タイトル | 高校デビュー |
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原作・漫画 | 河原和音 |
出版社 | 集英社 |
長嶋晴菜は、高校生になったら
恋をしたいと心から思っていた。
少女漫画を山ほど読み
モテ系の雑誌も付箋を貼って
ノートにまとめて研究を怠らない。
しかし高校生になっても
告白されることもなく、
ナンパ待ちしても成果はゼロ!
自分は何が間違っているのか分からない!
そう思い、悩んでいると友人に
「コーチがいればいいのでは?」
と言われて――!?
高校デビューのあらすじ紹介
長嶋晴菜は中学まで
ソフトボール部のエースだった。
その練習は厳しいものだったが、
充実した日々に晴菜は後悔は無かった。
が、恋というものに
心から憧れを抱いてもいた。
中学では全力で部活をした分
高校では恋をしよう!
そう意気込んで高校に入学した
晴菜だったのだが・・・
時が経てば自然と彼氏ができる
と思っていたが、そんな考えは
甘かったと晴菜は知る。
仕方なく街でナンパ待ちをしても
男の子は晴菜の前を素通りするばかり。
自分は何かが間違っているんだ・・・
その時、近くの男子達の会話が
晴菜の耳に入ってきた!
高校デビューのネタバレと今後の展開は?
晴菜はその男子たちがしていた
会話が気になった。
彼らの中の一人
「ヨウ」と呼ばれていたのだが――
が売れると予言する
芸能人の女の子は
本当に売れる、という話だ。
あの人は男ウケを
分かっているんだ!
どんな人だろう?と気になった晴菜は
追いかけようとして
派手に転んでしまった。
その男子が晴菜の
靴を拾って渡してくれた時――
晴菜は彼の顔を見て
思わず見とれてしまう。
なぜなら、その人は驚くほど
綺麗な顔をしたイケメンだったからだ。
「うわ。モテそー・・・」
心の声がそのまま出てしまったことに
自分でも驚き、晴菜はその場から
逃げてしまった。
次の日――
またナンパ待ちを出直そうと
決意する晴菜だったが・・・
研究してもモテがよく分からず
自信を無くした晴菜は
学校で友人に相談する。
すると友人は言う。
「コーチみたいな人がいれば
いいんじゃないかな?」
そういえばソフトボール部の時も
監督の指摘で自分の欠点が
改善されたのだ、と思い出す晴菜。
私にはコーチが必要だ!
そう思った晴菜に
ピンと来た人物がいた。
そう、それは昨日街で出会った
男ウケが分かるイケメン男子だった。
あの人ならコーチに最適!
だけど、偶然会った人だから
どうやって探せばいいか分からない・・・
そう思った瞬間、その男子が
すぐそこの廊下を歩いていた!
知り合いでもなんでもない!けど
コーチを頼むなら今しかない!
晴菜はその男子の後を追いかけた!!
高校デビューの読んでみた感想・評価
デビューまで大げさでなくとも、
可愛くなりたい思った時、こんな風に
コーチしてもらえたら心強いです!
イケメン先輩男子の所に押し掛けて
コーチをお願いするというのは
もし現実にあざとい女がやっていたら
少々図々しいのでは?
と感じるかもしれません。
しかし主人公の人思いでひたむきな
人柄から、不愉快な気持ちには
全くなりませんでした。
それどころか主人公の失敗する姿には
親近感を覚え、また一生懸命な姿に
応援したいという気持ちが膨らみました。
私も運動部だったので、毎日
Tシャツ、ジャージ生活でした。
すると周りの友達もおのずと
部活仲間ですので、Tシャツ&ジャージ。
お洒落の話など殆どしないままに
毎日が流れていき・・・
突然私服を着る機会があると
ものすごく困りました。
迷いに迷って変な服を買って
しかも自分ではダサいということも
よく分かっていない有様でした。
この作品を読んで、まるまま
自分のことなのではないか?
と共感を通り越して驚きでした・・・。
今となってはカワイイ思い出ですが
自分だけのコーチがいてくれたら
もうそれだけで大変羨ましいお話です。
高校デビューはこんな方におすすめな作品!必見
この作品に出てくる人物たちは、
主人公だけでなく、周りの友人たちも
みな個性豊かに描かれています。
テンプレでなく、これだけの人数を
魅力的に描けるのは
作者のさすがの力量だと思います。
と同時に
「こういう人いるかもしれない・・・」
や
「あるあるこういうこと!」
という共感する部分が沢山あることで
この作品自体が、遠いところで
完結している空想物語ではなくなっています。
自然とこの作品の世界に入り込んで、
友達の話という感覚で、もしくは
主人公になった気持ちで読める作品です。
それでいて主人公の運動部で培った
前向きな精神と、ひたむきなところには、
大切な何かを気が付かせてくれます。
もしくは、思い出させてくれる
という方がぴったりくるかもしれません。
その胸の中に呼び起こされた何かは
心の中を温かくしてくれる類のものと
私は思います。
そして、主人公がとるとっぴな行動には
驚かされ、笑ってしまいながらも
その一途さに惹かれずにはいられません。
そんな魅力たっぷりに描かれている
主人公の恋や友情はどうなるのか?
次から次へと事件が起きるので
最後まで沢山のストーリーを
楽しむことができます。