タイトル | 雪花の虎 |
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原作・漫画 | 東村アキコ |
出版社 | 小学館 |
時は戦国、義を貫いて駆け抜けた
軍神・上杉謙信は「実は女だった」!?
上杉謙信女性説をもとに、
上杉謙信の幼少期から戦国武将となっていく
生き様を描く歴史漫画。
東村アキコ先生が描く、
魅力的な上杉謙信の姿に
惚れ惚れすること間違いなし!
笑って泣ける、
誰でも楽しめる歴史ロマン!
雪花の虎あらすじ紹介
享禄2年1529年、越後の春日山城城主である
「長尾為景」の妻「お紺」は、
為景の3人目の子を身籠っていた。
お紺はその子を身籠った時、
戦神である毘沙門天を夢に見る。
為景には「晴景」という
18歳の嫡男がいた。
だが身体が弱く戦嫌いで、
大将の器でないことは明らかだった。
そのため、産まれてくる子は
毘沙門天の化身として長尾家を
支えていく男児だと期待されていた。
しかし実際産まれてきたのは女児だった。
そこで為景はその女児の名前を
「虎千代」とし、姫武将として
育てていくことを決心したのであった。
こうして虎千代は、琴も笛も教わることなく
春日山城を駆け回り、のびのびと成長していく。
7歳になった虎千代は姫武将となるため
寺に預けられ、そこで5年間
厳しい修行を受けることになる。
女に生まれたのも関わらず、
武将として生きていくことになった
虎千代の運命はどうなっていくのか・・・。
雪花の虎ネタバレ・今後の展開
春日山の麓にある林泉寺に預けられた
虎千代はそこで、
同じ修行僧である「宗謙」と出会う。
厳しい修行の中で反抗したり
脱走したりもする虎千代。
宗謙など修行僧に支えられ
文武の道を学んでいく。
そんな時、姉である「綾」の嫁入りを期に、
嫁入りもせず尼にもならないと
決めていた虎千代は
自分の進むべき道を思い悩む。
その虎千代に対して宗謙は
「女子のままで強くなればいい、
あなたにしか出来ないやり方で」
と優しく諭す。
13歳になった虎千代は、
父為景の死をきっかけに長尾家を支えるため、
武人として歩んでいくことを決める。
天文12年、14歳になった虎千代は、
兄晴景の手で元服し、名を「景虎」
に改め自分の道を進んでいく。
為景亡き後、それまで長尾家に
抑えつけられていた
豪族たちが反乱を起こす。
越後国内は荒れていた。
しかし兄晴景は病気がちで、
反乱を治める力がなかった。
そこで景虎が反乱を治めるため、
長尾一族の本領である栃尾城へ赴き、
陣を取りまとめることとなる。
そして栃尾城で景虎は
ついに初陣を迎えることなる。
一方その頃、甲斐の国の武田信玄は、
戦に明け暮れる実の父を国外へ追放し、
19代目武田家当主となる。
いよいよ始まる景虎の武将としての日々は
どう繰り広げられていくのか。
宿命のライバル武田信玄との行く末は
どうなるのかなど気になることばかり。
今後の展開に期待です。
雪花の虎読んでみた感想・評価
まず漫画のテーマが「上杉謙信が女だったら」
という設定が面白かったです。
物語の中では、実際に
「上杉謙信女説」を裏付ける
歴史背景や史実についても紹介されています。
それを漫画らしく分かりやすく
説明してくれています。
思わず上杉謙信は絶対女だったんだ!
と納得してしまうほどで、
とても興味深いです。
主人公の謙信は女ながらに武将として
生きていくことに時折迷います。
でも家族を支えていくという
強い信念を持っていて、
とてもかっこよく描かれています。
女でありながら男に負けず戦う姿に、
つい惚れ惚れしてしまうほどです。
また宗謙も辛い修行を耐える
謙信に優しく接します。
謙信の大事な時には重みのある
言葉で諭すなど、とても魅力的な人物
として描かれています。
女武将謙信と宗謙の今後の
関わりも気になるところです。
最新刊では謙信が活躍するほど、
兄である晴景の立場が
危うくなっていきます。
ついには謙信を長尾家の当主にと
持ち上げようとする家臣が出てきて、
謙信と揉める展開になっていきます。
病弱な兄を思い、
まっすぐ自分の信念を貫こうとする謙信。
越後のためには今のままでは
反乱を治められないと
周囲から説得され悩みます。
兄を慕う謙信と、それを許さぬ周りの状況に
謙信はどう対応していくのか。
謙信が何よりも守りたかった
長尾家の家族はどうなってしまうのか。
謙信の家族関係にも注目です。
またライバルの武田信玄も、
頭の切れるイケメン武将として描かれています。
実の父を追放し、武田の実権を握った信玄。
なんだかとても妖しい雰囲気を持っていて、
謎に包まれています。
国のこと考え、今はまだ
甲斐の国内を整えるところまでしか
描かれていません。
でも今後は謙信との戦いも
描かれていくはず!
有名な二人の戦いがどのように
繰り広げられていくのか、
早く続きが読みたくて仕方がありません。
新しい視点で上杉謙信を描いた作品!
上杉謙信女説に沿って謙信の生涯を
追っていく話なので、歴史好きには
たまらない作品だと思います。
普通の歴史とは一味違い、
謙信が本当に女だったのではと
思わせてくれるエピソードが満載。
新しい視点で謙信のことを
考えられる漫画に仕上がっています。
武田信玄との関わりについても
今後描かれていく予定なので、
それもこれから楽しめると思います。
また一方で歴史が苦手という方も
(私も歴史についてはあまり詳しくないです)、
安心してください。
そんな方に向けてなんと
小難しい歴史説明の下には
非常に分かりやすい
「ワープゾーン」が設けられています。
面白おかしく雑談を交えながら、
でも物語が分かるように
歴史の説明をしてくれています。
これなら歴史に興味がなくても
スラスラ読めます。
そしてこのワープソーンは
すごく笑えて面白いです。
なので歴史にはあまり興味がないという方も
是非一度読んでみて頂きたいです。
物語の展開がとても面白く、
また謙信が女として
描かれていながら驚くほどに魅力的。
イキイキとした幼少期から
どんどん大人になっていく。
かっこよく戦う姿も
とても素敵に描かれています。
また謙信の周囲には謙信を支える
イケメンの修行僧宗謙や、
あやしい雰囲気を持った武田信玄。
気になるキャラクターがいっぱいいて、
あっという間に物語に
引き込まれてしまうと思います。