タイトル | 巴がゆく! |
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原作・漫画 | 田村由美 |
出版社 | 小学館 |
昔、木曽義仲とともに
戦いぬいた美しい女がいたという。
その名は「巴御前」
ローラースケートで
首都高を駆けぬけ、
首都高の巴御前と呼ばれた女は
生きぬくために立ち上がった。
財閥の相続争いに
巻き込まれてしまい
命を狙われるアクションストーリー!
巴がゆく!のあらすじ紹介
主人公・王島巴は
ローラースケートで
仲間とともに街を駆け抜け
首都高の巴御前と呼ばれていた。
友達を亡くして怖くなり
ローラースケートをやめた巴。
スカウトされ、
スタントマン養成所
グリーンシップに身を置いていた。
教官の氷室上総に連れられ
東京へやってきた巴。
昔の仲間と再会し
グリーンシップに行ったはずの人が
行方不明になったという噂を聞いた。
突然、バイクに乗った連中に
絡まれたがやり返せない巴に
手を差しのべてくれた人物がいた。
巴がゆく!のネタバレと今後の展開は?
手を差しのべた人物は
財閥グループの東条伊織だった。
恋人ではないが上総が
大好きだった。
上総は巴を利用したいだけ。
命が惜しいなら早くここを出ろと
先輩の鏡子に忠告されます。
グリーンシップの怪しい噂を
聞いたせいで
不安になってきた巴。
鏡子が倉庫に入っていくのを
見かけて後を追います。
そこで見たのは
もう1つの養成所。
グリーンシップの表向きは
スタントマン養成所だが
実はスパイを養成していた。
鏡子はここを調べていた
警察でした。
陽光寺という寺に居る
伊織に会いに行って!
彼も狙われているから。
そう言い残して
上総に見つかり
目の前で殺されてしまう。
ここで使われるか
殺されるか選べといわれ
脱走を決心する。
ローラースケートしかないと
思いたち、吹雪のなかを
駆けぬけていく。
追ってきた上総に別れを告げます。
伊織はグリーンシップの
スポンサーである
東条グループの隠し子でした。
東条夫人は伊織を早急に
殺そうとしていました。
必死に山をおりて
陽光寺についたのに
伊織は自分には何の力もないという。
巴はひとりでなんとかしようと
寺を出ていきました。
巴がゆく!の読んでみた感想・評価
不良の集まりで首都高を走りまわる。
普通はバイクなのに
ローラースケートというところが
斬新でした。
バイクで飛ばすよりも怖そうです。
巴が駆けぬけていくシーンは
疾走感が溢れていて
映像を見ているかのようでした。
不良だった巴が
スカウトされて行った先は
実はスパイの養成所。
巴以外にも元不良で
スカウトされた人がいました。
不良に目をつけ、
スパイの資質がある人間を
引き込んでいたというわけです。
アクションも多く
高校生の女の子なのに
悪に立ち向かっていく巴は
強くてカッコよかったです。
優しい男に見えた上総は
冷酷非情な人でした。
時おり見せる優しさに
惑わされてしまうと
巴が感じたように
読者としても振りまわされました。
本当は根っから悪い
人間じゃないので
ラストがより切ないものに
なっています。
伊織は命を狙われたり
散々な目にあっているのに
争いが嫌いという考えの持ち主。
伊織と上総の2人の間で揺れる巴と
同じように、どちらも良い男で
どちらかを選ぶことは
できませんでした。
巴がゆく!はこんな方におすすめな作品!必見
アクションシーンも多く
バトルがメインのストーリーです。
伊織はグリーンシップの
スポンサーである
東条グループの隠し子です。
グリーンシップから逃げてきた巴は
伊織とともに行動しているため
財閥の相続争いという
大きな渦に巻き込まれます。
舞台は日本ですが
普通に銃も出てきます。
鏡子さんが目の前で殺されたように
残酷なシーンもあります。
少女漫画ですが
手加減ナシの描写で本格的です。
争いばかりではなく
恋愛要素もあります。
優しくも、芯は強い伊織と
冷たくて強引なのに優しい上総という
正反対な2人。
強い巴ですが
恋愛に悩む姿は女子高生らしく
優しい男と悪い男の間で揺れる
ところも共感できます。
田村由美先生の作品は
独特な絵柄から敬遠されがちですが
絵だけで判断するのは
もったいないです。
読み終えたころには絵で避けずに
もっと早く読んでいれば良かったと
感じると思います。
心が動かされる物語を描かれる方で
巴がゆく!も笑いあり
涙ありの作品です。