タイトル | アライブ 最終進化的少年 |
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原作・漫画 | 河島正 あだちとか |
出版社 | 講談社 |
主人公の太輔やその仲間たちを通して、
人生とは何か…生きるとは何か…
を考えさせられる作品です。
アクションあり、ギャグもあり…
普通の少年漫画として楽しめるのに、
読み終えた後に
ひとつの小説を読んだ気分になります。
作画がどんどん綺麗になっていくところも
楽しみの一つです。
アライブ 最終進化的少年のあらすじ紹介
主人公の太輔は、幼馴染の広瀬、恵と共に
平凡な学生生活を送っていた。
ある日、世界中で集団自殺が流行し、
太輔らの友人も目の前で
学校の屋上から飛び降りた…。
自殺した友人を見て太輔が感じたのは
「うらやましい」だった。
その日を境に、生き残った人間たちの中から
…能力者が生まれる。
太輔と幼馴染の広瀬も能力者となった。
そのことにより、二人の関係は変わっていく。
世界を壊したいと思う広瀬…、
それを止めたいと願う太輔は、
仲間と共にかつての親友に立ち向かう!
アライブ 最終進化的少年のネタバレと今後の展開は?
集団自殺が流行し、それを見て主人公が
「うらやましい」と思った理由。
それは、地球よりさらに進化した星に住む、
不老不死の生命体…
その生命体が
長く永久の時を過ごしてたどり着いた
「死こそ最終進化」との結論に関係する。
この地球外生命体が、
死を求めて地球へたどりいた…。
そして、死ねる身体を持つ
人間の身体に入り込み、自殺をはかったのだ。
主人公にもその生命体が入り込んだ。
それゆえ、目の前で自殺した友人を見て
「(最終進化である死を迎えられて)
うらやましい」と思ったのだ。
しかしながら、主人公のように、
地球外生命体が入り込んでも
自殺しなかった人間がいた。
それらが能力者と呼ばれる存在になっていく。
彼らは、過去に深い傷を負ったり…
トラウマを抱えていたり…と、
心に深い空洞を抱えている。
この空洞が小さい人は、
生命体が身体から入りきらず
自殺へ導かれてしまう…。
しかし、空洞が大きい人は、
生命体が入ってもなお
身体から溢れ出ることがない…。
そのため、自殺することもなく、
能力に目覚めたのである。
アライブ 最終進化的少年の読んでみた感想・評価
最初は平凡な日常と超能力バトルの王道の
少年漫画だと思っていました。
開始数ページにして
主人公の友人が飛び降り自殺…。
それを見た主人公が
「うらやましい」と思う描写から始まる、
大変インパクトのある物語でした。
主人公の少年が心に傷を抱えながら、
どんどん心が成長する様子がわかります。
主人公をはじめとした能力者たちは、
みんな心に何かしらの闇を抱えていますが、
それぞれの闇の描写が上手だと思います。
そのキャラがどんな人物かよく分かります。
この作品の作者さんはおそらく繊細で、
人間観察が得意な方ではないかと思います。
笑いながら読める部分もあり、
迫力のあるバトルシーンも満載!
普通の少年漫画として楽しめるのに、
読み終えた後に…不思議と
自分の人生について考えさせられます。
下手な小説より全然面白いと思います。
作画もどんどん綺麗になっていき、
最終的に物語の世界観に
ぴったりだと思えるようになりました。
読み終えた漫画は
すぐに売ってしまう方ですが、
この漫画はずっと手放していません。
アライブ 最終進化的少年はこんな方におすすめな作品!必見
一般的に少年漫画が好きな方には
読んでいただきたいと思います。
青年漫画など、
現実味のある漫画を好む方でも、
わりと深い話なので楽しめると思います。
おそらく感じ方はそれぞれ違うと思います。
ですが、ギャグあり…バトルあり…
仲間との冒険もある…
漫画好きな男の子は飽きずに読めるでしょう。
絵が綺麗で比較的、恋愛要素も多めなので
少女漫画が好きな方でも
楽しめるのではないでしょうか。
同じような漫画…
といったら多少違うかもしれません…
同じように、ファンタジー作品ながら
深いところまで考えられる作品としては、
「隠の王」や「dear」を紹介します。
アクションもあり、ギャグもありますが、
人物のキャラがそれぞれ繊細です。
この2つの作品の作者さんも
繊細で人間観察が得意な方と推測します。
どんな人物なのかがとても感じとれるので、
普段は漫画はあまり読まない、小説好きな方
にも満足していただけると思います。
漫画は内容よりイラストだという方にも
紹介したいです。