タイトル | ミカド☆ボーイ |
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原作・漫画 | 宮城理子 |
出版社 | 集英社 |
昭和の世になって間もなく…
まだまだ軍が勢いのある中、
少年スパイが国の行く末を左右する事件を
人知れず解決する為に奔走する物語。
大人では決して入手できない情報や
潜入を行なう…。
そのようにして、
国家に害のある者の強行を未然に防ぐ為に
陰で働く秘密組織の活躍を描く。
ミカド☆ボーイのあらすじ紹介
名門中学に通う事になった主人公の柴田英人
初登校中に賊に追われている
一人の美少女と出会う。
訳も分からないままに少女を助けた英人。
お礼にと初めての唇を奪われてしまい、
状況が飲み込めないままに
生徒手帳まで無くしてしまう。
そんな中、登校時に助けた少女が
手帳を持って現れた。
なぜか逃げる少女を追いかけて
たどり着いたビル…。
その中で待ち受けていた奇妙な出会いから
次々と国家レベルの陰謀渦巻く深みへと
はまっていくのであった…。
ミカド☆ボーイのネタバレと今後の展開は?
時は昭和12年4月。
主人公である柴田英人は名門中学に合格。
文武両道のA級特待生と呼ばれる
数年に一人の天才児。
兄の妻である舞には
ただならぬ憧れを持っていた。
登校中に助けた少女が
生徒手帳を持って現れ逃走した。
追跡したどり着いた神田商会の建物、
ビル内の足跡を追って入った部屋で、
問答無用に手帳と交換条件で質問攻めに合う。
見事に全ての難問を回答し
無事に生徒手帳を取り返すが、
代わりにミカドボーイ3号に任命される。
追いかけた美少女は銀という男の子で、
ミカドボーイ2号。
意味の分からないままその夜は暮れていった。
学校内では早くも浮いていた英人だが、
同じクラスだった銀のおかげもあり
議員を父に持つ濱田正太郎と仲良くなる。
濱田親子が政敵から狙われているのを
阻止するのが英人の初任務。
英人と銀の濱田家潜入調査により
実は正太郎の父の自作自演だった事が判明。
その翌日に議員の自殺が発表され、
英人は憤りを感じながらも
新たな目標に立ち上がるのである。
ミカド☆ボーイの読んでみた感想・評価
女性らしい繊細な絵のタッチで
とても見やすい構図と描写でした。
美男子とはこうであるべきかといった
女性目線の絵がとても共感できました。
凄く難しい話が展開されていくものかと
初めは少し構えていました…。
ですが、時代背景にとらわれず硬い部分と
柔らかい現代風なノリも含まれていて
とてもスムーズに読みやすかったです。
スパイが前提とはいえ…
10代前半の少年が女装した上で、
同じ男子中学生にキスしたのが
分かった時は少しドキッとしましたね。
何とも言えない感情が揺さぶられました。
少年達の友情の育まれ方も
良い感じに描かれていたと思います。
思春期の少年だからこそ感じ得る
心の葛藤もすごく共感できました。
銀に至ってはメイドとも仲良くなっていて、
いったい何をしていたのかとうらやましい
反面、少し憎らしい気持ちも抱きました。
個人的に思うのは、男の子の一面のシーンと
男が娘の一面のシーンが上手く融合された
部分が散りばめられててドキドキします。
続巻も読み続けたいですね。
ミカド☆ボーイはこんな方におすすめな作品!必見
思春期を迎える頃の中学生くらいからの
男性女性共に読んで欲しいです。
好きなジャンルにとらわれなくても
馴染めるような
不思議な読み応えのある作品です。
女性は文句無く気に入って
もらえるのではないかと思います。
綺麗な少年・青年がたくさん出てきます。
その中にも女装少年なんかが
所狭しと暴れまわる感じが
少し興奮を誘ったりもします。
中性的な人間をお好みの方には
ドンピシャな作品仕様ですね。
硬派なのが好きだといわれる男性陣にも
きっと気に入ってもらえる作品です。
まだまだ派手なアクションシーンは
ありません。
ただ、要所要所に混在した
シリアスなカッコ良さがあったり
秘密道具があったりしてすごく楽しいです。
子供の頃に憧れて
想像した事があるようなヒーローが
目の前に居るような感覚になります。
しかも普段は
あまり目にすることの無いであろう綺麗な
男子同士のキスシーンなどもあります…
全く違う観点からも切り込まれる
感じがたまらないかと思います。