タイトル | 地獄の家 |
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原作・漫画 | 王欣太 |
出版社 | 講談社 |
凄まじいカリスマ性を持つ男性俳優、
北晴郎に息子の享一を始め
隣に住む俳優一家である星山一族が
映画撮影を通して
振り回される物語です。
その振り回される様子は
まるで地獄のようです。
ですが、北晴郎はそんな事
お構い無しで
自由奔放に撮影に挑みます。
地獄の家のあらすじ紹介
カリスマ性抜群の俳優、
北晴郎の息子である享一は
1年ぶりの
父親との対面で
余裕のある態度で
接しようとします。
ですが、
晴郎は急にあらわれ
享一の目論見は
見事に台無しに
なってしまいます。
その様子を
隣に住んでいる俳優、
星山哲は
双眼鏡で
覗き見した事で知ります。
すっかり彼を恐れ、
かつ憧れも抱いている哲に対し
妻である珠美は
「それほど恐れなくても
もう彼は忘れられた人」と
言い放ちます。
ですが、
結局晴郎に享一と星山一族は
振り回されてしまいます。
ある日、
天才女流監督である野上怜子と
その姉、洋子から
星山一族は
「私の映画に出演して欲しい」
と言われます。
地獄の家のネタバレと今後の展開は?
享一を愛する野上洋子は
彼のために星山一族を
モデルにした
最高傑作の
シナリオを描きます。
そして天才女流監督と
言われている
その妹、怜子は
星山一族本人達を
巻き込んで
映画を撮ろうとします。
設定では享一も
星山一族に組み込まれており、
彼も出演します。
最初は享一が主役なんてと
出演を渋る星山一族ですが、
洋子から
「享一が出演するという事は
北晴郎の血と一緒に共演すること」と
言われます。
さらに
「享一が北晴郎以上の
デビューになるか、」
「それとも星山一族が
存在感を見せつけるかの
勝負になる」と言われ、
まだ女優デビューを
していない舞が真っ先に
「やってみたい」と言います。
ですが、父の哲は
「家族が大事だから」と言い
断ろうとします。
そんな哲に怜子は
ある1本の短い映像を見せます。
それは星山一族全員の
恥ずかしい部分のみを
集めたものでした。
星山一族全員
大泣きするほど動揺します。
そして自分に屈した人しか
映画に出さない怜子の前に
一族全員が屈し
映画に出る事を決めます。
その時、北晴郎も来ます。
ですが、怜子は
「あなたの反応は予想通りだから
映画には出さない」と言い切ります。
地獄の家の読んでみた感想・評価
元々蒼天航路やHEAVENで
王欣太先生の大ファンで
文庫本で一気に見ましたが、
ものすごく読むのに
パワーを使った作品です。
運動した後のように
体力も精神力も使いました。
登場人物の多く、
特に主役の晴郎と怜子のパワーが凄く、
漫画で読んでいるだけで
これだけパワーを消耗するから
もし実際にいたら
どれだけパワーを使うのだろうと
考えてしまいました。
あらすじでは
まだ序盤の方しか書いていませんが、
物語はここから本格的に
映画を撮る方向で話が進みます。
登場人物達は
自分の恥ずかしい部分を
徹底的にさらされ、
演技を
ダメ出しされ続けます。
おそらく私なら
こんな過酷な現場にいたら
疲労困憊して倒れてしまい、
星山一族のようにすら
なれないだろうと思いました。
遠くから見ているだけなら
とても面白いですが、
これほどとてつもなく
強大なパワーがある人が
近くにいたら
自分の持っている力を
全て吸い取られてしまうだろうなと
思える説得力があります。
素晴らしいキャラクターを生み出せる
王欣太先生のパワーに
圧倒されっぱなしの漫画でした。
地獄の家はこんな方におすすめな作品!必見
蒼天航路等の
歴史漫画で
王欣太先生の
作品に触れ、
好きになった人に
是非読んで欲しいです。
蒼天航路同様パワーのある作品なので
王欣太先生の
世界観が好きなら
一気に惹き込まれると
思います。
また、漫画家を目指している人にも
おすすめです。
パワーのあるキャラクターや
ストーリーの作り方、
キャラの描き方は
かなり勉強になると思います。
この漫画を好きになったら
同じく王欣太先生の
「HEAVEN」をおすすめします。
この漫画の主人公の
トーマは北晴郎同様
人々を魅了する
圧倒的なカリスマ性を
持っています。
ですが、トーマは
北晴郎とは違い
恐れられているよりも
むしろ住人からとても
好かれています。
皆がトーマを求め、
トーマもそれに
こたえているからです。
それでいて
自由に生きる彼の姿は
読んでいてとても気持ちがいいです。
蒼天航路の曹操もですが、
カリスマ性のある
男性キャラクターの描き方が
王欣太先生は
抜群に素晴らしいです。
日常を忘れたい時に
よく読んでいます。
パワーをとても使う漫画ですが、
その分読んでいて
とても気持ちいいですし
同時にパワーももらえます。