タイトル | 真夜中の庭 |
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原作・漫画 | 津雲むつみ |
出版社 | 集英社 |
ツアコンの真弓が
日本に帰国すると、
弟が結婚すると実家から連絡が!
相手は8歳年下の19歳で、
お腹には赤ちゃんが・・・。
実家の者たちは
結婚相手を歓迎しないが
真弓は弟が決めたことを
受け入れようとする。
しかしこの結婚について
あることを、真弓は
知ってしまう!
ドロドロした人間関係がうずまく
愛と憎しみの物語!
真夜中の庭のあらすじ紹介
篠原真弓、30歳は
海外を飛び回る
ツアーコンダクターとして
働いている。
真弓はこの日、予定より
一日遅れで日本に帰国し、
そのまま恋人の
佐倉雅人の家に直行した。
雅人はまだ帰宅しておらず、
真弓は一人風呂に浸かり
疲れた体を休めた――。
丁度その頃、真弓の家に
弟の由紀也、27歳が
藤井久美という女性と帰宅した。
由紀也が女性を連れてくることは
珍しいので、家族はとても驚く。
そんな家族に、由紀也は久美と
結婚すると宣言するのだった!
真夜中の庭のネタバレと今後の展開は?
久美が19歳だと家族は知ると
家族は顔をしかめる。
さらに、久美のお腹に
由紀也の赤ちゃんがいると聞いて
家族皆がショックを受けた――。
真弓のもとに雅人が帰ってきた。
ベッドで眠る真弓に
優しくキスをする雅人。
そして二人は体を合わせ、
甘美なひとときを過ごした。
真弓はそのまま雅人の家に
泊まるつもりだったが、
実家から電話が来て
由紀也の結婚話を聞く。
由紀也は年齢的に大人で
結婚してもおかしくはないが
相手は19歳。
学者一家の
お堅い家族にとっては大事件だ。
真弓は、雅人の家に泊まるのは
止めにして、帰宅することにした。
家につくと母親だけが起きていた。
母親は由紀也が「あんな娘」を
選ぶとは、と嘆いていた。
由紀也が好きなら仕方ない、
と真弓は母をたしなめる。
夜中に久美は、布団の中で
泣いていた。
由紀也が心配すると
自分が本当にここにいていいか、
不安な心を打ち明ける。
由紀也は優しく慰め、
自分のため、赤ちゃんのため
この家にいてほしいと
言うのだった・・・。
真夜中の庭の読んでみた感想・評価
真弓の小姑ぶりが
とてもいやらしく、
また恐ろしかったです。
久美は結婚するには
確かに若いですが
素直で控え目な、
いいお嬢さんです。
それなのに、やることなすこと
兎に角気に入らない。
バカそうだ、とまで
言い切ってしまう・・・。
弟ばなれできていないと
いうことなのか、小姑とは
永遠にこういったものなのか・・・。
弟・由紀也の方にも
抱えている秘密が予想外すぎたので
ビックリさせられました。
コレを他の人が知ったら
大変なことになるでしょうね・・・。
そして真弓と恋人の雅人の間の
ストーリーも超ドロドロで
こちらも大変でした!
雅人の元妻は出てくるわ
子供も出てくるわ、
雅人は頼りにならないわ・・・。
真弓は、苦労して育ち
懸命に生きてきた久美を
さんざんバカにしたので、
少しいい気味だとも思いますが
それでも同情しましたね。
離婚前の男性と付き合った
真弓自身にも責任はなくはない、
ですが・・・。
雅人があまりにも
どっちつかずな態度の男なので、
イライラしてしまいました。
何とか関係が保たれている状態ですが
全く別の思いを抱えている四人・・・
これからどう変わるのか、楽しみです!
真夜中の庭はこんな方におすすめな作品!必見
ドロドロした人間模様の
うずまく愛憎劇がお好きな方には
ハマる作品だと思います!
作者は多くの人気作品を描き、
「花衣夢衣」をはじめ
何作品ものドラマ化を実現し
数々の漫画賞を受賞した、
昭和の巨匠です。
2017年にお亡くなりになりましたが、
依然作者の人気は衰えず、
作品も愛され続けています。
この作品で、作者は人間の愚かさや、
人に言えない秘密をからめて
人間関係に影響を及ぼす過程を
巧みに描いています。
そして読み手には心地よい
ドロドロを体感させ、
少しずつ秘密を明るみに出すことで、
先を読みたいという欲求を
自然と湧かせるのです。
家族の物語でありながら
真弓が大家族で、
恋人の家族も出てくるので
登場人物が多く
様々なストーリーを楽しめるのも
楽しいです。
そして登場する女性たちの欲求は、
立場は全く同じではなくとも、
同じ女性として
共感できる部分があり、
涙を誘うシーンも・・・。
ドロドロを好きな方はもちろん
ちょっと涙したい方にも
大変面白い作品です!