意味するそうで
大昔のれっきとした
文化だったんですって。
日本人からすると
衝撃ですよね!
無理やり小さくした
足がモテるとは…
文化って不思議です。
結局
金蓮は西門慶と
結ばれるのでしょうか?
今のところ
真面目で優しい武大が
かわいそうなのですが…。
しかも金蓮
彼の弟・武松(ぶしょう)
を気に入ったのか
あの手この手で
誘惑しようとしていました。
本当にこの女性は
魔性だなぁ…。
彼女が「金瓶梅」の
ラストでどうなるのか
とても気になります!
金瓶梅はこんな方におすすめな作品!必見
ドロドロした
愛憎劇を描く
漫画に出会いたい…。
そんな方は
「金瓶梅」がおすすめです!
本作は
「金瓶梅」と書いて
“きんぺいばい”と読みます。
大昔の中国を舞台に
愛憎劇を描く歴史モノで
とても面白いですよ。
歴史は苦手なんだけど…
という方も大丈夫!
難しく考えなくても
スイスイ読めます。
ストーリーの見どころは
「金瓶梅」に登場する
魅力的な人物たち。
中でも作中で
一番光っているのは
潘金蓮!
男と体を交わるのが
大好きな女性です。
元々は
麗しい少女でしたが
張の旦那に処女を奪われ
男の味を知ったことで
色好きとなりました。
彼女が
女となった時のシーンは
とても魅惑的です。
何も知らない
あどけない少女から
快楽を知った女となった
金蓮の表情は
何と言い表していいのか
分からないほど
とにかく素敵です!
作者・わたなべさんの
画力は素晴らしいですよ。
今風の絵というより
一昔前の絵ですが
女体の描き方が
繊細で柔らかで
見ていてうっとりします。
絵もストーリーも完璧なので
一度読み始めると
止まらないと思います!