タイトル | ダーリンは70歳 |
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原作・漫画 | 西原理恵子 |
出版社 | 小学館 |
毎日かあさんの作者・西原理恵子が描く、
高須クリニック院長高須克弥との
バカップルな毎日をテーマにした漫画です。
高須院長の武勇伝から始まり、
2人が過ごしてきた日々を
赤裸々につづってあります。
笑いあり、涙ありのエッセイ漫画です。
ダーリンは70歳のあらすじ紹介
ダーリンは70歳の第一話目は
高須克弥の美容整形手術から始まります。
高須院長は新しい手術方法の確立のため
自身の体で多くの手術を試してきた人物。
今回の手術も無事終わり、
目を覚ましたところに
作者の西原理恵子が訪れました。
狂犬の異名を持つ西原理恵子は
高須院長の制止を気にもとめず、
高須院長が寝ているベッドに潜り込みました。
病院ということを忘れて
いちゃつこうとする西原理恵子と
それを必死に止める高須院長。
そんな中、2人のもとに訪れたのは、
病院の教授回診でした。
慌てる教授と固まる西原&高須ペア。
さあそんな2人の
バカップルな日々が始まります。
ダーリンは70歳のネタバレと今後の展開は?
2人のデートは世界規模で行われます。
ある時はインド、またある時はモンゴルへ。
インドを訪れた際はチベットの亡命政府の地
ダラムサラに足を運びました。
高須院長はダラムサラに住む
チベット民族の子供たちのために、
学校を建てることを決意しました。
その学校の名前は『高須克弥チベット学校』
「自身のお金で自分こそが永遠に
ほめたたえられるために」という
名目のもと寄付を行う高須院長らしい名前。
そんな高須院長の偉業を後生に残すために、
世界規模のデートをしながら
高須院長の言動を漫画に描く西原さん。
しかしそれぞれの仕事で多忙な2人は、
繁忙期にはなかなか会うことが出来ません。
「今週もまた会えない」とぼやく西原さんに
高須院長はあるデートを提案します。
それは夜寝ている高須院長の元に
西原さんが向かい、そこから一緒に就寝し、
起床後朝食を一緒に食べるというデート。
時間にすると7時間+朝食のデートですが
それは2人にとって立派なデートでした。
日々の出来事から
時間の短さに気付いた西原さん。
自身の子供と祖母のため、
そして自分自身のために…
漫画家人生30年の中で
初めて仕事を減らすのでした。
ダーリンは70歳の読んでみた感想・評価
高須院長が海外の国々に
寄付を行っていたことは
ニュース等で知っていました。
本作を読むことでその裏側や
各国が直面している問題がわかりました。
改めて高須院長の器の大きさには
驚かされます。
偉大な方に見える高須院長…。
彼の性格や生い立ちについても
触れられているため、高須院長のイメージに
「人間らしさ」が加わったのも事実です。
どんな性格の人物でもその魅力を
最大限に引き出しキャラクター化する。
エッセイ漫画を描き続けてきた
西原さんならではの強みのように思います。
さて高須院長の思惑通り、
本作を読むと高須院長の株が急上昇します。
彼の誤算と言えば
西原さんには秘密が通用しない点ですね。
「パジャマを下に着たまま事件」や
「丸出し事件」等…
世間に公表して欲しくないことまでが
漫画にされている点は笑うしかありません。
本作の魅力のもう一つは
胸にストンと落ちる言葉の数々です。
高須院長が西原さんに向けて
発した言葉の一つ一つは
70歳だからこそ生まれたもの。
そこには…
西原さんへの愛情が詰め込まれています。
それらの言葉を大切に受け取る
西原さんを見ると、
「言葉」達が贈り物のように見えました。
高須院長と西原さんが
なぜ付き合っているのか…
本作を読み終え…
少しわかった気がしました。
ダーリンは70歳はこんな方におすすめな作品!必見
始終、西原ワールドが
繰り広げられています。
西原さんの作品が好きという方や、
高須院長の偉業や
社会の裏側事情を楽しく知りたいという方
そんな方に読んで欲しい作品です。
感動回以外はブラックジョークを交えつつ
明るい雰囲気で描かれているので
全体を通して笑いながら読めてしまいます。
エッセイ漫画を読んで
純粋に笑いたいという方にも向いています。
また家族・友人・恋人等、
愛する人が一人でもいるという方は
ぜひ読んでみてください。
愛する人には
つまらない意地を張ってしまいがちです。
またその人との距離が近いほど、
相手への文句はいつの間にか
積もっていってしまうのかもしれません。
しかしその人と一緒に過ごせる時間は
…きっと短いものなのです。
本作から愛する人との間に残された時間や
日々の過ごし方・接し方を改めて考える
きっかけを作ることが出来ると思います。
本作と同様の作品を読みたい方には
同じ作者さんが描いた本作の続きともなる
『ダーリンは71歳』もあります。
本作と同様、感動あり・笑いありの作品。