花街鬼のネタバレと感想です！どうなる結末は！？

男女の欲望や憎悪
悲しみが渦巻く吉原。

そこで”蜃気楼”を営む
楼主・芭蕉(ばしょう)は
願いを叶えてくれるという。

ただしその願いが
幸か不幸かは自分次第ーー

これは吉原を舞台に描く
残酷で切なくも美しい
花魁たちの恋物語。

花街鬼のあらすじ紹介

花魁・玉菊を殺した罪で
斬首されることになった
主人公・八千代。

うなだれる彼女の前に
一人の男が現れる。

「何故殺した？」

男の声で目覚めた八千代は
夢でも見てんのかいと呟く。

「なんで”蜃気楼”の楼主が…
こんな所にいるんだ」

「そんなことはどうでもいい
質問に答えろ。何故殺した？」

八千代は正直に話した。

吉原で生まれ育ったが
良いことなど何ひとつ
なかったこと。

何もかも持っている
玉菊がとても妬ましくて

いっそ彼女を道づれにして
自分も死のうと思ったこと。

「…あたし、玉菊になって
人生をやり直したい…」

すべてを聞いた男は
八千代の”夢”を叶えるーー

花街鬼のネタバレと今後の展開は？

八千代が目を開けると
自分が刺し殺したはずの
”玉菊”になっていました。

見知らぬ禿(かむろ)に
吸っていたであろう
玉菊のキセル…。

その時彼女は思い出します。

『玉菊になって
人生をやり直したい』

(暦は一月前に戻っていた…
誰から見ても今のあたしは
玉菊の姿をしているんだ！)

八千代は慌てて
”あの男”の元へーー

「芭蕉さん！！」

「おや、玉菊さん」

「これは一体どういうこと？
なんであたしは……玉菊に
なっちまってるんだよ！」

「何故って、お前さんが
望んだことじゃないか」

芭蕉は飄々とした態度で
正面の山田屋をごらんと
指を差します。

見ると格子の中に
沈んだ表情の八千代が…。

「あたしがいる…！？」

「今のあんたは玉菊ですよ」

「こんな…こんなことって…」

「さあ、見世に戻って
あの狭いまがきの中に
居場所はもうないのだから」

芭蕉は別れ際
彼女の耳元で囁きました。

「今度はお幸せに…」

八千代はそのまま
三浦屋に戻りました。

そして自分の部屋で
玉菊の裸を見つめます。

「これがあの”宗一郎さん”に
心も体も愛される…女」

八千代はこの時初めて
玉菊になったことを
嬉しく思いました。

これからは”宗一郎さんの
女”になれるんだと。

ところがーー…。

花街鬼の読んでみた感想・評価

花魁の物語となると
やはり切ないですね。

夢の玉菊に生まれ変わり
宗一郎との愛を育む八千代。

宗一郎はイケメンで優しく
非の打ち所がない…。

二人が並んだシーンは
美男美女で絵になります。

これからは玉菊として
幸せになれるはず…と
私は思っていました。

しかし運命は残酷です！

思わぬ出来事から
自分(玉菊)が八千代を
殺してしまうのですから…。

八千代は醜いと叫びながら
酷い顔をしていました。

結局彼女は幸せを
掴めないという結果に。

「来世ではもう少し…
自分を愛してあげられる
人になりたいなぁ……」

夢から目を覚ました
八千代のこの言葉は
切なくなりました。

今思えば芭蕉の
”今度こそお幸せに…”は
忠告だったのかもしれません。

ですが芭蕉は何故
幸か不幸かわからない
夢を見させるのでしょう？

面白がっているようには
見えないですし…謎です。

芭蕉のキャラクターは
不思議で魅力的でした！

本作の主人公は
花魁たちだと思いますが
芭蕉も負けていませんね。

花街鬼はこんな方におすすめな作品！必見

花魁をテーマに描く
作品に出会いたい…。

そんな方には
「花街鬼」を推します！

本作を手がけるのは
『執事たちの沈黙』
『黒源氏物語』など

数々の人気作で有名な
漫画家・桜田雛さん。

繊細かつ美しい絵は
とても惹きこまれます！

本作ではかつて実在した
花街・吉原を舞台に描く
花魁たちの切ない恋物語。

見どころは花魁たちと
彼女たちの夢を叶える
不思議な男・芭蕉です。

作中には八千代をはじめ
叶わぬ恋や夢を見る
花魁が登場します。

”蜃気楼”の楼主である芭蕉は
哀れな彼女たちの願いを叶え
夢を見させてあげますが…

夢が幸か不幸になるか
それは”自分次第”。

芭蕉はあくまで
願いを叶える”だけ”で
手助けは一切しません。

花魁によっては
運命を変えることができず
不幸に終わってしまう者も…。

どの花魁の恋物語も
残酷で切ないですが
美しさがあります。

そもそも芭蕉とは
一体何者なのか。

何故花魁たちの
願いを叶えるのか…。

花魁の恋物語だけでなく
芭蕉のことも注目ですよ！

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