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チューロウのネタバレと感想や試し読みあり!結末が気になる!

チューロウ

この記事は約 5 分で読めます。
タイトル チューロウ
原作・漫画 盛田賢司
出版社 小学館

高校受験に失敗し、
中学浪人してしまった古田は、

無名かつ環境が劣悪な
予備校の寮に入ることに。

しかし、
肝心の高校に行く意味が
イマイチ見いだせず……。

特に現代の作品では
珍しいシチュエーションながら、

実に真正面から
青春を描き切ってもいる、
異色の「学校」物語です。

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チューロウのあらすじ紹介

中学を無事卒業し、
意中の女の子への
告白も成功。

高校生活に
期待を膨らませる
古田でしたが、

肝心の受験に大失敗。

入れる高校がなく、
中学浪人をする
ハメに陥ります。

しかも名門予備校とも違う
「東大道予備校」という
ところでの寮生活で、

普通に有り得るはずの自由も
プライバシーも
まったくない状況でした。

ひどい環境に埋没しつつも、
古田は様々な仲間たちと
心を通わせ、

徐々にではありますが、
受験へのモチベーションを
見出していきます。

チューロウのネタバレと今後の展開は?

中学卒業をした古田は、
かねてから好きだった
藤村さんに告白しました。

すると彼女からは、
高校に行ったら
付き合おうとOKの返事が来ます。

大喜びする古田でしたが、
県立の商業高校の受験に失敗、
滑り止めも受けていなかったため、

行ける高校がない
中学浪人状態になってしまいます。

すると、仲良くしていた
友達とも疎遠になり、

親からもどやされ、
しかも藤村さんからも、

高校に行けないんじゃあと
フラれてしまいます。

有名予備校にも
通えなかった古田は、

結局周りから
思い切りバカにされている

東大道予備校で
一年間勉強漬けの日々を
送ることになります。

授業では私服禁止ということで、
もう卒業した中学の制服を
着なければならず、

寮にはトイレすら
鍵がついていないという
不自由かつ粗悪な状態で、

中学の勉強をし続けなければ
ならないという、
不毛な状況に追いやられました。

一方教室や寮で一緒になるメンツも
どこかクセのある若者ばかりで、

特に安西は何か事があると
平気で人を殴ってしまうような
タイプではあるものの、

ラグビーをやりたいという
熱い思いがあり、

古田は揉めた末に
意気投合することになります。

しかし、安西の背中に
掴まる形でバイクに乗っていると、
警察に止められ、

このバイクは盗難車だ、と古田は、
衝撃の事実とともに

悪事の「経歴」まで
加えられてしまうことに
なるのでした。

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チューロウの読んでみた感想・評価

中学浪人で
しかも名門予備校からも
蹴られたということで、

どんなヤバそうな
少年たちが集っているのかと
思いきや、

かなり普通で
安心できました。

もちろんヤンキー系の
生徒もおり、

吉田君も成り行きで
バイクを盗んだことに
なってしまったりと、

適度にワルくはあるものの
ヤバいヤンキー系高校の不良たちとは
まったくレベルが違います。

それだけに
リアリティがあり、

青春ものとしての
面白さがギュッと凝縮されていた感が
強かったですね。

実際、吉田君の抱いている葛藤は、
多くの学生たちが
抱いているものでありながら、

高校に「行けなかった」が
故の無念さやモヤモヤも
強く滲んでいて、

彼らが高校に行くことになったら、
きっと年齢以上に

「大人」になっているはずだとも
感じましたね。

もっとも、寮の中で
勉強漬け、的な日々を送りながらも

実は高校受験、
つまりは中学までの内容を
やっているに過ぎないわけで、

実りがあると言いつつも
どうしようもなく
停滞しているなど、

重層的な構造が
見えるという部分でも
実に面白かったですね。

チューロウはこんな方におすすめな作品!必見

人間百人百様とは
良く言いますが、

漫画における不良高校生ほど
幅の広いキャラクターは
なかなかありません。

ちょっと喧嘩慣れしている
一般人から、

超一流アスリート並みの
強力さを誇るキャラ、

果ては、
地球人類かも
怪しいレベルの存在と、

その戦力にも
天地ほどの
開きがありますが、

彼らには
ほとんどの場合、
一つ一致している点があります。

それは、
高校受験に合格した、
ということです。

教科書を開いたところ
すら見たことのない
キャラでも、

ほとんど場合には
現役でどこかしらの
高校に入っているものです。

そしてその状況は
現実とも
リンクしているわけで、

単純に学力不足で沈んだ
本作の古田くんたちの
疎外感は察するにあまりあります。

しかし、
特に悪いことを
したわけでもなく

完全に
「外れて」しまったからこそ、

彼らのその悩みや
モヤモヤ感といった部分には
非常に共感できる部分が多く、

喧嘩も恋のドキドキもありの
青春モノを読みたい方には

非常にオススメできる
一作と言えます。

また、ほとんどの
浪人ものが
大学浪人という中で、

本作の設定は
異彩を放っていますが、

法律的にも社会的にも
ギャンブルや酒に
逃げることができない分、

「純度」が高い雰囲気も
ありますね。

少子化で大学全入と言われて
久しい昨今からすれば

随分と時代が違う
イメージはありますが、

「外から見る高校」という視点は
不登校にも近しいものがあり、

古さを感じることも
ありませんでした。

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