ピース オブ ケイクのネタバレと感想です！どうなる結末は！？

自分を好きではいてくれるものの、
束縛と圧力が強過ぎる彼氏、
正樹との交際で疲れ切った志乃。

正樹との別れを機に新生活を
スタートさせた志乃は、
そこで自由な雰囲気を持つ、

菅原と出会い……。

付き合っていればOK、的な
多くの恋愛系作品のお約束を
破壊するかのような感情の発露と、

絶妙な距離感と所作が、
他にはないリアル感を滲ませる、
映画化もされた恋愛漫画の傑作です。

ピース オブ ケイクのあらすじ紹介

情熱的な一方で、やたらと厳しく、
しかも「浮気をされた」恨みを
抱えるかのような彼氏との交際で、

心底消耗している上に、
職場でも人間関係でトラブり、
ひどい目に遭っていた志乃。

彼氏に張り飛ばされてもなお、
自分からは別れを切り出さず、
頑張ってもいたのですが、

職場トラブルが深刻過ぎて
バイトを辞めたタイミングで
彼氏から別れを切り出されます。

限界に達してしまった志乃は、
伯父のアパートを拠点として
新生活を開始することになり、

そこの住人でありバイト先の
店長でもある男、菅原と
次第に仲良くなっていくのでした。

ピース オブ ケイクのネタバレと今後の展開は？

美人で巨乳な梅宮志乃は、
仕事だけでなく彼氏もおり
公私ともに忙しい感じですが、

その彼氏正樹から、ネチネチと
重圧を浴びる日々を過ごしていました。

元々正樹の方から声をかけてきて、
三回目のデートでプロポーズと
強烈な執着を見せていた正樹ですが、

志乃にその気はなかったにせよ、
二股をかけていたような形になり、
当たりが強烈になっていたのです。

しかしそれに晒される志乃は、
正樹からの厳しすぎるチェックと、
もう一人の「彼氏的存在」である、

バイト先の同僚、ミツを軸にした
職場いじめによってかなり
追い詰められていました。

さらに志乃は、口論の勢いのまま、
正樹から張り飛ばされてもなお、
別れを切り出せないでいましたが、

トラブルでバイトを辞めた矢先、
同じく限界に達した様子の
正樹から別れを告げられます。

ショックを受けるものの
どうにか関係を保てるだけの
精神的なタフさは志乃にもなく、

その直後に母親から電話が
かかってきたことを機に、
新生活を始めることになります。

拠点である伯父のアパートで、
正樹とはまるで違うタイプの
屈託ない笑みを浮かべる青年と、

志乃は知り合うことになりますが、
実は彼は新たなバイト先の店長で、
職場を通じて親しくなっていきます。

しかし仕事の朝礼で、単なるノリで
ジオン式挨拶を導入するような
テキトー系でもある彼には、

一筋縄ではいかない事情が
存在していたのでした。

ピース オブ ケイクの読んでみた感想・評価

ドロドロした恋愛物語と思いきや、
決してそれだけではない爽やかさや、
絶妙な立ち位置に面白さがあり、

思わず何度も読み返してしまう、
濃密な恋愛漫画でしたね。

本作の特徴は、物語開始段階で、
ヒロインの志乃が結構な
「リア充」ということです。

美人で巨乳、執着してくれる
正樹という彼氏もおり、
仕事もちゃんとあるという、

社会人として欲しい「アイテム」が
全て手に入ったような状況ですが、
志乃は凄く辛いんですね。

自分に原因があることとは言え、
ただでさえうるさ型の彼氏に
四六時中いびられチェックされ、

ある意味監視されるような日々。

間違いなく正樹には愛があり、
しかも全力なのですが、
だからこそ読んでいる側も、

もうやめてやってくれと
本気で思えるほどに、
彼の「追い込み」はきつかったですね。

他の多くの恋愛漫画で見られる
痴話喧嘩やドロドロの類とは、
リアルさがある分「温度」が違い、

本気の嫌悪感が催されるものですが、
そのシーンがあるからこそ、
その後の物語も映えるんですね。

また、志乃が次に好きになった
菅原店長は、傷心はあるものの
見た目通りのテキトー系であり、

朝礼でノリでジオン軍的な
挨拶をさせても大丈夫な
魅力がある人なのが良かったです。

もちろん菅原店長も色々と
難あり物件なために、
様々問題は起こるのですが、

恋愛は仕事やテストとは違って、
減点方式だけではダメだと
明示されている感じでした。

ピース オブ ケイクはこんな方におすすめな作品！必見

仕事をしている大人同士が、しっかりと
自分の意思で交際するというような、
現代流の恋愛であっても、

実は「対等」ではなかったり、
何かに必死に耐えていることも
珍しくなかったりします。

もっとも「負い目」が相手からの
圧力になっていくような展開は、
直接的な喧嘩よりもむしろ、

読み手の心にくるものがあり、
そのためか創作世界では
あまり取り上げられませんでした。

しかし本作は、「新たな恋」に
行く前にも、そうした「引け目」を
全面に描き抜いており、

だからこそ、そこからの解放感や
新たなモヤモヤの難しさが
より明確になっている感じです。

商業漫画の「外向けの世界」では
なかなか立ち入れなかった領域を
絶妙に描写することで、

よりリアルな恋愛観を求める方にも
オススメできるような説得力が
本作には含まれていますね。

また、巨大な事件が軸ではない分、
生活して誰かと恋に落ちて、
結婚したりというような、

人によってはさらっとできることが
実際は難しくもあるのだと、
明示されているのもいいですね。

恋愛をゴールにする作品や、
逆に平和な恋愛物語では、
描けそうで描けない世界であり、

現実にあるからこそ漫画としては
強烈な個性になっている感じです。

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