修羅の棺のネタバレや結末が気になる漫画！

有望視された会社員ながら、
恐るべき陰謀の近くにいたために、
家族も婚約者も殺された男、杉浦。

自身も襲撃を受け、怪我を負った
杉浦は、やがて「女」となり、
悪漢たちに復讐を仕掛けていく。

実行に至るまでの動機も背景も
とても重厚で熱がある、
本格派の復讐物語です。

修羅の棺のあらすじ紹介

会社でも評判の良い杉浦は、
美しい婚約者を得て
幸福の只中にいましたが、

何の前触れもなく、
父が首を吊って死んでいるのを
目撃してしまいます。

自殺とするにはあまりに怪しい
状況の数々に直面する杉浦は、
どうやら父が過去のある事件を

調査していることを知ります。

その事件は人が死んでいる
恐るべきもので、しかも
一筋縄ではいかない、

非常に難しいものであり、
杉浦の側にも忠告が
入ってきたりもしました。

それでもなお調査するうちに
婚約者の香流も襲撃され、
そして杉浦自身も襲われて、

理不尽に凄惨な目に遭います。

そしてその一年後、
街のワルたちが次々と
奇妙な形に殺される事件が発生。

しかしそれらの怪死事件の裏には
「女」になった杉浦が
関わっていたのでした。

修羅の棺のネタバレと今後の展開は？

営業部で働く杉浦蒼星と、
受付担当の浅野香流。

会社の同僚であり、
容姿にも優れた二人の婚約は
周囲からの祝福を受けていました。

もちろん親友の榊聖吾も祝ってくれ、
非常に良い雰囲気のまま
会はお開きになりますが、

自宅に帰ってきた杉浦が見たのは、
酒を出し首を吊った父の姿でした。

死因は自殺だ、と当局は判断しますが、
杉浦にはまったく納得できません。

何故なら父は自殺するような
タイプではなく、そもそも酒を
飲めなかったからです。

父の葬儀の場で、榊や香流、
そして榊の親族たちに
慰められる杉浦でしたが、

父の遺品を改めて見ていると、
彼が蝶の標本を鑑賞する傍ら、
大昔の事件を調べていたことが判明。

明らかにただならぬ気配がある
記事の数々でしたが、弔問に来た
父の旧友真行寺は、真剣な態度で

「忘れろ」と忠告するなど、
いよいよ怪しい雰囲気が滲みます。

その後も事件を調べていると、
香流から助けを求める電話が。

急いで杉浦が駆けつけると、
香流は凄惨な目に遭っており、
杉浦自身にも連絡が来ます。

しかし愛する家族を失った
杉浦は止まることができず、
さらに調べていきますが、

ある日暴漢に襲撃され
大怪我を負ってしまうのでした。

修羅の棺の読んでみた感想・評価

久々に驚きと必然性が同居する
復讐物語を堪能した気分です。

理不尽に大事なものを奪われた主人公が、
その全力をもって復讐に
命を賭けて動いていく……。

本作もそんな復讐劇の定番ですが、
主人公の動機がしっかりしていて、
行動の軸も強いものがあるので、

「不純」なものを感じさせずに
世界観が展開されていますね。

痛快とまでは言えませんが、
行動を左右してしまう
もどかしさがないのは、

このジャンルの作品としては
非常に嬉しいものがありました。

また、成人の男性であり、
どちらかと言えば
男らしいタイプにも見えるのに、

「女性」になることを決意して
殺害を重ねていくという本筋が
かなり意外でしたね。

確かに力を頼む相手なら
女性ということで油断を
誘うこともできるでしょうが、

大事なものを失った人が
性別まで変えるというのは
簡単なことではありません。

だからこそ創作作品でも、
男性主人公の女装は
ギャグ的に扱われるのですが、

本作はそうしたオチャラケは
一切皆無であり、むしろ
冷たさが際立っていました。

個人的な復讐劇ではなく、
権力者の意向や陰謀など
より重厚な部分が強かったのも、

非常にドラマティックで
熱くなれるものがありました。

修羅の棺はこんな方におすすめな作品！必見

「復讐」をテーマにする作品は、
それこそ数百年前からの大定番ですが、
現在では「動機」が問われますね。

誰かに怒り、恨むことは常に有り得ますが、
その感情が自分勝手な逆恨みだったり、
私利私欲からのものであれば、

読み手としては支持することは、
難しくなってきます。

その点本作は、愛する婚約者や父親が
悪漢たちに殺害されるという
強烈に重い展開の上、

自身まで破壊されてしまうという
まさに共感できる復讐であり、
しかもその裏には陰謀があります。

場合によってはこの国を
揺るがせてしまうほどの
権力者の影がちらつきますが、

黙っていることは感情的にも
絶対にできないという思いが
主人公を動かしています。

「必然性のある」復讐劇を
読みたいという方には最適ですし、
単なる個人的な揉め事とは違う、

より重厚かつ壮大な物語を
存分に満喫することもできます。

また、背景や動機とならんで
「殺し方」が問われるのも
こうしたジャンルの特徴ですが、

本作は身分どころか性別も
偽って見せるという強烈さで、
見る人にインパクトをもたらしてくれます。

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