タイトル | 屍町アンデッド |
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原作・漫画 | 磐秋ハル |
出版社 | マッグガーデン |
圧倒的な大きさで不気味な
オーラを放つ、黒い箱。
鹿羽市鹿羽町にはウイルス感染者が
閉じ込められている。
感染すれば異形の姿になってしまう。
それは屍体と呼ばれるもの・・・
この街はどこか普通じゃない、
バイオレンスホラー!
屍町アンデッドのあらすじ紹介
葛城柘榴は鹿羽町にある
薊ケ丘第一高校で化学教師をしていた。
ある日、転校してきたばかりの
山中にあれは何かと聞かれた。
あれというのは街にある
「黒い箱」のこと。
あんな物があるのに誰も
気にしていないのはおかしいという。
葛城は説明した。
元々は1つの街があったが
区画ごと箱の中に入れられたこと。
箱の中にあるのは「地獄」で
箱のことをあまり話題にしては
いけないこと。
体育教師の谷村渡から
相談したいことがあると言われた。
屍町アンデッドのネタバレと今後の展開は?
動画生配信サイトに谷村のクラスの
南と葛城のクラスの東条が
ある動画を上げたという。
地震で出来た穴から下水道に潜入し、
黒い箱に近づく様子を映していた。
南と東条は立ち入り禁止の場所や
自殺の名所、ホラースポットなどの
危険な場所に夜中、配信のために
行っていたらしい。
高校では生配信が禁止されているため
注意しようと東条を呼ぶ。
朝から具合が悪そうだった
東条は突然「屍体」になって
噛まれた何人かの生徒が感染。
専門部隊の到着までは30分ほど。
噛まれた人間は屍体になるため、
見捨てるしかない。
葛城は南を探しに行くが
既に噛まれて感染していた。
下水道で大量の死体を見つけ
その中に屍体がいて逃げたが
間に合わなかったという。
葛城は屍体化した南に冷たい視線を
向け、釘バッドを振り下ろした。
到着した専門部隊によると
屍体の腕や足が人為的に
切断された跡があるという。
葛城は持ち帰った屍体の一部を
妹の小桃に食べさせて言った。
必ず元に戻してやる・・・
屍町アンデッドの読んでみた感想・評価
屍体に噛まれると感染して自分も
屍体になってしまう設定や
街にある黒い箱の正体に驚きました。
遊び半分で若者が夜中に
心霊スポットや自殺の名所に行ったり
動画で配信したりと
リアリティがありました。
現実の世界では屍体はいませんが
何気なく生活しているすぐ近くに
こんな恐ろしいものがいたらと
考えると背筋が凍ります。
葛城は表向きはとても優しそうな
どこにでもいる教師。
しかし、裏では屍体になってしまった
妹のために屍体を殺しまくり
持ち帰っていました。
そのギャップや、屍体化した南を
何のためらいもなく殺していた
光景にゾッとします。
妹にご飯として自分で殺した屍体の
一部をあげていたシーンが
1番印象に残りました。
妹を元に戻したいと考えている
ようですが本当に戻るのかどうか・・・
戻れなさそうですが、そう思うと
妹への思いが強い葛城が
不憫で切ないです。
屍体について分かっていることも
多いですが、まだまだ謎だらけ。
この先どんな展開になっていくのか
怖いもの見たさで続きも読んで
しまいそうです。
屍町アンデッドはこんな方におすすめな作品!必見
屍体というゾンビが存在する世界が
描かれています。
グロ系のよくあるゾンビものと
思いきやそうではありません。
確かにゾンビ自体は珍しいものでは
なく、ゾンビのいる世界では
主人公たちが戦う展開が王道です。
この作品では葛城が妹のために屍体を
集める狂った愛が描かれています。
もちろん、噛まれたら感染してしまう
ため気をつけてはいますが
葛城は強いです。
ゾンビとの戦闘というより
一方的な虐殺と言ったほうが
当てはまるかもしれません。
グロいシーンが苦手な人は注意が
必要ですがグロ系漫画や狂った
主人公が好きな人にぴったりです。
屍体を殺すときや妹に食事を渡す
シーンでの主人公の表情は
思わず見とれてしまうほど。
狂気と美しさが合わさっていて
何とも言えない気持ちにさせられます。
もちろん葛城対屍体ばかりではなく
人間同士の戦いもあり、
テンポも早いので飽きることなく
読み進められます。
アクションよりもホラー要素が
多めなので、ホラー好きには
もってこいの作品です。