タイトル | ちっちゃいときから好きだけど |
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原作・漫画 | 春木さき |
出版社 | 講談社 |
小さなときからずっと
手を差し伸べてくれる
幼馴染――。
彼のことを想いつづけ
十数年・・・
つばさは高校一年生になった。
恋愛の話もなかなかできず
気持ちを知りたいと思う中
ある現実を知る――!
幼馴染の切ない恋心を描く
心温まる青春ラブストーリー!
ちっちゃいときから好きだけどのあらすじ紹介
友利つばさ(女)と伊佐川翔
高校一年生は、幼稚園からの幼馴染。
つばさは口にしたことはないが、
翔のことが幼い頃から好きだった。
そして、翔も同じ気持ちだと
何となく思っているが、
本当のところは分からない。
翔への気持ちが募るつばさは
彼の本当の気持ちを知りたい
と思っていた。
そんな時、翔のところに美術部の
部長を務める、女の先輩が訪ねてくる。
話はただの連絡事項だったが、
翔はつばさが驚くほどに
顔を赤らめていた。
つばさは嫌な予感がして、
先輩のことを好きなのかと
聞かずにはいられなかった!
ちっちゃいときから好きだけどのネタバレと今後の展開は?
つばさの質問を、翔は
否定しなかった。
ずっと一緒にいたのに、好きな
人がいたことに気が付けなかった。
そして相手が自分ではないことに、
つばさは大きなショックを受けた。
夜、落ち込んだつばさが公園にいると
心配した翔が探しに来てくれた。
帰るぞ、と言いながら
翔は手を差し伸べる。
しかし、つばさは懸命に
笑顔を作り、その手を拒否する。
翔を諦めなくてはならない、
翔に迷惑をかけたくないという
思いからだった。
だが翔は、強引につばさの手を引き、
家まで連れて帰る。
つばさは、翔の背中を見ながら
彼が誰を好きでも、あきらめずに
好きでいつづけよう、と強く思う。
ある日、翔の好きな先輩に
彼氏がいるとつばさは知る!
一瞬喜んだつばさだが、
翔の気持ちを思うと
複雑な気持ちになった・・・。
祭りが近づき、つばさは勇気を出して
翔を誘うが、先輩と約束があると
断られてしまう。
それを聞いたつばさは、
思わず言ってしまう!
「先輩なんかやめて、あたしのこと
好きになったら!?」
ちっちゃいときから好きだけどの読んでみた感想・評価
幼馴染は誰とも付き合っていない、
だから私のことを好きかもしれない
と考える主人公・・・。
彼女の考えはあまりにも簡単で、
「幼馴染」という特権の上で
胡坐をかいている勘違い女なのかな?
と少々心配だったのですが・・・。
翔に好きな人がいると
知った時の表情で、その
印象はガラリと変わりました。
本当は泣きたいほど
ショックなことだったでしょうに、
偉いですし、切ないです。
これを見ると、どうにか逆転ホームラン
を決めてほしい!と思わずには
いられませんでした。
そして、翔の想い人に彼氏がいると
知っても、彼の気持ちを考えて、素直に
喜べない主人公はとても優しいです。
自分の欲求を押し通すだけでなく、
人の痛みを考えられる、素晴らしい
女の子だと感じました。
だからこそ、翔の作ったポスターを
破られた時、泣くほど怒ったのでしょう。
好きな人が頑張っていることを守るため、
身を挺する主人公の姿には、自分も
見習うべきものがある気がしました。
自分が大切にしていることを、
同じように大切にしてくれる人がいたら
本当に幸せなことだと思うからです。
ほのぼのとした作品でありながら
主人公の性格に、大切なことを
沢山教えてもらいました。
ちっちゃいときから好きだけどはこんな方におすすめな作品!必見
ぶっ飛んだ設定や過激な表現などは無い、
ほのぼのとして平和な世界の中で
繰り広げられる、恋愛ストーリーです。
翔はイケメンくんですが、美術部に
所属しており、少女漫画の中では
変わった部類に入るかもしれません。
あるいは地味目だな、と思う方も
いるかもしれませんね。
ですが翔には派手さはなくても
主人公が困っている時、必ず
助けてくれる、優しさがあります。
そして静かな絵の世界に没頭する
イケメンというのも、また
いいものなのですよ。
彼と主人公は幼馴染で、付き合いが
長いので「そんなのお見通し」的な
ところがあるのですが・・・。
恋愛という分野においては、
二人は相手の気持ちが分からず
すれ違ってしまいます。
二人は幼馴染で、他の誰よりも
近い距離にいるのですが、いざ
恋愛となるとうまくいきません。
このジレンマが最大の見どころ!
なかなか上手く行かないのですが
その中にある温かいエピソードたちは
読む者の心を癒してくれます。
同時にドキドキや切なさも沢山あり、
大満足できる作品です。