タイトル | 僕から君が消えない |
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原作・漫画 | 藍川さき |
出版社 | 小学館 |
憧れの榛名先生に教わるため、
猛勉強の末に高校に
進学することができた神崎ほたる。
しかしその学校には、
榛名先生の弟である康祐も
入学してきており……。
非常に「信頼感」のある相手との
恋愛を素直に楽しめる
良い意味で王道系の恋物語です。
僕から君が消えないのあらすじ紹介
憧れの榛名先生に、
直接勉強を教わるべく、
猛勉強の末志望校に、
無事入学を果たしたほたる。
しかしその学校には、
榛名先生の弟を名乗る
やたらと絡んでくる康祐がいました。
当初は彼の対応に戸惑うほたるですが、
康祐はさり気ない気遣いができる、
外見だけではないイケメンで、
次第にほたるは康祐に
心惹かれるようになっていきます。
しかし、康祐の気持ちも
ほたるに向き始める中、
ほたるの親友であるユカコも、
康祐に思いを寄せ始め
一筋縄ではいかない方向に
恋は進展していくのでした。
僕から君が消えないのネタバレと今後の展開は?
猛勉強の末にようやく
お目当ての高校に合格した
神崎ほたる。
彼女の狙いはこの高校に勤める、
榛名先生でした。
長い間片思いをしていた先生に
これからは堂々と生徒として
会うことができると、
胸を弾ませるほたるでしたが、
校門前で、榛名先生の面影がある
イケメン生徒に声をかけられます。
彼は榛名先生の弟で康祐と言い、
妙なほどほたるに絡んできますが、
喜びいっぱいのほたるは、
国語科準備室にまで
足を伸ばしたことで、榛名先生と
会話することに成功します。
しかしその姿を上級生に
見咎められてしまい、
強い剣幕で怒られた挙句、
逃げる途中で水たまりに転んで、
制服を泥で汚してしまいます。
そこに現れたのが康祐でした。
康祐はシャツと上着を貸してくれ、
しかも変える方向が同じだからと、
ほたるを家に送ってくれました。
その途中、密着状態の電車の中で
康祐の顔を見ているとほたるは、
自分でも理由が分からないまま
胸が高鳴ってくるのを
感じることになるのでした。
僕から君が消えないの読んでみた感想・評価
教師と生徒の王道系の
ドキドキと思わせて、
ちょっと意外な展開に至る、
しかし「基盤」の確かさは
一切変わらない安定感が
素晴らしい一作です。
本作のポイントは一言で示すなら、
ヒロインとそのお相手役が
曇りなく良い人ということです。
伝統的な少女漫画の場合、
イヤミなライバルや先生といった、
分かりやすい「障壁」があるのが常で、
また最近の作品では、いい人に見えて
実はオラオラ系といったギャップも多く、
信頼しにくい部分がありました。
しかし本作の場合、キーマンの
榛名先生と康祐はいずれも、
強く優しいイケメンですし、
主人公のほたるも
弓道を頑張り、また、榛名先生に
思いを寄せてきた一途な女の子です。
「真剣」な彼らの恋模様ですので、
読んでいる側としても一切、
シラけてしまうようなことはなく、
とても素直に応援できる感じが
素敵に思えました。
個人的には久しく、こうした
納得できる恋物語が読みたいとも
考えていただけに、
満足感は実に強く
面白さを満喫できましたね。
僕から君が消えないはこんな方におすすめな作品!必見
モデルや俳優を筆頭に、世の中には
「イケメン」と評判の人が多いですが、
創作、特に漫画の世界では、
設定だけではなく本格的に、
イケメンを描くのは意外と簡単ではない
意外な現実があります。
と言いますのも、最近の漫画作品は
画力の向上や全体の傾向もあり、
ジャンルを問わず美女やイケメンが、
常に満載される形になっており、
実質的には差別化が
なかなか難しくなっているからです。
しかし本作の康祐や榛名先生は、
容姿はもちろんのこと、
いざという時に体を張って、
困っている人を助けられたり
一途な思いを持っていたりと、
まさにイケメンな人たちです。
だからこそヒロインである
ほたるの目線に立っても、
ずっと思いを寄せていたのは、
間違いじゃなかったと思えますし、
康祐を好きになるのもまた、
いいことだと素直に思えます。
ギャップを前面に出し過ぎて
イマイチ「信用」ができない
イケメン系キャラが多い中、
信頼に基づいた本当の意味で
王道の恋物語を
楽しみたい方にはオススメです。
また、ほたる自身も良い意味で
クセが少ない性格で、
ある意味読者の分身として、
頼りない部分が少ないのも
嬉しいところではないでしょうか。