タイトル | 生まれる価値のなかった自分がアンナのためにできるいくつかのこと |
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原作・漫画 | 永瀬ようすけ |
出版社 | 双葉社 |
主人公のカズヤは32歳のニートで、
働かず自堕落な生活を送っていました。
そんなカズヤは自身が死んだことにより
小学生時代にタイムスリップ。
当時好きだったアンナを自分の物にしようと
欲望のままに行動し出すのです。
生まれる価値のなかった自分がアンナのためにできるいくつかのことのあらすじ紹介
毎日、実家で
うだつが上がらない生活を送っていたカズヤ
ある日小学生時代の友達であった
アンナとキョウタ夫婦に
子供が出来たと伝えられました。
自分とは対照的に幸せな2人を見て…
怒りと絶望で自暴自棄になってしまいます。
酔った勢いもあり母校の小学校に忍び込み、
女生徒の物と思われるブルマを履いて
変態行為に走ります。
そこを警備員に見られ、
逮捕されまいと屋上に逃げた際、
誤って屋上から転落し死んでいまいました。
しかし、目が覚めると
自分が小学6年生だった頃の
20年前にタイムスリップしていました。
生まれる価値のなかった自分がアンナのためにできるいくつかのことのネタバレと今後の展開は?
主人公カズヤは同じクラスのだったいくみを
言葉巧みに騙し…いきなり…
小学生ながらセフレにしてしまいます。
そして、当時自分をイジメていたシンヤが
いくみに気があることを利用します。
事故が起こると分かっていた場所に呼び出し
シンヤを間接的に殺します。
本来の目的、アンナにモーションをかけるも
実は…キョウタの事が好き…と分かります。
この世界でも絶望…。
キョウタが見ている前で
アンナを犯してやろう
と計画を立てるようになってしまいます。
そして、実行に移すべく
「アンナの事が好きなら
体育倉庫に呼び出して告白しろ」と言います
そうやって、キョウタを誘い出します。
アンナにも同じように体育倉庫に呼び出し、
目的を果たそうを襲いかかったところ
転校生のいづるに邪魔をされてしまいます。
なんと、いづるは
この日カズヤがレイプした後に
アンナから産まれた子供でした。
同じように未来からタイムスリップして
今度はアンナを守ったのです。
そして、学校の屋上でカズヤに
絞め殺されようとしたいづるが自分もろとも
屋上から飛び降りてカズヤを倒すのでした。
生まれる価値のなかった自分がアンナのためにできるいくつかのことの読んでみた感想・評価
「生まれる価値のなかった自分が
アンナのためにできるいくつかのこと」
そのタイトルを見て漫画を読み始めた時は、
きっとこのカズヤが過去に戻って、
昔守れなかったアンナを今度は自分が守る!
そような内容になると思っていたのに、
蓋を開けてみれば、
逆にアンナを追い詰める敵役。
途中から出てきたいづるの方が
ヒーローのポジション
になっていたのは驚きました。
主人公カズヤが全編通して
クズキャラに徹しています。
そこが最近の漫画の中ではとても潔いです。
大人の中では稚拙な考えのカズヤでも
舞台が小学校だったから子供達の中では
駆け引きで主導権を握ることが出来ました。
それによって
いづる以外のほとんどのキャラクターを
操ることが出来ていました。
特に最初に毒牙にかかってしまったいくみは
誰しも持っている性への興味を
逆にカズヤに利用されてしまいました。
いくみは最後まで都合のいいように使われ
殺されてしまって
本当に可哀想だと見事に感情移入しました。
そこらへんの駆け引きが
妙にリアルで面白かったです。
生まれる価値のなかった自分がアンナのためにできるいくつかのことはこんな方におすすめな作品!必見
小学生を犯そうとするゲスな男が主人公…。
そのため、女の人には敬遠されるかも…。
逆にちょっと世の中斜めに見ていて
普通の漫画には飽きてしまった
というような人に読んでもらいたいです。
また話も全3巻と非常に短いので、
ストーリーにも無駄がなく
展開のスピードもとても早い!
読んでいても全くダラケたりもしないですし
長編を読むのが苦手な人にも
合っているかもしれません。
あと、同じような絵柄の作風を書く人で
押切蓮介という人がいます。
この作者の『ミスミソウ』も
この漫画が好きな人には読んで欲しいです。
「ミスミソウ」は主人公側が復讐する役です。
同じように全然救いがないので
分かりやすい爽快感はありません。
ですが、読み終わったあと…
考えさせられる内容になっています。
2つの漫画ともいわゆる王道と呼ばれる
流行りの作品ではありません。
でも、私は読んでみて面白かったです。
ゲス野郎が出てきても不快に思わない人は、
一度ダマされたと思って読んでみて下さい。