緋の稜線のネタバレとあらすじ！ドラマの原作を読むならココ！

第2次世界大戦をはさんだ愛の物語。
戦争という明日をも知れない中の結婚。

そして終戦後、人生を山の稜線に
例えた夫と様々な苦難に立ち向かう。

女として、起業家としての波乱に
満ちた人生を読みごたえたっぷりに描く。

緋の稜線のあらすじ紹介

日本が大きな戦争に巻き込まれる
少し前に生まれた瞳子。

幼なじみの龍一や新之助と元気に
快活に育ちます。

それでも年頃になると名家の娘として
嫁ぐ話も来て、各務家に嫁ぎます。

その頃日本はアメリカとの戦争の中
夫の省吾との結婚生活はたった1日で
引き裂かれてしまいます。

省吾は幼い頃の瞳子をみていました。
男に生まれたかったというほどの
強い志を持った彼女を。

省吾の出征中、東京大空襲で
省吾の家の事業である百貨店が
焼けてしまいます。

瞳子は、死んだ義父に変わって
各務の家と百貨店の再興を目指します。

戦争が終わって省吾が戻りますが
ずっと瞳子を好きだった新之助に
不意打ちで抱かれてしまいます。

余命いくばくもない新之助。
お腹にはその命が、夫婦で話し合い
二人の子供として育てることに。

夫婦としての稜線、
起業家としての稜線
この二つを歩む二人です。

緋の稜線のネタバレと今後の展開は？

子供の頃から、負けん気が強く
幼なじみの男の子と男の子の
遊びを瞳子は、していました。

幼なじみの新之助は子供の頃から
瞳子が大好きでした。

体が弱い新之助は、結婚相手としては
選ばれませんでした。
これが自分の人生と諦めていました。

この時代、親の決めた結婚は
従わなければならないものでした。

省吾は幼い日の瞳子を知っていて
彼が瞳子を望んでの、結婚でした。

日々、戦火がひどくなり省吾も出征。
省吾の妹と喧嘩しながらも頑張る瞳子。

1日だけの花嫁とはいえ、次第に
各務家に溶け込む瞳子です。

東京大空襲で焼け野原になった東京。
大切にしてもらった義父の為に
いつか戻ってくる省吾の為に。

瞳子は、家と事業を立て直そうと
女ながらに誓います。

喧嘩ばかりしていた省吾の妹や
戦争から戻ってきた従業員の
手を借りて、だんだんと復興します。

各務家を守らなければ
そんな思いで頑張ってきた瞳子です。
省吾が戻ったことで離婚を決意します。

自分の役目は終わったと思ったのです。

けれど省吾は、二人で山に登り
山の稜線のような人生を二人で
生きて行こうと誓いあいます。

夫婦としての二人に襲い掛かる
試練は、瞳子が幼なじみに
襲われてしまい妊娠そして出産。

仕事が順調な中で、すれ違う二人。
そんな中で出会った女性に
子供を産ませてしまう省吾。

自分たちの本当の子供は
真ん中の一人だけ。
それでも3人を実子として育てます。

それぞれの人生がどうなるのか。

緋の稜線の読んでみた感想・評価

秋田文庫で16巻、女性の一代記として
読みごたえたっぷりでした。

結核にかかり、幼い頃より好きだった
女性に最後の命の想いを遂げるために
瞳子を抱いてしまう新之助。

やったことはひどいことです。
けれど、彼の報われなかった思いが
悲しすぎて、責める気持ちが薄らぎます。

だから瞳子も省吾も実子として
育てていく決意をしたのだと感じました。

生まれる前に新之助は
短い生涯を結核により閉じてしまいます。

二人の間にも男の子が生まれます。
夫婦も順調、仕事も順調。

仕事は順調すぎたから、お互いを
見る時間がないほど忙しくなります。

そんな中で、出会った頃の瞳子を
思い出す芸妓と出会ってしまう省吾。

そんな芸妓もまた結核にかかっていました。
省吾の子を産み落とした彼女は
出産で命を落としてしまいます。

お互いの罪を許し、抱えながら
あの日誓った、山の稜線のような
山あり谷ありの人生。

最初に新之助の子を許した省吾の
強さ、芸妓の子を許す瞳子の強さ。

お互いの罪と向き合う子育てです。
二人とも強いなと感じます。

男と女の部分の感想をメインで
書きましたが。
実業家としての部分も面白いです。

緋の稜線はこんな方におすすめな作品！必見

この作品は、1998年に東海テレビで
テレビドラマ化されています。

芸妓の産んだ望恵の役を井上真央さんが
演じています。

いわゆるフジテレビ系の昼メロの枠
での放映だったので、そういう話が
好きな人向けです。

結婚相手の子供ではない子育てが
出てくるので朝ドラ向きでは
無かったのですが。

瞳子の事業を復興させて、次々と
成功させていく手腕は朝ドラや
大河でもいいのではと思うほどです。

人と人のつながりの大切さを
描いている反面、つながりがあるから
苦しい思いをしてしまう。

そんな心の葛藤を描いています。
単純に不倫で悩む人にはつらいかも
しれません。

夫の不倫、妻の事件を許せる、それは
誰にも簡単に出来ることではないから。

でも強く生きた人の人生を
読んでみたいそんな人にはおすすめです。

佐伯かよの先生の作品は、
ほとんどが読みごたえたっぷりなので
どれもおすすめですが。

この作品を読んだ人には
こちらも18巻と長い「あき姫」を
読んでみてほしいと思います。

こちらは女子高生が主役ですが
その起業家としての顔が
ゾクゾクするほど楽しいです。

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