タイトル | まんがグリム童話 魔都 |
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原作・漫画 | 魔木子 |
出版社 | ぶんか社 |
魔都と呼ばれる上海の裏側。
街娼の胡蝶は秘密結社から命をうけ
スパイ容疑の男を殺めていた。
女の武器を使って暗躍する胡蝶。
彼女は中国人なのか。
日本人なのか。
国籍すら謎の女性。
官能的な手口で謎を解いていく
サスペンス漫画。
まんがグリム童話 魔都のあらすじ紹介
日中戦争前の頃の上海。
この頃の上海は魔都と呼ばれていた。
アジアで一番の国際都市だからこそ
いろいろな人間が暗躍する。
胡蝶もそんな人間たちの中で
何かと闘っている。
1話目に出てくる露子は
惚れた男と日本から逃避行中。
世間知らずの金持ちの娘。
それゆえに何度も騙されて
胡蝶の元にやってくる。
胡蝶は露子をだまして娼館に
引き渡す。
露子を日本から連れてきた男の
手引きで露子は彼の元へ戻るが。
しかし、その男の居場所こそが
悪の温床だった。
露子は助かるのか。
まんがグリム童話 魔都のネタバレと今後の展開は?
第一話では、胡蝶は露子の父に
露子の保護を依頼されていた。
露子を娼館に引き渡したのは
女を隠すなら女の中。
騙されて連れてこられたようで
実は守られていた露子。
それを知らない露子は
自ら娼館を抜け出し。
怪しい車夫の導きを
助けに来てくれたと思い。
再び悪の手に落ちてしまう。
胡蝶が露子に上海の話を
した時の言葉。
きらびやかな光が強い分
ここはべったりとした闇も深い。
そんな闇の中には。偽の光を
使っておびき寄せるやり方もある。
露子はそんな偽の光に
おびき寄せられた獲物だった。
露子が善良な留学生と
信じてついてきた男は。
日本の財閥の令嬢を誘拐し
身代金をせしめる悪人。
しかし胡蝶はそんな露子の
浅はかさもお見通し。
露子を案内した車夫は、
胡蝶が差し向けたものだった。
依頼は露子の警護だけだったが
一緒に悪を倒す計画を立てた胡蝶。
露子は無事に父親の部下たちに
保護されるのだが。
胡蝶のもつ不思議な魅力に
惹かれた露子は上海に残る。
そして少しづつ胡蝶に
近づいていく。
まんがグリム童話 魔都の読んでみた感想・評価
1巻の3話で、胡蝶が何者
なのか知ることが出来る。
そしてその場には好奇心
旺盛な露子がいた。
もしかしたら露子は平和な
所にいる私たち読者なのかも。
露子と一緒に初めて胡蝶に会い
露子と一緒に胡蝶の秘密を知る。
本当の闇の怖さを知らずに
自ら闇に近づいてしまう。
そんな人たちに警鐘を
慣らしているようにも感じる。
もちろん露子が出てこない
話もあるのだけど。
わがままで、無鉄砲だけど
優しさは持っている露子。
胡蝶からしてみたら
邪魔臭い存在だけど。
だけど殺してしまうほどの存在
でもなけい露子。
もしかしたら胡蝶の半分の
日本人の血がそうさせるのかも。
そして残りの半分である
父親側の血筋は。
胡蝶自身を苦しめる
存在なのかもしれない。
胡蝶の記憶の中の母親は
壊れてしまいそうに美しい。
胡蝶が変わってしまったのは
その母親が亡くなったから。
何者かによって殺されて
締まったのだけど。
7年経った今も犯人は
捕まっていない。
サスペンスとして読むと
そのスピード感がいい。
でも人間ドラマとして
読むと切ない。
まんがグリム童話 魔都はこんな方におすすめな作品!必見
今も舞台化される江戸川乱歩の
黒蜥蜴などの妖艶な世界。
救いがないような暗闇の世界
なのに、人の情念が渦巻く。
そんな世界観のある漫画が
好きな人に勧めたい。
スパイなどを娼婦のふりして
あっさり殺す癖に。
1巻の2話では、お茶を上手に
入れてくれる女の子のために。
復讐する胡蝶の優しさが
ぐっとくるので。
闇に生きる人の本当の心が
見えるようなそんなマンガ。
江戸川乱歩の作品は割と
コミック化されているので。
その中から選ぶと。
乱歩アナザー ―明智小五郎狂詩曲―
こちらは、明智小五郎にしては
少し華奢で若い感じだけど。
その分いろんな世代の女性が
入り込みやすい主人公になっている。
絵も綺麗なので読みやすい。
江戸川乱歩の孤島の鬼は
何冊かコミックス化されていて。
その中で耽美という点で
選んでみたのが。
長田ノオトさんの孤島の鬼
他にもnaked ape先生の作品は
BLっぽい要素がある作品。
また高階良子先生の江戸川乱歩の
作品を元に書かれた作品もあります。