タイトル | 群青戦記 グンジョーセンキ |
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原作・漫画 | 笠原真樹 |
出版社 | 集英社 |
全国大会でも多くの優秀成績者を輩出する、
滋賀県・星徳高校。
しかし、大会成績による
スクールカーストもあり、
くすぶっている者も少なくなかった。
いつもと同じ放課後。
突如高校は異常な現象に襲われた。
周りを捜索に行った先生たちは、
次々武士のような格好の奴らに
斬られてしまう。
いったいここはどこなのか。
カーストなんて関係ない。
生き残るため、高校生は己の知識と
スポーツ技術が試される。
群青戦記 グンジョーセンキのあらすじ紹介
主人公である、西野蒼は弓道の腕前は
確かなものながら、本番に弱く、
大会では常に補欠にまわされてしまう。
また、戦国時代の城の造りや合戦内容など
幅広い知識を持つがそのマニアぶりが
いじめに拍車をかけてしまう。
「自分が戦国時代に生まれていたなら」と
日々現実逃避をしてしまう。
そんないつもと変わらない
学校生活の放課後、
突如として高校は霧に包まれ、
霧が晴れると周りの風景は
全く変わってしまっていた。
校内に居た人たちは集まり、
先生たちが捜索に行くが、
突如武士のような恰好をした奴らに
斬られてしまう。
そこで西野が推測したことは、
「自分たちは戦国時代へ
タイムスリップしてしまったのでは
ないか…」
現状を受け入れられないまま
でも襲ってくる敵。
高校生たちは現代知識と
スポーツ技術で生き残れるのか。
群青戦記 グンジョーセンキのネタバレと今後の展開は?
ヒロインのような形で登場する
瀬野遥は、最初に襲撃してきた、
豊臣軍勢に捕まってしまう。
彼氏である松本考太は救出のため、
乗り込むことを考え、
幼馴染で戦国時代の知識豊富な
西野を奮い立たせ、
策士へと変化するきっかけを与える。
いざ乗り込み、救出間近のところで、
松本は秀吉と激しい死闘を繰り広げるが、
物陰に潜んでいた敵の凶弾に
倒れてしまう。
幼馴染を失ったこと、
代わりに瀬野を守らないといけない、
絶対生き残るんだと西野に決心させます。
そして、自分たちの持っている
知識などを条件に和解降伏、
秀吉の下につくこととし、
生き延びる道を探します。
そのようにして生き延びていたある日、
西野は徳川家康と会います。
天下を泰平に導いた武将。
彼の考えを聞いた西野は、
徳川と共に行動し、
また西野の知識にほれ込んだ家康も
西野を近くに置きます。
しかし、歴史上では起こりえなかった
上杉との戦が発生し、
その中で家康が死んでしまいまいます。
こと切れる前に後のことを託された
西野は、自分が徳川家康になるという
考えを持ちさらなる成長を迎えます。
群青戦記 グンジョーセンキの読んでみた感想・評価
最初は、よくあるタイムスリップものかと
思っていたのですが、
実際に高校生たちが戦国武将と
斬りあうようなストーリー展開に
驚きました。
ずっといじめられていた立場の人間が、
とてつもない環境の変化に
戸惑いながらも自分の知識で、
仲間を守ろうとするという、
新しい戦い方にも見えて、
人間何か一つ得意分野を作っておけば、
いざというときに役立つのかななど、
思いながら読みました。
結構このキャラクター殺すという
シーンもあり、戦国時代という背景で、
主人公の周りだけ死なないなどという
ご都合主義がないことがより作品を
面白くしてくれた点ではないかと思います。
また、実際には死んでしまう
上杉謙信を生かして、
絶対的強者としてみたり、
戦国を終わらせるはずの家康が
死んでしまったり、
結構もしもの要素を含んだ作品のため、
ただ単に歴史ものではなく
もしかしたらこういう歴史もあったのか?
と考えさせられる作品だと思います。
また、タイムスリップの原因が
スクールカーストによるいじめみたいに
書かれ、現代の問題も少し
取り上げている作品だと感じました。
群青戦記 グンジョーセンキはこんな方におすすめな作品!必見
戦国時代へのタイムスリップ作品は
多くあるため、似たような作品が
好きな方にはおススメかと思います。
ただし、「信長協奏曲」や
「信長のシェフ」といった
信長のイメージを壊さないままの、
入れ替わり物や、役目として仕えるといった
ものではなく、結構、戦シーンも多く
キャラクターも死んでしまうので、
そういうのが苦手な方は
控えたほうが良いかと思います。
ジャンプ系列であるため、努力や、
友情といった、王道的なものも
高校生のつながりを通して
感じれる方もいるのではないかと
思います。
実際にスポーツをやられている方が読むと、
普段やっているようなことで、
武将を殺せるわけがないなど、
突っ込みたくなるとこも
あるかもしれませんが、
色々なスポーツの動きが、
対人でどう見られているかなど
考えるきっかけになるかもしれません。
主人公が、戦国であう女性や、
幼馴染との恋模様も一部描いてあり、
ただただ殺伐とした作品ではないので、
女性にも読みやすいかと思います。