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センチメントの季節のネタバレと感想!あらすじや無料試し読み!

センチメントの季節

この記事は約 5 分で読めます。
タイトル センチメントの季節
原作・漫画 榎本ナリコ
出版社 小学館

様々な青春、様々な思いと悩み、
大人になり切れない少女たちは、

自分の強烈に示すかのように、
その体を開いていく。

「テレクラ」や「コギャル」が
全盛だった頃の雰囲気とともに、

美しく脆い少女たちが織りなす、
重く深い読後感を有する、
傑作青春漫画です。

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センチメントの季節のあらすじ紹介

有名な進学校に通う「あたし」は、
ある朝車から出てきた男から、
ピクニックに行かないかと誘われます。

車の男性は冴えない初老紳士、
話を聞くと会社の社長のようでした。

しかし不景気で会社は倒産、
妻には離婚を言い渡され、
娘とも音信不通。

まさにすべてをなくした状況です。

そんな話をする中、車は高速に。
トイレに行きたいという「あたし」に
男性はペットボトルを手渡します。

「あたし」は恥ずかしがりつつ
そこに放尿し始めますが、
彼が勃起していることを知ると、

「あたし」は、自分に勉強しかない、
というコンプレックスを口にしつつ、
ハードな自慰を開始するのでした。

(「惜春」)

センチメントの季節のネタバレと今後の展開は?

高校三年のクラス替えで、
友達と離れ一人になり、
残念に感じていた古田 優子。

そこで優子は小学校で一緒だった
黒木 美香に声をかけられます。

美香には
「援助交際」をしているという
悪い噂が流れていましたが、

優子が美香を屋上で見つけたことで、
二人は意気投合。

美香は自分の煙草をあげるとともに、
優子を「援助交際」へと誘います。

それは「エッチなし」の条件で、
会社重役のおじさんと
食事やカラオケをするというもの。

一回に二万円というお小遣いを貰い、
半年が経った美香は、
突然姿を消してしまいました。

優子は美香の行方を知るため、
おじさんと会ってみますが、
そこでおじさんに迫られます。

その最中に優子は、
美香は既におじさんと
性的関係があったことや、

半ば美香にかばわれていたことを
聞かされつつ、
「体験」します。

そして春、卒業を控えた優子は、
まだ美香と再会できずにいました。

しかし、美香がAVに出ているという
噂を聞く中街角で優子が見たのは……
(「卒業写真」)

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センチメントの季節の読んでみた感想・評価

爽やかだったり熱かったり、
色々な青春がありますね。

ただ、青春はそれだけじゃない。
もう子供のように無邪気になれない、
でもまだ大人にもなれない中で、

苦しんだり悩んだりして
過ごしていくのもまた青春です。

本作は少女が大人の営みする話が多く、
しかも売春や興味本位など、
一見軽い動機だったりもします。

しかし彼女らが「体を使う」に至った
経緯や動機にはまさしく青春の痛み、
あるいは難しさが凝縮されていて、

行為シーンの後には深くて重い
余韻のようなものが残ります。

本作の少女たちは皆ルックスが良く、
しかもエッチでスタイル抜群、
しかしどこか現実味がありません。

作中でエロいシーンを堪能しても、
そこにハマり切る前に、
その虚無感に息が苦しくなります。

しかし、その雰囲気こそが、

九十年代、世の中に妙な孤独感と、
若々しいような熱さが同居した
一頃の空気なのではとも思います。

優れた青春群像であると同時に、
「あの頃」を「あの時代」に
描かなければ、

「センチメントの季節」にならない、
そう感じさせられるほどの
希少性のある名作だと言えます。

センチメントの季節はこんな方におすすめな作品!必見

青春とは一体何なのか。単に熱くて楽しい、
というだけじゃない、あのモヤモヤ感。

もう気持ちだけでは収まらない、
しかし体では心を満たせない。

そうした複雑な感情があるから、
性の要素が強い青春ものが多いのでしょう。

本作はまさに、その焦燥をリアルに純粋に
具現化したようなオムニバス集です。

登場する少女たちは皆美しく奔放で、
しかしとても硬く鋭くて脆く、
自らの体を使ってもがいています。

青春の痛みを題材にした作品は数あれど、
ここまで真に迫った熱を宿し、

一方でどこか夢のような雰囲気のある、
独自の世界を持つ作品はありません。

メガネをかけて見えるようになった
自分の肉体に強烈な不満がある、

友達に、あるいはバイト先の店長に、
思いを伝えられない、

そうした悩みを抱えた少女たちが、
希薄な動機で自ら体を開いていく。

しかし決して「軽く」はなく、
むしろ刃物の鋭さと危うさがあり、
関係した人の心に何かを残す……

恐らくは90年代後半、
スマホはもちろんケータイも、
まったく普及していない、

そんな時代だったからでしょうか、
本作の少女たちは渇いています。

今だったら多分描くことは難しい、
ある「時代」を見事に写した点でも

「センチメントの季節」の独自さは
極めて際立っています。

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