タイトル | 絶対糖度 |
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原作・漫画 | 山田こもも |
出版社 | 小学館 |
ゲームの開発を頑張っているOL、
栗村湊。
しかし、人事異動前に大酒を飲み、
とてつもなく酔ってしまったことで、
見知らぬ男性を部屋に連れ込んでしまう。
だが、その男性は、憧れだった先輩の弟、
しかもまだ十七歳であり……。
ハイテンポな恋愛模様の中に、
しっかりと仕事の描写も含んだ、
イマドキ感が魅力な、
ハラハラ系恋愛漫画です。
絶対糖度のあらすじ紹介
いきなり人事異動を喰らい、
酒の勢いで見知らぬ男性を
部屋に連れ込んでしまった湊は、
仕事場でもまったく戦力に
ならなかったりと
冴えない感じでした。
しかし、その男性こそ実は、
湊の先輩の弟であり、
ずっと湊が気になっていたと、
告白を受けることになります。
これまで彼氏なしだった湊とすれば、
とても大きく激しい変化ですが、
その彼はまだ十七歳であり、
二十六歳の湊としては、
普通に付き合うだけでも
色々問題が起こりそうなのでした。
絶対糖度のネタバレと今後の展開は?
26歳のOL、栗村湊。
大学の頃ゲームにハマり、
好きが高じてゲーム関係の仕事に
就くことができた彼女ですが、
人事異動を食らったために荒れ、
大量のお酒を飲んでしまいました。
しかしその翌日目覚めてみると、
隣に見知らぬ男性が。
どうやら湊自身が誘ったらしく、
ぼんやりと記憶も残っているため、
とりあえず平謝りで乗り切ります。
一方彼女が新たに入る勤務先は、
同じゲーム開発でも、
ソーシャル担当。
常にオンラインでやり取りし
アップデートし続けるため、
非常に多忙な職場であり、
製品化すればゴールの
家庭用とは何もかも
勝手が違う感じでした。
勤務先に着くなり
苦情対応の嵐で
疲れ切って帰宅するところに、
現れたのは今朝会った
正体不明の男性。
彼はやけに真剣な表情で
「責任を取って」と言ってきますが、
ピンと来ていない上に仕事場から、
連絡があった湊はその場を去ります。
帰ってきた湊に職場は冷淡で、
改めて無力感を痛感することに。
しかし、さらに疲れて帰る湊の前に
また先ほどの男性が現れ、
落としていた湊の私物を届けてくれ、
さらに誠意ある言葉を貰ったことで
湊の警戒心は一気に薄れます。
しかし湊の部屋で
シャワーを浴びて貰ったその男性は、
学生服を着ていました。
なんとその彼は湊の先輩の弟で、
昔から湊を好きだったとのことですが、
まだ十七歳だったのです。
絶対糖度の読んでみた感想・評価
起きてみたらビックリの、
定番的展開かと思いきや、
色々とひねりが効いてきて、
全体の流れが面白くかつ熱く、
楽しく読むことができました。
本作のポイントは主人公の湊ですね。
仕事頑張る系女子という、
一般的な良さを持っていますが、
実はまるで男慣れしておらず、
しかも泥酔して未成年者を
飲みに付き合わせるといた
うかつさが何ともキュートです。
しかしテンプレ的な
ドジっ子という感じはなく、
ゲームの仕事は頑張ってこなすし、
慣れない部署でも腐らずに
バンバン仕事をしているので、
見ていて頼もしい感じがあります。
また、コンシュマーゲームと
ソーシャルゲームの違いなど、
外からは分かりにくい、
「ムラの違い」にまでしっかりと
踏み込んでいますので、
ゲーム好きとしても嬉しかったですね。
酔いつぶれてみたり
仕事で異動を食らったりやらかしたり、
色々と穴がある湊ではありますが、
他人にトゲトゲしていないので、
周りとの軋轢が比較的少ないのも、
純粋に話を楽しめる要素です。
また、恋愛関係がないとは言え
しっかり大人な湊と、
、
女性慣れした側面はあるものの
純情一途な思いを持つ陽の、
対比的な構図も読んでいて素敵でした。
絶対糖度はこんな方におすすめな作品!必見
ゲームに熱中する女性の方も非常に多く、
中でも独自なジャンルとしては
「乙女ゲーム」などがあります。
しかし一度製品として仕上げれば
基本的に追加作業がないコンシュマーと、
常にアップデートしていく、スマホ等の
「基本無料」ゲームのソーシャルでは、
同じゲームとは言え感覚が違います。
最近隆盛を極めているソシャゲーですが、
実態としては相当忙しく、
しかも「終わり」がないんですね。
本作はそうしたタフなゲーム業界に
身を置く女性の超唐突な恋を
活き活きと描いた作品ですが、
職業レベルの「ゲーム女子」な
ヒロイン像が実に斬新です。
乙女ゲームやソーシャルゲームに
熱中してきたという方には、
オススメできる要素満載ですし、
最近のゲームはちょっとと
思っている方にも、今時流の
熱くなれる雰囲気がイイ一作です。
また、本筋の恋愛要素も、
ヒロインの湊がまるで
男性に縁がなかったこともあり、
かつての片思い相手の弟、陽に、
グイグイ押されていったりと
ドキドキ展開が満載です。
パワー系の展開が結構ありますが、
それを「無理」と思わせないのは、
作中構成の面白さはもちろん、
本作の舞台であるソシャゲ業界の
勢いによるところかも知れません。