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カネが泣いているのネタバレと感想!あらすじや無料試し読み!

カネが泣いている

この記事は約 6 分で読めます。
タイトル カネが泣いている
原作・漫画 国友やすゆき
出版社 講談社

銀行から金融業者ハッピーサポートに転職

前任者丸川の不始末の穴埋めを期待されて
支店長となった高木誠。

苦しみながらも業務改善に取り組む
彼の前には問題が山積していました。

困難な状況に直面しつつも
仕事に打ち込む高木と、
完全なブラック体質である企業…

そして必死の苦闘を続ける
債務者の姿が描かれています。

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カネが泣いているのあらすじ紹介

銀行から転職し、支店長になった高木誠。
彼の前には問題が山積していました…。

前任の支店長・丸川が
作り出した悪しき体質の一掃や
回収率の改善等々…。

それでも必死で業務を続ける高木の前に、
一人の男性が審査に訪れます。

彼は現在失業中ながら、
営業マンとしての腕の確かさを
感じさせる身なりをしていました。

そのため高木は彼に三十万を融資しますが、
返済日に彼が現れません。

独断で融資した客が
いきなりの延滞という事態に、
高木は直面することになっていったのでした。

カネが泣いているのネタバレと今後の展開は?

ノルマを達成し返済問題を一応解決させ、
支店長としての首をつなげた高木。

しかし、亡くなった大学教授の債務の
後始末という、一見イージーな仕事に
大きな落とし穴が待っていました。

実は亡くなったのは教授と
同姓同名の零細経営者。

出入りしていた学校の教授と
仲良くなった時の名刺を使って経歴を
詐称していたことが分かったのです。

この場合だと保証は得られず、
借金の存在すら知らなかった家族が
問題を被ってしまうことに。

しかもその家の娘は資産家との結婚を
控えており、もし何か妙な動きがあれば
すぐさま縁談に響きかねないような状況。

会社の論理からすれば手を尽くして
取り立てなければならないお金…。

本質的に何も悪くない人たちが
故人の不始末で深刻なダメージを受ける
その現実に高木たちは苦悩します。

そして、彼らの取った選択とは…
…(エピソード「死してなお」)

グレーゾーン金利問題をなど受けた
「過払い請求」の波はハッピーサポートにも
容赦なく影響をもたらしてきました。

金貸しに敵対心を燃やす弁護士、
水沢の主導により
過払い返還訴訟を起こされた高木たち。

時を同じく、元支店長丸川が個人的な融資や
融資をタテに性的暴行などの不祥事や
犯罪を起こしていたことが明らかになります。

さらなる苦境に追いやられることになります
…(エピソード「宿敵」)

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カネが泣いているの読んでみた感想・評価

『ミナミの帝王』『闇金ウシジマ君』
などとは異なり…
本作の主人公は完全に「表」の側にいます。

優秀ではあっても「強く」はありませんが
だからこそ実感のこもったカネの怖さが
表現できているといえるでしょう。

また、最初から最後までカタルシスがない
構成になっているところもポイントです。

「ミナミの帝王」など
金融業者を扱った作品は多くあります。

それらの作品は一般に
「債務者が借金を
返さないという(問題発生)」

「あらゆる強引な手を含めて
借金を取り立てる(問題のクリア)」

そんな…
二つのフェイズによって成り立っています。

そのため、ひと仕事終わるごとに一種
爽やかな読後感があったりします。

ですが、本書では
あまりそのような開放感はありません。

グレーゾーン金利や過払い請求などが
社会問題化してきた頃の作品です。

そのため、借りる側も
基本「ワル」ではありません。

「就職先が決まらずに借金を」
「父親の詐称行為にで借金を背負わされた」、
「真面目に弁当屋をやっていたが潰れそう」

そんな真面目な市民たちであり、
主人公たちはそれと百も承知しつつも
取立てねばなりません。

時には一万円少々の利息のために店を訪れ、
疲れ切った債務者にすがりつくようにして
返済してもらうことすらあります。

彼らがここまでしなければならない理由は、
主人公たちが勤めるハッピーサポートの
ノルマ主義…ブラック企業体質にあります。

少しでも結果を残せないと支店長から
平社員へといとも簡単に降格となります。

同僚たちに大の男が号泣するほど
なじられ続けるといった仕打ちが
待っているからです。

家族を支えなければならない…
人としての尊厳を守らなければいけない…

彼らは、高くない給料の中で、延々と
電話をかけ、頭を下げ続けなければならない
状況に追いやられています。

一方の債務者もプレッシャーにさらされ、
闇金に手を出すなど追い詰められていきます。

まさに借りる方も貸す方も
…修羅場といった状況…。

これを作り出しているのは社会だけではなく
会社の責任も大いにあるはず…。

徹底的にフィクション的要素や
善悪二元論を排除した
リアリズムが本作の特徴といえるでしょう。 

カネが泣いているはこんな方におすすめな作品!必見

たとえ金銭的に厳しいわけではなくても、
急な支払いや予算オーバーで、
手元の資金が足りなくなることはあります。

だからこそお金を借りる機会も、
実はかなり身近でもあるのです。

本作では徹底して貸す側の
リアルに沿った描写がなされています。

貸し手側は債務者のどこを見ているか
債務者のどんな行動にいかなる印象を抱くか

そう言った部分が赤裸々になっている作品は
少ないので、今お金を借りている方や今後
借りるかもしれない方にも読んで欲しい作品

また本作ではギリギリまで真に迫っているため
貸し手側の美化も一切なされていません。

わずかな利息を回収するだけで
どれほどの労力をかけているのか…

「表」の金融業者がどれだけ
厳しく規制されているか…

それが分かる点は、リアルな企業モノを
読みたい方へのポイントとなるでしょう。

付け加えるならば、本作は『ミナミの帝王』
『ナニワ金融道』などの「老舗」カネ貸し系
作品よりはずっと後に登場しました。

それは、グレーゾーン金利などが
社会問題になった時代です。

そのため、サラ金という業態に対して
非常に慎重、あるいはネガティブです。

そうした時代背景や社会の風潮なども
踏まえて読んでみると、より深く
感じるところが生まれるかもしれません。

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