タイトル | 長歌行 |
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原作・漫画 | 夏達 |
出版社 | 集英社 |
時は六二六年ーー
唐の初代皇帝・高祖が
我が子・李世民の手で
退位させられた。
これを玄武門の変という。
李世民は兄弟を殺害し
太宗として即位すると
一族を自ら根絶やしに。
太宗の意思は固く
一族のほとんどが
殺されてしまった。
ただ”一人”を除いては…。
長歌行のあらすじ紹介
太宗の追っ手を逃れた
主人公・李長歌
(りちょうか)は
李建成の”愛娘”で
通称・永寧姫である。
唐の都・長安ーー
世界各国から人が集まり
活気立つこの都市には
不穏な空気が漂う…。
原因は玄武門の変だ。
この出来事で李世民
(泰王)は太宗として
第二皇帝になる。
そして己の強大さを
見せつけるかのように
兄・建成の幕臣だった
魏徴なども重要した。
あれから李長歌を逃した
追っ手・尉遅(うつち)将軍は
房玄齢(ぼうげんれい)に
そのことを詳しく伝えた。
それを聞いた房玄齢は
永寧姫(李長歌)は
”死んだ”と言い…。
長歌行のネタバレと今後の展開は?
「な…なんとおっしゃる?」
尉遅将軍は動揺します。
なぜなら房玄齢が
永寧姫は死んだと
言うからです。
「以前は嘆いておったのじゃ
姫は女、皇帝になることは
ありえない。しかし…」
今となっては
それが幸いじゃったーー
房玄齢はそう言うと
殿下である李世民の所へ
報告しに向かいました。
「房大人(ターレン)
ご苦労でした」
李世民のそばには
杜如晦(とじょかい)もいます。
「なぁに、杜大人こそ…
ご安心を。太子府の人間は
皆亡き者となりました」
(太子府=李建成の宮殿)
房玄齢の報告を聞き
杜如晦が釘を刺します。
「油断は禁物ですぞ
禍(わざわい)の元は
根絶やしにせねば」
「…そういえば先程は
尉遅将軍に会いました」
房玄齢が永寧姫の
”最後”を伝えます。
尉遅将軍に追い詰められた
永寧姫は馬車ごと落下。
奔流に飲みこまれた故
下流でも遺体を発見
できなかった…と。
すると杜如晦が
疑問を抱きます。
「遺体を確認できなかったとは
尉遅将軍にしては珍しい」
そして死体を確かめず
死亡を確認できるか?
と言いました。
「深い谷底へ落下したのですぞ
尉遅将軍に一生遺体を探せと?」
「そんな大事なこと
疎かにするとは…」
ここで房玄齢は杜如晦と
ちょっとした言い争いを
繰り広げますが…。
長歌行の読んでみた感想・評価
両親を殺した李世民に
復讐を果たすため
生き抜く李長歌。
作中では”亡き者”に
されていました。
尉遅将軍と房玄齢は
本当に死んだと思って
いるのでしょうか…?
李長歌が馬車ごと落下した時
尉遅将軍は矢を射ろうとする
兵を制止していました。
そしてさすがは
我等の弟子じゃと呟く。
李長歌は元々
”尉遅将軍の弟子”
だったんだと思います。
でなければ躊躇なく
殺すはずですからね…。
(尉遅将軍と房玄齢が
李長歌の味方かは
断言できませんが)。
彼女の強さと美しさは
とても惹きこまれます。
李世民を地獄へ突き落とす
と語る目は恐怖でしたが…。
作者(夏達さん)は
日本人かと思いきや
中国人だったんですね!
中国人の方が書いた作品は
初めて読みました。
絵柄は繊細かつ綺麗で
何度見ても素晴らしい。
李長歌をはじめ
登場人物のキャラクターも
それぞれ個性的で面白いです。
特に男性キャラクター…
阿史那隼(あしなしゅん)が
かっこよくてハマります!
苛烈で残虐なところは
恐ろしいですが…
これからもっと登場して
活躍してほしいです!
長歌行はこんな方におすすめな作品!必見
戦うお姫様を描く
作品に出会いたい…。
そんな方には
「長歌行」を推します!
本作は武徳九年頃の
中国を舞台に描いた
歴史・時代劇。
(武徳九年=六二六年)
唐の初代皇帝・高祖が
我が子・李世民の手で
退位させられたことから
主人公・李長歌
(通称・永寧姫)の
物語がはじまります。
本作を手がけるのは
中国人漫画家・夏達
(かたつ)さん。
物語も中国史に実在した人物
(李世民や房玄齢etc…)が
登場するので面白いです。
中国史が好きな方
または興味のある方は
きっと楽しめますよ~。
本作の見どころは
戦うお姫様こと李長歌です!
元々李長歌は
李建成の”愛娘”として
元気に育っていました。
しかし玄武門の変が起きて
李長歌の日常は一変!
太宗・李世民により
一族は根絶やしにされ
自身の両親も殺されます。
唯一生き残った李長歌は
李世民に復讐するため
身分・素性・性別を偽り
乱世を生き抜くのです…。
武器と頭脳を駆使して
様々な敵と戦う李長歌は
とてもかっこいいですよ!